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第七十話拓己編「会社だよ?」

こんばんは。

いつも仕事が辛い那祢です。

最近少しお疲れです。

嘘つきましたかなりお疲れです。

皆さんの納得できるものなのかわからないですが。

頑張って書きました。

楽しんでいただければ嬉しいです。

またあとがきで。

「満足満足~。」

「はぁはぁ・・はぁ・・」


俺は息が切れていた。

流石に抱き締められながら五分ぐらい長くキスをされたら息は切れる。

最近運動していないし・・・・

俺は芦川をジロリと睨む。

あっ。

視線に気がついたようだ。


「先輩大丈夫ですか?」

「お・・・まえ・・・な・・・」


まだ息が整わない。


「もーそんなに興奮して・・・。もしや私、いただかれちゃう!?」


ー ビシッ! ー


「あうっ!」


イラッとしたのでチョップをした。


「お前、いきなり・・・すぎ・・・」

「いきなりって・・・事前に伝えれば・・・!」


ー ベシッ! ー


「痛っ!」


芦川のおでこを叩く。


「先輩、怒らないでくださいよ。だって私、告白するぐらいあなたが好きなんですよ?」

「だったらキスして良いとは言えないだろ。」

「じゃあ私のこの欲望をどうすれば良いの?」

「そんなの閉まっておきなさい。」

「うーっ!」

「唸らない。」


芦川はジト目で見ている。

多分甘やかすとその乗りで交際まで畳み掛ける可能性もある。


「あっ!」

「そうそう会社じゃなければ大丈夫とか考えていないよな?」


釘を刺す。


「じゃあじゃあ、先輩仕事帰り・・・」

「飲みに行かないしお持ち帰りもしません。」

「ううーっ!!」


芦川の先を読んでみたが・・・・。

当たるとは・・・・。

頭が良いが恋愛には弱いんだな。

んっ?

芦川が俺の服の端を掴む。

掴んだ芦川の顔を見ると目を潤ませていた。


「・・・・先輩、じゃあ今日家に行っても良いですか?」


・・・・・

卑怯だよ。

そんなこと言われたら。

俺だって期待しちゃうから。

でも、みんなに約束しているし。


「芦川・・・」


名前を呼ぶ。


「は、はいっ!」


嬉しそうな顔をしている。

期待をしている眼だ。

そんな芦川に


「俺、まだ決めちゃいけないから。だから、こういうのはダメだ。」

「そ、そうですよね。」

「でも、飲みに行くのはかまわない。但し『酔っちゃった。』と来ても店においていくぞ?」


そう伝えると嬉しそうな顔していた。


「じゃあ、今日飲みに・・・・」

「おい、今日は駄目だろ?ドラグさんとみんなで連続討伐約束してるから。その時、明日休むと伝えれば?」

「良いですね!じゃあ、私がその時に・・・・」


和気あいあい話をしている二人。


「すみませんせんぱーい。」


それを遮るものがいた。


「おっ?優午。」

「・・・いきなりなんです?」


優午が給湯室にきた。

邪魔された芦川は優午を睨む。


「なんでって朝礼始まるから呼びに来ただけっす。」

「「あっ!」」


そうだ!

何時もより速く来たから時間を気にしていなかった。

腕時計を見るとあと五分で始まる。


「よしっ!二人とも行くぞ。」

「はいっ!」

「了解っす。」


俺達は上司のいる朝礼に向かうのであった。


「おっそいなー。君たちは。」


部屋に着くと腕を組みイライラした感じで清里が待っていた。

何時もより遅いが開始十分前。

五分前行動しているのだが。


「上司より遅いのはどうした?何時も君は早いのに。」


俺を指さしながら言う。


「三人とも何かあったんですか?心配してるんですよ。」

「いや、ちがうが・・・・」


お局の小淵さんがフォローする。

それに対して慌てる清里。

うちの部署で怒らせると一番怖いから上司であっても言い返せないのだ。


「まあいい。じゃあ朝礼始めようか。」


清里はごまかして朝礼が始まった。


「本日営業目標が・・・・・」


長い話が始まる。

売り上げがどうだとか。

ニーズを会わせて売ってるか。

など毎日変わらない。


ー ツイツイ・・・ ー


ん?

隣で優午がつついてくる。


「せんぱい、今日少し暇っすか?」

「いや暇じゃない。ゲームする。」


そして朝礼中、内緒話が始まる。


「なんだ、暇じゃないですか。」

「だから、ゲームするんで空いた時間はない。」

「少し開けてください。話あるんで。」


こいつが頼み込んでくるときは大抵面倒な時だ。


「やだ。」

「そこをなんとか。」

「嫌。」

「どうしても。」

「おことわりいたす。」

「意味は同じじゃないですか!」


優午の声が大きくなった。

それを聞き逃さない清里ではない。


「そこ!五月蝿いぞ!何話してる!」


また指を指され注意される。


「「すみません。」」

「お前らノルマ、八つプラスで行け!」


ぐっ!

通常最低十二件回ることになっているが。

二十件はつらい。

あとの報告文も必要だし。

残業になる。

たしか優午のやつ何かあるって言ってたな?


「わかりました。こいつの先輩なので俺が二十件行きます。」

「せ、先輩?」

「せ、せんぱい?」


俺は覚悟を決めて清里に言う。

不安そうに芦川と優午がこちらをうかがっている。


「わかった。ペナルティはお前だけにしよう。塩崎、お前は良い。」

「えっ!でもっ!」

「優しい先輩が背負うんだって言ってるんだ。分かれ。さあ仕事始めるぞ。」


しっしっ。

優午に手を払いながら清里は言った。

朝礼が終わり後輩二人は俺を見ている。


「せんぱーい・・・・」

「拓巳・・・さん・・・」


二人は心配する。

やるしかない。

やるしかないんだ。

そして俺の長い長い仕事が始まるのだった。

仕事に恋に残業にノルマ。

本当に嫌になる言葉。

頑張るしかないんですけどね。

みんな頑張っているんだ。

うん。

やる気出ました。

また次週もよろしくお願いします。

那祢でした。

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