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第六十九話拓巳編「馬鹿にしてはいけない。なぜなら・・・?」

おはようございます。

那祢です。

会社編です。

あの方のお話。

内容は読んでからのお楽しみで。

またあとがきで。

「ふぅ・・・・」


俺はやっと会社に着いた。

席につき深いため息をついたのだ。

バス内での長い説教タイム。

そのあと乗ってきた丑ちゃんのアプローチ。

それと不穏な空気に敏感の千鳥が色々聞いてくる。

まさに地獄だった。

ちなみに回りの人の視線が痛かった。


「せーんぱい、どうしたんすか?」


優午が背中を軽く叩いてきた。


「あぁん?お前なー知ってんだろ?」

「え・・・何の事っすか?」


ギロリと見る俺の視線に動揺する優午。


「えーですから可愛い子達に囲まれて・・・人気でしたね?ウハウハですね?」


言葉が足りてない。

しかも言葉からしたらバスでの光景を見ていたということに。

だがバスに乗っていなかった。

・・・と言うことは?


「お前な、美申ちゃんから聞いたな?」

「なっ?えっ!??」


慌ててる優午。

首と両手を震わして否定する動きをするが俺が鋭く見つめると肩をガックシ落として


「先輩、なんで分かったんすか・・・?」


と正直に答えた。


「ばーか。お前の彼女知らないと思ってるのか?」

「ばーかってせんぱい酷いじゃないですか。ああっ!彼女じゃないっすよ!美申は友達っす!な、何を言ってるんだっ・・・すか!」


敬語、尊敬語、タメ口が入り交じった言葉で返してきた。


「可愛いだろ?」

「せんぱい、彼女高校生じゃないっすか!まあ、なついてくれるし気に掛けてくれるしそこは嬉しいけど・・・。あっそういえば美申、頭が良いっすよね。この間帰りにゲーセン行ったんすけどクレーンゲームめっちゃウマイんすよ!計算された角度があるようで二回ぐらいで取るんすよ!ご飯や遊びなど色々知っていて・・・」


俺はにやにやする。

それに気がついた優午。


「あ・・・・」


顔が赤くなる。

そう、貶すつもりが誉めているのだ。

二人ののろけを話しているだけ。


「せ、せんぱい。もしや俺をはめました?」

「いいや、自分で語っていたんだが?」

「えー。」


言葉数が少なくなる。

なにか秘密があるのだろう。

探ってみるか?

そう思っていると・・・


「先輩?二人でなに話をしているんですか?」


新たに一人会社に到着したようだ。


「おっ!おはよー。芦川。」

「おはよう。」


俺たちは挨拶をする。


「で、何の話をしているの?」

「何の話って?」

「まあ、優午のな・・・・」


俺は話し出そうとしたが・・・・


「せんぱい?ダメっすよ?」


目が真剣だ。

なにかを語っている男の顔。

あっ!

そう言えば芦川は女子高生の話をすると機嫌が悪くなるからか。


「まあ、優午の近辺を探っていただけだよ。」


誤魔化しと本当を混ぜた嘘をついた。

ジト目で見てくる。


「ふぅー。まあいいです。そうだ!優午、先輩借りていいですか?用事があるんですが・・・」


うまく誤魔化せた!

だが用事とは?

俺は不安がっていると


「ああ、良いっすよ。持っていってください。」


優午はあっち行けみたいに手をパタパタ降られた。


「じゃあ、お借りします。こちらへ来てください。」

「うぉっ?!」


手を握られつれてかれる。


ー バタバタバタバタ・・・・ ー


会社の給湯室に着く。

この時間あまり人が来ない場所だ。


「どうしたんだ?芦川。お前が慌てるなんて?」


早速、ここに連れてこられた事情を聞く。


「先輩・・・いえ、拓巳さん。どちらを選ぶか決めてくれましたか?」


予想通りゲームの事だった。

あの時、有耶無耶にした事が気になるのだろう。

でも、まだ決めていないのだ。

丑ちゃんのアバランか凉子のトガリのどちらを妻にしなければいけない。

その催促だろう。


「まだ決めていない。」

「今日の夜、発表ですが?」

「・・・・・・・・・・・」


そう今日までとなっている。

考えてはいるのだが・・・・

まだ決定していない。


「黙りしないでください。」


しびれが切れたみたいだ。


「わかってる。大丈夫だ!」


俺は流そうと凉子にそっぽを向きながらそう告げると・・・・


「本当に?」


と言いながら俺の顔を覗き混む不利をしながら近づく。


ー 動いた!? ー


その隙にキスをしかけてきたのだ!

やはり来た!

予想通り!

前回は不意打ちでやられた。

だが今回は違う!!!


ー かわしてみせる! ー


芦川は背が小さいので迂闊でなければかわせる。

俺は頭を持たれないよう反復横飛びをしてかわす。

はずなのだが・・・・・・


「な、なにっ~!!」


すごいスピードで近寄り首に手を回す。

普通なら男性の力が強くぶら下がるだけなのだが・・・・

彼女は力が強かった。


「わからないなら意地でもわからせてあげる。」

「なっ?!んっ!ん・・・・っ!」


引き寄せられて濃厚のキスをされる。

俺は口を閉じて耐える。

だが芦川の舌は許してはくれなかった。

ゆるしては・・・・・


そして本日二回目のキスを容赦なくされるのだった。

さすが番長。

拓巳を捕まえるのも容易いとは。

次話は会社編パート2です。

次週は休ませてもらいます。

ではまた再来週まで。

那祢でした。

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