朝食もパーティーです。
翌朝、わたしは、昨日の街のわくわく感もいいけど、なんか「うふふ。的な」今日の気分もいいなあと、幸せ気分で早起き。
おかみさんから、なんか幸せそうだね~。その気分をお裾分けしてあげてね。なんて言われながら、皆さまの朝食にむけて、買い出し。
バケットとハムもいっぱい。生ハム風、サラミ風、辛いのジューシーなの。野菜もきゅうりもどき、レタス、トマト、ミニコーン。フルーツはツヤツヤのリンゴ、いい香りのオレンジ、キウイ、酸っぱそうなパッションフルーツ。
朝市ってもう目移りがとまんない。
両手いっぱいに荷物をかかえて、宿屋にもどると、賢者のエリアルさまと勇者セオロナさまが、朝食におりてこられたところだった。う、朝市楽しみすぎた。。。
こうなったら!
「おはようございます。こちらへ。」
と、ご案内したテーブルの隣に食材ドスドスおいて、ボウルに水を汲んでおいて、ざあっと泡立てた生クリームとチョコレート、バターなどスプレッド類も取り出しておく。ちっちゃいナイフを持って私も座る。
「勇者さま。お好きな動物ってなんでしょう?」
百獣の王ライオン?チーターとか、象も神秘的でありかなあと思いつつ伺う。
「あ、セオロナです・・・。」
知ってるよお、昨日聞いたからと、心のなかでつっこみながら答える。
「存じてますよ。勇者さま。で、お好きな動物は?」
「・・・鶏より、牛がすきかなあ。」
「了解しました。」
と、わたしは、極太バケットを斜めに切った土台に、するするっと切ったハムをおき、オリーブで目を。背景のグリーンは枝豆ペーストで。そこには、パンに描かれた肉牛の絵が。キャラ弁ならず、キャラクターオープンサンド。わたし、典型日本人っで趣味はネイル。手先器用なんですよね。
昨日と同様少年の目をして勇者さまは微笑んだ。
「ありがとう、かわいい。でも、セオロナ・・・。」
「この二人噛み合わなさすぎ・・・。」と横で賢者さまが、肩を震わせていた。。。
「わたしは、鶴だな。」
「かしこまりました。エリアルさま。」
「つっ。。。エリアルだけ!?」
ぽそっと勇者さまがなんか呟かれたけど今は鶴が優先。
キウイとオレンジで湖のキラキラを表し、生クリームで鶴を形どる。黒ごまで頭と脚を描いたあとはポイントに皮つきリンゴで赤をいれる。
「芸術だな。ありがとう。」
そうこうしているうちに他の皆さまもおりてこられて、もう上手下手問わずのセルフサービス大お絵描き大会が始まった!チョコだぬきや、きゅうりで描いたキウイ(鳥の方)、ハムを重ねたシマリスなど。
気がつけばお昼近くまで、お腹がはち切れそうなほど、食べて。
皆さま高貴な方たちだというのにお片付けまで手伝ってくださった。素敵パーティーだなあ皆さま。