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勇者さまご一行の到着

 朝から街がわくわくしてる!

 目が覚めると、外からお祭りの時の空気感が、伝わってきた。


 ささああっと着替えて外に出ると、ほんとのお祭りのようだった。

 勇者さまを迎える準備だろう。歓迎の「のぼり」が立てられ、出迎えの人達を見越した屋台も出ている。


 ホクホクマロンのパイスティック!屋台のあまーい香り。

 絞りたてのなにかはわからいないけど、柑橘系ジュース!

 魔獣焼きなんていう粉もの屋台も!


 1日中だって外にいたい、楽しみたいけど今日の日のために雇われた私。張り切っていかなきゃ。


「え、勇者さまご一行が泊まられるんですか?」

 てっきり勇者さまお迎え&お見送りの方達が泊まられて満室かと思いきや、うちの(おかみさんのだけど。)宿屋にご一行様がお泊まりのため、貸しきりになるそう。

 じゃあ、勉強しなきゃとおかみさんから勇者さまに関するレクチャーを受ける。


 勇者さまはセオリー通り魔王を倒すことを約束されて生まれ、神殿により指名された。数百年に一度生まれる勇者さまは平民ご出身のことも多いようだけど、今回はなんと、公爵さまのご長男。強靭な体と莫大な魔力で、魔城までの魔獣あふれる道のりをさっくさく進み大いなる剣で魔王との激闘に勝利した。


 そして、魔城から王都へ凱旋帰還の途中だという。


 えっ。もうメインイベントおわったタイミング!?

 でも、いきなり凱旋のお祭り気分を味わえてラッキーなのかな。


 午後になり、勇者さまご一行がいよいよ街の入り口に、今日のために作られたフラワーゲートをくぐり、表れた。


 人混みから覗き見た皆さまの印象は、キラキラ!勇者さまとお仲間のパラディンさま、レンジャーさま、賢者さまと踊り子さまの超イケメン4人プラス美女1名の5人パーティー。


 パラディンさまはガッツリ筋肉質で高い背。栗色の髪に同色の瞳。高校球児のように、自分が彼らの年齢を超えても、永遠にお兄様と感じてしまうだろうその風格。 

 そして、その腕に絡み付く、華奢ながら妖艶な踊り子さま。身体を覆う部分は極めて少ない布地ながら、何枚も流れる絹が風にゆれ、直視できないほどの美女オーラを放っている。

 レンジャーさまはワイルドに黒髪を束ね、日に焼けた浅黒い肌に黒い瞳が優しい。

 賢者さまはグレーのローブに身を包み、きっちりなでつけた黒髪にすべてお見通しを絵にかいたような瞳。この国の宰相さまの息子さんとのこと。

 勇者さまは、さらっさらの金髪に、涼しげな目許。瞳はエメラルドのような深いグリーン。王子さま風のお顔だちと、勇者さまお決まりの簡素な冒険服がミスマッチながらも、オーラ凄い・・・。


 おっと、覗き見なんてしてる場合じゃない。宿屋お迎えの準備だ。お帰りまでの中間地帯にあたるこの街には3泊ほど滞在されてまた2週間程度をかけて王都に帰還に出立されるとのこと。

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