お赤飯炊いてもらってからね。
コントロールは大事だというお話で、お茶を濁そうと思っております。
若い頃は誰しも、ど真ん中をねらいますよね。生き方にしろ、異性にしろ、本能で気に入った一番を目指して、そのど真ん中に全力でぶちあたろうとしたことでしょう。
いやいや、若い頃から臍曲がりで、人とは違う捻くれものでした……。なんて、過去を恰好付ける奴もいたり、個性が生まれつきあるから、人によってストライクゾーンは違うぞという意見もあるでしょうが、一切絡みのない当コラムでは、そんな意見はばっさり切り捨てます。
智恵や判断力がないから、正しいものは子供にはわかりません。だから教育は大切だし、ガキのうちにたいした判断力もないくせに愛だのセックスだの興味をもたしたらいかんのです。
いくら穴があったら挿れてみたいお年頃でも、てめぇで処理すべきものやと思います。そして、その悶々としたエナジーや、枯れ野も濡らす壮大な妄想は、必ず役に立ちます。また、成就されない恋愛欲や、現実に昇華させなかった青春幻影、そういった類のものをもつことなく、たいした背伸びもせずに、大人と同じものを入手できてしまう世界に文化は創造されません。
それを姑息に「一番を手に入れることができないから、ここらで手をうつか」という大人の判断を若いうちからすると、ろくなものになりません。言わば、豪速球が投げられる若いうちから、コーナーに投げわけようとしているようなもので、自分の持ち味を全て消しているようなもんです。しかも、コーナーを狙ってるくせにキャリアが浅いから、とんでもない暴投したりします。お互い大人になったらソッポを向き合うような相手と一緒になったり、後悔したり、等。
ま、それは自業自得として、それよりも、ど真ん中に投げ込む力がせっかくあるのに、それをしないでどーするって感じです。そして跳ね返されて、判断力が着いてくるし、跳ね返され続け、コントロールが身につき、初めて、アウトローもありだなという選択肢が生まれます。
いきなりアウトローめざしても、ストライク入るわけがありません。即デッドボールで留置所いき、一生涯ど真ん中に投げることは許されない人生となります。それだけの決断力を、たかが十数年しか人間したことのない、皮被った○○○やお赤飯炊いてもらったばかりの○○○が出来るわけないのです。
で、何の話でした?
そうそう、コントロールでした。
大人でもそうです。というより、大の大人でもコントロール悪い奴が多いです。真ん中投げて抑えられなくなるまでに、ちょいちょい遊んでおかないと、いざコーナー突こうと思っても、暴投になります。そういう人はおとなしく、ど真ん中に投げ続け、よい家庭を守ることに徹すればよいのです。へたにアウトローに踏み込もうとして家庭を壊したり、犯罪までいったり、歯止めの利かせ方がわからないのです。
だから、歳いってからも少しやんちゃな生き方がしたいと思ったら、二十歳から三十くらいまでの間に、遊びなれた年上と後腐れなく遊ぶことをお勧めします。
「………実は、今日の文は壮大な前フリで、二十代のおネェちゃんと火遊びがしたいだけだなコイツ。」
そう思ったあなた!
……読み返してみたら、自分でもそう思います。
いまだに、性欲のコントロールを身につけていないコラムニスト・巨大棒でした。
怒られることや消されることに怯え、普段のコラムはアダルトカテゴリーで公開しているチキン野郎とは私のことです