言葉の檻
掲載日:2026/05/03
我が母は言った
「この人は妻をママと呼ぶなんて
なんとも気色悪い」、と
それに便乗するように
我が父は言った
「そうだ。実の妻をママと呼ぶなど
社会性がなってない」、と
我は反論した
「呼び方一つで
他人がどうこう言う方こそ
社会性がなっていない」、と
その言葉を耳にした両親は
大層顔を赤くした
「芸能人が妻をママと呼ぶのは
大人がして良い事ではない
人への影響力が強い人は
正しい言葉を言わなくてはならない」
「そもそも
ママという言葉は日本語ではない
此処は日本だ、そして彼は日本人だ
日本人ならば日本語を使うべき」
両親は子供の癇癪とも呼べぬ
子供に対する怒りを込めた言葉を放った
我は、馬鹿らしく思えた
ママが日本語ではないのは間違いだ
ママとは赤子が発した
拙い言葉が語源となった日本語
それも知らずに日本語ではないと否定し
個人の呼び方に外野が馬鹿な言葉を
ひたすらに並べるなど笑い話にもならん
我が両親は視野が狭く、内が幼い
それ故に言論弾圧なしでは意見を出せず
この機嫌が悪ければ怒鳴り拳を振るう
その様は実に幼児のよう
癇癪を起こし、暴れる子供の様
やはり、我が両親は
人とは言えぬ獣だろう




