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第13話(最終話)『全財産スパチャ。──社会保険なんていらん。俺が彼女を世界一高い女(嫁)にする──』

【生配信 ON AIR】

視聴者数:58,900(急上昇1位)

コメント欄:お祭り状態


 広場の中央。

 泥まみれで土下座するクレイとリュミエール。


クレイ

「くそっ……俺は騎士団長だぞ……」

リュミエール

「私の数字が……嘘よ……」


 そこに、人混みを割ってアイリスが現れる。

 少し怯えながら、でも真っ直ぐに。


アイリス

「……もうやめてください」


クレイ

「アイリス……!」


 クレイは泥だらけの顔を上げる。


クレイ

「俺が悪かった! 戻ってきてくれ!

 お前には価値がある! 俺が磨いてやるから!」


リュミエール

「そうよ! 私と組みましょう?

 炎上商法からの復帰劇……数字取れるわ!」


 まだ言うとる。

 コイツら、何もわかってへん。


マサト

「おい、ゴミ共」


 マサトが前に出る。

 スマホを取り出し、配信画面の「市場価値測定機能」を起動。


マサト

「お前ら、アイリスの価値が『ゼロ』言うたな?」


リュミエール

「じ、事実でしょう!?

 国を追われた女に、値段なんて……」


マサト

「ほうか。ほな、見とけ」


 マサトは画面の【投げ銭】ボタンに指を置く。


黒猫

「マサト、いくらにするにゃ?」


マサト

「全部や」


 指が動く。

 上限なし。全財産ベット。


 ──ポチッ。


 【System:スパチャ ¥99,999,999,999……ERROR】


 瞬間。

 空が割れた。


 光の柱が、アイリスめがけて突き刺さる。

 それは魔力ではない。

 純度100%の「金貨の奔流」や。


「きゃあああああああ!?」


 アイリスの質素な服が、光の中で変質する。

 金糸のドレスへ。

 ダイヤモンドのティアラへ。

 背中には、虹色に輝くオーラ(重課金エフェクト)が!


コメント

> 《うおおおおおおお!!》

> 《カンストきたああああ!》

> 《目が!目がぁぁぁ!》

> 《これが……億万勇者の本気……》


 測定器が爆音を立てる。


 【市場価値:測定不能(GODクラス)】


マサト

「見たか。

 これが俺の付けた値段や。

 文句あるなら、国家予算100年分持ってこい」


クレイ

「あ、あわ……あわわ……」

リュミエール

「ひ、光が強すぎて……直視できない……!」


 二人はあまりの眩しさと格差に、

 物理的に目が潰れてひれ伏した。


 光の中、アイリスがマサトを見つめる。


アイリス

「マサト様……どうして、ここまで……」


マサト

「言うたやろ。

 俺の城番には、それなりの箔が必要なんや」


黒猫

「(※翻訳:世界で一番大事やから、世界一高い女にしたった)」


アイリス

「……っ!」


 アイリスの瞳から、宝石みたいな涙がこぼれる。

 彼女は駆け出し、マサトの胸に飛び込んだ。


アイリス

「マサト様ぁぁぁっ!!

 一生! 一生ついていきますぅぅっ!!」


【システム:アイリスが『永年隷属(嫁)』になりました】


コメント

> 《嫁確定演出きたあああ》

> 《ざまぁ&ハッピーエンド!》

> 《神回!神回!》

> 《これが資本主義の勝利や》


 マサトはアイリスを受け止め、

 土下座する二人を見下ろして笑う。


マサト

「ほなな、元・正義マンと元・聖女。

 お前らはそこで、泥水の価値でも計算しとけ」


 黒猫がカメラに向かってウィンクする。


黒猫

「これにて一件落着にゃ。

 ──チャンネル登録、よろしくにゃ♡」


 

 【第1章 完】


 

 こうして俺は、

 金で国を黙らせ、金で美女をオトし、

 金で正義を証明した。


 努力? 友情?

 そんなもん、利子がついて返ってくるわ。


 

 ──次回、「魔王、弊社を買収してください」

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