第2話 異変の始まり
紫がやってきてから2日後の朝だった。
「……うーん。これは異変。」
「紫が言ってたやつだよね?」
俺とハウラは今外に出て、空を見上げていた。
空にはいつもの青い空じゃなく、''赤い''空。
赤い雲の様なものがそら全体を覆っている。
主犯が誰かは紫から教えられてないから、この雲の目的が分からないな。
そんなことを考えていると、遠くの方から声が聞こえた。
「おーーい!!今は外に出ない方がいいぞ!にーちゃん!!」
声の主は少し先にある八百屋のおっちゃんだった。
「理由は分からんが、みんながどんどん倒れて行ってる!!今里は危険な状態だ!!」
「なんだって!すぐ皆のところに案内してくれないか。」
「そうしたいのは山々なんだが……俺も体力が限界なんだ。」
原因は絶対にこの赤い雲が原因だろうな。
…………あぁ、なるほど。
この雲は妖力で形成されているな。
妖力は基本的に妖怪が持つエネルギーの事だ。
里の人らが倒れているのはそれが原因だろうな。
「ハウラ」
「わかってるよ。飴だね?」
「さすが、僕のお嫁さんだ。」
そう言いながら僕はハウラの頭を撫でる。
えへへと言いながら照れているハウラ。
その照れ顔を見て、僕は早速行動に出る。
まずは八百屋のおっちゃんからだな。
霊夢side
「うーーーーん。」
空が赤色に包まれてる。妖霧ね。
少し嫌な予感がしつつも、私は行くか行かないか迷っていた。
「おーーい!!霊夢いるか!?」
「なによ。いるけどさ。」
外から友人の魔理沙の声が聞こえてきた。
「何じゃない!!異変だぞ!異変!」
魔理沙は箒から降り、赤い空を指さしながら話す。
全く……。なんで異変でそんなにテンションが上がるわけ?
「なんでそんなにハイテンションなのよ……」
少し呆れつつ聞くが、魔理沙のことだから研究してた魔法の試し打ちをしたいとかじゃないのかしら?
「そりゃあ、この異変の主をぶっ飛ばす為だぜ!最近完成したこの八卦炉を試すんだぜ!」
ほーーら言ったことか。
「まぁ……このまま放っておいたら、大変なことになりそうだし、仕方なしに行ってあげるわ。」
「そう来なくちゃ!」
魔理沙は再び箒に跨り、空へ飛び立つ。
少し気は乗らないが、能力で空へ浮かんで、異変の主がいる所へ向かうのであった。
「それで?目星は着いてるんだぜ?」
八卦路を点に仰ぎながら魔理沙が話してきた。
「いーや全然分からないわよ。……ただ勘がこっちだって言ってるの。」
「はっ、なら安心だぜ!霊夢の勘は何故かよく当たるから。」
ただ、勘の赴くままに進んで言った。
途中水色のちっさい妖精だったり、金髪の妖精が絡んできたけど、軽く一蹴して再び進んでいくのであった。
そして飛び続けること30分。
私と魔理沙は大きな湖畔がある場所まで飛んできていた。
今日がこんなどす黒い赤の天気じゃなかったら、絶好のピクニックができそうな地だが、その真ん中には異質な雰囲気を纏った紅く大きな館があった。
館……とは思えない城のように立派。
「真っ黒ね……。」
空の妖霧は確実にこの館が関係してるわね。
私の勘がそう言ってる。
「??赤だぜ?」
魔理沙がなんか言ってるけど無視しましょう。
その館の入口と思わしき所にたどり着いた私たちは、大きく上を見あげた。
人の何倍かはある大きな門。フェンスの燻し銀は今はただ、その奥に聳え立つ黒く赤い館をより一層、際立たせている。
だがその手前に一人。
滑らかな石煉瓦にもたれて、立ちながら寝ている中華人がいた。
「……なんなんだぜコイツ……。」
「まぁ、放っておいても大丈夫でしょう。」
私たちは再び飛び上がりその門の上を飛んで行った。




