舐められてたまるか。ふりがなさんの説明するトランプ関税②
トランプとの関税交渉が上手くいかない中、石破首相は参院選の選挙演説でアメリカとの対立姿勢を見せました。
『舐められてたまるか』は、その時の言葉です。
今回は、私が前に書いた『ふりがなさんの説明するトランプ関税』を前提に、私の思った事をそのまま書いてしまいます。
私こと、ふりがなが石破首相の選挙演説で最初に思った事は、中国にコテンパンにやられたアメリカ、日本の両国が、何故対立しなければならないのかという大局観的な疑問です。
先日説明した通り、国際社会は1980年代から、秩序なき自由貿易で決定的な過ちを犯してしまいました。
その過ちとは、人権、環境、物価の三つを最低限に公平の担保とした公平自由貿易をしなければならないのに、グローバル企業の欲望のまま、破滅的な自由貿易をいつまでも続けてしまった事です。
この破滅的な自由貿易の事を、公平自由貿易と対にして、不公平自由貿易と仮称してしまいましょう。
不公平自由貿易による中国の一人勝ちの中、中国に近い日本は完全に貧困化し、アメリカでも中産階級であったハズの白人層の中年の貧困化を経て、ついにトランプ政権が発足しました。
先進国は本来は公平自由貿易で後進国と手を取り合い、共に発展出来るハズだったのが、不公平自由貿易を続けたせいで軒並み経済不調で右傾化しています。
必然的にトランプ政権の目指す所は、アメリカ優位な貿易圏の再構築だと前回は書かせていただきました。
では、トランプ政権と対立する事になりそうな日本の立ち位置は、いったい何処になるのでしょうか?
私の大きな疑問点はここに収束します。
今回の関税交渉では、単に日本ではなく、アメリカ優位になりそうだからと、短期的な視点で反発してはいないでしょうか。
我々日本が目指さなければならないのは、対中国的な不公平自由貿易の是正のハズです。
コテンパンに中国にやられ、グローバル企業にやられた日本とアメリカの親和性は、実はとても高いのです。
ならば、アメリカトランプ政権との妥協点は、割と簡単に見出だす事が可能で、自明的にアメリカと対立とまでは行かないと私は見ています。
実は、今回日本がアメリカと対立するパターンはあまり多くありません。
その少ないパターンの一つが、中国優位である不公平自由貿易の維持です。
つまる所は、日本政府は大局的な観点を完全に見失い、思想的に迷子になり、日本が不利であるにも関わらず、現状の維持という先延ばしに固執してはいないでしょうか?
確かに不公平自由貿易の中、没落する日本は、必然的に中国への依存をどんどん高めてきました。
ですから、中国とは今更離れられない。
日本政府中枢がそう考えるのもおかしくはありません。
この場合には、私から見ても、日本政府はアメリカトランプ政権と姿勢が対立するのです。
不公平自由貿易の是正vs事無かれ現状維持
私から見て、この構図に現実的な妥協点は見出せません。
日本を抜け穴にしてしまえば、トランプ政権の目指す経済思想は破綻します。
対立は必然的です。
日本政府は関税交渉に対して、視野狭窄に陥って、局所的に不利な単なるトレードを仕掛けられていると考えてはいないでしょうか。
石破首相が怒っている理由を聞くに、そうとしか思えない気もします。
もしかすれば、政治家、そして官僚の、物事を順序立て、長期的に考える思想の劣化が日本に起こっているのかもしれません。
そこには、考えず、人より上に立つためだけの、競争的詰め込み教育の弊害が見えて来るように思えます。
アメリカ、日本と共に不利な現状維持のための努力では、アメリカトランプ政権との交渉はそもそも成立しません。
日本が世界に一歩先んじて、世界の新たな枠組みをつくる程度の発想はして欲しい物です。
先進国がここまで不利になった現代という歴史の中で、ヒントはいくらでもあるのですから。
教育崩壊状態であった焼け跡世代が失われた30年の内、最初の10年をスタートさせ、後任の詰め込み教育世代が先頭に立ち、もう20年近く経とうとしていますが、自分達の時代の教育は絶対に成功したのだという実績は未だ見えないようです。
たいした思想もなく、相手を飲み込む知恵もなく、詰め込み教育で培った暗記と、体罰で育った意地だけを見せてしまっては、日本はますます衰退していくばかりです。
今の与党とか失敗した詰め込み教育の化け物だろ
とZ世代は言ってやれ