表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

IF三国志 諸葛誕伝 ~不屈の魂、曹魏に最後の灯を~

歴史の岐路に、もし「不屈」という名の光があったなら――。だが、その光は、ただ輝かしいばかりではなかった。決断の陰には血を吐くような苦悩があり、義の裏には非情なる計算が潜んでいた。
西暦257年。魏帝国は、奸雄・司馬昭の野望に蝕まれ、建国の父・曹操の威光は風前の灯火と化していた。夏侯玄、毌丘倹、文欽…かつて曹魏を支えた忠臣たちが次々と司馬氏の前に斃れ、その凶刃は今、揚州都督・諸葛誕の喉元に迫る。
誰もが「次は我が身」と諦観し、時代が絶望の色に染まる中、諸葛誕だけは違った。いや、彼もまた、恐怖と無力感に苛まれぬ日はなかった。しかし、彼はその闇の底で、曹氏への揺るがぬ恩義と、己の魂に刻まれた信念を、震える手で拾い上げることを選ぶ。圧倒的な劣勢の中で「否」を突きつけることを。その決断は、血縁や家族の安寧という私情との、壮絶な戦いの果てに下されたものであった。
「司空の座など、くれてやる! 我は曹魏の臣として生き、曹魏の臣として死ぬ!」
その絶叫は、己の運命への宣戦布告。
私財を投げ打ち、彼が集めたのは、金や地位に魂を売らぬ者たち。ただ諸葛誕という男の「義」に命を賭ける、熱き魂を持つ「死士」であった。主君の悲壮な覚悟に魂で応え、彼らは鉄よりも固い絆で結ばれてゆく。
史実では、司馬昭の大軍に屈し、孤城に散った諸葛誕。
しかし、この物語は、その「もしも」から始まる、もう一つの三国志。
もし、彼が育て上げた死士たちの秘められし力が、絶望の戦局を覆す奇跡を呼んだなら?
もし、隣国・呉との危険な盟約が、予想だにしない化学反応を引き起こし、中原を揺るがしたなら?
そしてもし、帝都洛陽に幽閉されし若き皇帝・曹髦の胸に秘めた決意が、諸葛誕の反旗と共鳴し、最後の希望となったなら…?
裏切りと謀略が渦巻く三国時代末期。
これは、一人の男の不屈の意志と、彼を信じた者たちの熱き魂が織りなす、血と涙の英雄譚。絶望の闇に、希望の曙光を灯す、壮大なる戦記であり、心を揺るぶる人間ドラマである。
諸葛誕は、司馬氏の鉄鎖を断ち切り、落日の曹魏に再び太陽を昇らせることができるのか?
それとも、強大なる歴史の修正力は、彼の最後の抵抗すらも無慈悲に飲み込んでしまうのか?
運命の歯車は、かくして軋み始めた――。その結末を、見届けよ!
第1話 落日の決意
2025/06/01 17:27
第2話 魂の盟約
2025/06/01 17:32
第3話 死士、誕生
2025/06/01 17:32
第4話 潜龍の牙
2025/06/01 17:33
第5話 洛陽の使者
2025/06/01 17:33
第6話 呉との密約
2025/06/01 17:33
第7話 憂国の灯
2025/06/01 17:34
第8話 見えざる盾
2025/06/01 17:34
第9話 大将軍の油断
2025/06/01 17:35
第10話 決断の詔
2025/06/01 17:35
第11話 叛旗翻る
2025/06/01 17:35
第12話 鉄壁の寿春
2025/06/01 17:36
第13話 江東の援軍
2025/06/01 17:36
第14話 闇夜の奇襲
2025/06/01 17:37
第15話 逆転の鬨
2025/06/01 17:37
第16話 燎原の炎
2025/06/01 17:37
第17話 司馬家の亀裂
2025/06/01 17:38
第18話 洛陽への道
2025/06/01 17:38
第19話 天子の剣
2025/06/01 17:39
第20話 新たなる魏
2025/06/01 17:39
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ