奇妙な二人組 2
――――プルルルッ、プルルルッ、プルルルッ……、ピッ……
「もしもし? キースさんですか? 連絡が遅くなって申し訳ありません。ここ数日反応がなくて……あ、ラヴァも近くにいますか?」
「あぁ、かまわん。なにも起こらんほうがいいに越したことはないからな。あぁ、ラヴァ、ミネルヴァだ。代わるか?」
ラヴァと呼ばれた小柄で赤髪の少女はうれしそうにキースの携帯電話を受け取る。
「もしもし! わっ、ミネルヴァ! 久しぶり! 元気にしてる? ――うん、うん、うんうん、そうなんだ~ さっきね、すんごい美味しいアイス食べたんだよ! こっちはなんでも美味しいよ! 本国とは大違いだよっ。うん、うんうん、うん、帰ったらお話いっぱい聞かせてあげるからね! うん、じゃ、せんぱいに代わるね~!」
うれしそうな顔をして携帯電話をキースに返すラヴァ、よほど電話の向こうの女性 ――ミネルヴァと話せたのがうれしかったようだ。
「あぁ、私だ。それでなにか反応があったのか? うむ、そうか、あと数日か……うむ、わかった、またなにか進展があり次第連絡をくれ。あぁ、すまない。では、また」
たった数分で終了した通話はキースに次の目的地を伝えるには十分だった。
「ラヴァ、ある程度の座標が掴めたそうだ。旧S区西部近辺に数日中に来るらしい。またさらに詳しい座標がわかり次第連絡がくる。まだ若干時間に余裕があるとはいえ、ラヴァ、気を抜くなよ」
「だ~れに言ってんのよ! この超絶スーパー美少女ラヴァ様が超完璧に任務を果たしてみせるわっ!」
片手を腰に当て、ピースサインをして自信満々に宣言するラヴァ。
「あぁ。たのむ」
「はぁ、ほんっとつまんないリアクション……そんなんで人生楽しいすか?」
「別に人生に楽しいも楽しくないもない。これは仕事だ。任された仕事を遂行して報酬をもらう。それ以下でもそれ以上でもない。ただ……」
「ただ?」
「ただ、前の部署で働いていた時よりも今の仕事のほうがやりがいはあるがな」
「ふふんっ♪」
なぜか得意げになるラヴァを別におまえのおかげではないんだがな、とジトッとした目で見るキース。
だが今回の仕事はどうやら山場を迎えているようだ。いつもは寡黙で冷静沈着を心掛ける彼の顔には軽い薄笑いが口角に浮かんでいた。
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