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しゃぼんだま

作者: 橋本 静音

 飛んでいるのか、飛ばされているのか分からない。

 ただ1ついえるのは、ぷかぷか宙に浮いている。



 風が吹いては流される。好きな所に行くのは難しい。



 前に飛んでいたところに戻ろうと思った。でも、それもできない。



 真っすぐに飛ぼうと思っていた。けれどもちっとも真っすぐに飛べやしない。


 


 ほかのしゃぼんだまがやってきて、うれしくてとなりに並んでみた。



 近づいてみたら思わずぶつかって離れてしまった。



 今度は離れまいと遠くから見守ってみた。



 そしたら、いつのまにか見失ってしまった。



 ともに並んで飛びたかったのに、いったいどこへ行ってしまったのか。



 それでも風に流されてほかのしゃぼんだまがやってくる。




 どうも私は飛び方が下手なようで、いろんなところでぶつかった。



 それでも割れてはなるまい。と、そう踏ん張っている。



 もう真っすぐに飛べなくたっていいじゃないか。




 低空飛行でもいい。

 弾んでぴょんぴょん飛んだっていい。

 ぐるぐる回って風を起こしてもいい。




 なぜ真っすぐに飛べないのだといわれたら。



  しゃぼんだまだ!といえばいい。



 いつかは割れてしまうかもしれないさ。

 でも今は浮いていればいい。



 しゃぼんだま



 なぜ飛んでいるのか、どこへ向かっているのか分からない。

 ただ1ついえるのは、ぷかぷか宙に浮いている。




 


しゃぼんだまのような今日この頃。

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