思惑
俺は安藤かおりと付き合い始めた。
彼女は大人しくとても優しい人だった。
こんな普通の女がなぜ3億近いお金を隠しているのか?
わからない・・・
彼女の部屋に行った時に、
こっそりトランクルームの鍵を探して、
そしてお金を盗んで、
海外に逃げようと考えていた。
隠してあるお金だから、
盗んでも警察に届けることは無いだろう。
しかし肝心な鍵が見つからない・・・
彼女の家に行き、
彼女がお風呂に入っている間に、
部屋の中を探したが見つからない。
どこに鍵を隠してあるのか?
彼女がお風呂に入っている20分では探せない、
そして俺は彼女と一緒に暮らすことを決めた。
その方がゆっくり鍵を探せるからだ。
かおりに同棲の話しをすると、
さすがにビックリしていたけど、
どうにか彼女を説得しようとがんばった。
そんな時に彼女が珍しく友達と遊びに行くと話して来た、
俺は嘘だとすぐにわかった。
「週末は友達と買い物に行く約束したんだ。」
「そうなんだ、楽しんで来て。」
俺に嘘を付いてどこに行くんだ?
トランクルームに行くのか?
まさか隠し場所を変えるのか?
俺は色々なことを考えた。
そして週末が来た。
俺は朝からかおりのアパートの前でかおりを見張っていた。
トランクルームに行くなら、
朝早く出るに違いない、
そして6時少し過ぎた頃にかおりが家から出て来た。
俺は気が付かれないように、
かおりを尾行した、
しかしかおりはトランクルームとは逆方向に向かった。
「まさか他にもトランクルームを借りているのか?」
つづく