一目ぼれ
私には誰にも言えない秘密がある。
秘密なんて誰にでも1つや2つあるでしょ?
過去の失態、
恥ずかしい思い出。
そんな秘密が私にもある・・・
普通の人と重さが少し違う秘密がね・・・
私は安藤かおり34歳。
趣味は絵を描くこと。
時間のある週末は山や海に行って1人で絵を描く。
誰にも邪魔されないで絵に集中することがストレス発散。
でも最近は仕事と付き合いが忙しくて、
なかなか1人の時間を作ることが出来ない。
今日は付き合いでキャンプ場の合コンBBQに来た。
友達のゆりに頼まれて人数合わせで来ただけのつまらないBBQ。
テレビドラマで見る合コンはイケメン揃いだけど、
現実は・・・
まっ!こんなもんよね!
理想と現実には大きな違いがあるってことは誰でも知ってる。
「かおり今日はありがとう、
でもごめんね、メンバーがイマイチな合コンで!」
ゆりは小声で言った。
「ううん、始めから期待してなかったから大丈夫、
イケメンなんてそうそういないからね!」
二人でコソコソ話していると、
「遅れてすみません。」
と声を掛けられた、
振り向くとそこには私の好みのイケメンが立っていた。
「すみません、渋滞してて遅くなってしまって!」
「いえいえ、食べ始めたばかりだから大丈夫ですよ!」
ゆりが答えると、
「じゃいいタイミグに来たのかな?」
とクシャと笑った顔に私は一目ぼれをしてしまった。
人生で始めての一目ぼれだった。
つづく