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☆エピソード3 魔術師という者達

炎を操る魔術師がいた。

そいつはある村を焼いた。


毒を操る魔術師がいた。

そいつはある森を腐らせた。


雷を操る魔術師がいた。

そいつは金の為だけに、毒と炎の魔術師を追っていた。


氷を操る魔術師がいた。

そいつは毒の魔術師の師匠だった。誰よりも正義の味方でもあり、同じくらい毒の魔術師の味方でもあった。


闇を操る魔術師がいた。

そいつは炎の魔術師とは波長が合い、元親友同士だ。一時は恋人同士にもなった。だが同時に互いに恩師殺しの仇でもある。


5人の魔術師はそれぞれの思いを胸に、それぞれの陣営を率い、同じ戦争に参加し、殺し合ったーー。



炎の魔術師グレイガー・ザクセンが現れた!

グレイガー・ザクセン/中級魔術師

Lv22_Atk90_HP440/440 

「追手かィ……美しき火炎の術式に焼かれて死ねィ……」


雷の魔術師シルヴィ・レイアークが現れた!

シルヴィ・レイアーク/中級魔術師

Lv23_Atk88_HP460/460

「御託はいい。首から上を置いてけ。後は消し飛ばーす!!」


「【バーンアウト・ウロボロス】永久に燃えろィ……」

「電撃的にさようならァ!【アトミックサンダー】!!」


【バーンアウト・ウロボロス】

判定開始。2以下が出るまで1d6を振り続け、ダイスを振った回数だけ攻撃する。判定のダイスは……6、3、6、2。4回攻撃。総火力は90×4=360。


【アトミックサンダー】

判定開始。3d6の10以下で5回攻撃。11以上で、5回攻撃+このターンの敵の攻撃を完全に無効化する。1度使うと、2ターンのクールタイムを要する。判定のダイスは……3、6、4の合計13。披ダメージを無効化し、5回攻撃だ。総火力は88×5=440。


4つの火柱が大地より吹き出す。火柱は壁のように戦場をつつむ。4度、強烈か雷が降り注ぎ、火種ごと大地をえぐり、消し飛ばす。なんというダイナミック消火。火とはまた違った焦げ臭さが充満する中、炎の魔術師グレイガーは次の雷撃に備え、とっさに防御用の魔具を使用する。凄まじい雷の魔力が集まっている。あれを食らえば一撃で終わりだろう。


「相変わらずふざけた火力だよィ……ああ、ああ。膨大な魔力マナが垂れ流しだよィ……全く、勿体ないねィ……【魔獣の卵】よ、この魔力、美味しく喰ろうておけィ……ケケケ」


掲げられた不思議な模様の《卵》はその手を離れ、宙へと浮かぶ。ついに放たれた巨大な5つ目の雷撃は、なんと勢いを失い卵へと魔力を吸収されてしまった。


雷の魔術師シルヴィは火炎を無効化し、ダメージをうけなかった!

炎の魔術師グレイガーは雷撃を無効化し、ダメージをうけなかった!


「魔獣の卵だとォ!?グレイガー!おいこら炎のォ!!てめぇぇは人類裏切って、魔神に魂を売ったのかよァァ?」

「シルヴィ、有象無象の魔神ではないぞ。烈火の魔神ベゾワリル様だ」


魔獣。それは魔神に認められた者が使役する強力で知能も高い特別な魔物。その能力の高さから、力ある魔王種や悪魔種は、魔物より魔獣を好んで側に側近に置く者が多い。


「そら、魔獣の誕生だよィ。魔力たっぷり喰わせてやってくれて、ありがとうねィ?さ、ここはコイツに任せてずらかるとするかィ!ケケケケケ!」

「逃がすか、まてや!」


ぺキ!ペキキ、ペキキキキ。ばりん。いつの間にか膨れ上がって大きくなっていた卵が割れる。


「キュワァァァァァォォン……」

「赤いバイコーンだ。グレイガーJrとでも名付けよう。ゆけィ、ジュニア!奴を蹴散らすんだよィ!」

「この……畜生風情が、シルヴィ様の邪魔をするなァァ!ぶち消す!一撃だァ!!」


魔獣グレイガーJrが現れた!

グレイガーJr/中級魔獣

Lv5_Atk50_HP1150/1150

「キュワァァァァァン!!」

「ジュニア潰せィ!!ケッケケケケケ……小生は逃げるわィ」


グレイガーは逃走した。


シルヴィは激昂して雷を纏う。

「うぜぇっ!!しゃらくせぇーー!!【イカズチ・インファイト】!!」

【イカズチ・インファイト】

判定開始。奇数が2回続くまで6面ダイスを振る。ダイスを振った回数と同じ回数攻撃する。最大10回攻撃。前のターンに電撃を使った技を発動していないと発動できない。判定のダイスは……4、4、1、1。4回攻撃、総火力352。

シルヴィの攻撃!

「ソリャァァくたばれ腐れバイコーンがぁぁ!!」

魔獣グレイガーJrは352のダメージを受けた。

魔獣グレイガーJr HP1150→798


「キュワァァァァァン!!」

【誇り高き二本角】

判定開始。ダイスを振って偶数ならば、2回攻撃。更に致命的なダメージをHP1で耐える。奇数ならば、1回攻撃。判定のダイスは……1。総火力50。

魔獣グレイガーJrの攻撃!

シルヴィは50のダメージを受けた。

シルヴィHP460→410


「チッ!硬い野郎だ、長期戦は不利なのだろうが、これでは長期戦は不可避。それならば!【我が身を神速の迅雷と化せ】!!」

【我が身を神速の迅雷と化せ】

判定開始。1d4でダイスを振り、出目の値-2ターンの間、敵の攻撃を完全に回避する。一つ前のターンに電撃を伴う技を使用していたならば、振るダイスを更に1d6としてよい。判定のダイスは……5。

3ターンの間、シルヴィは敵の攻撃を完全に回避できる。


「キュワァァァァァ!」

【ワイルド・ブレイク】

判定開始。1回攻撃。更にコイントスを2回し、表1枚につき1回追加攻撃。コイントスの結果は……表、裏。1回追加攻撃。総火力は100。

魔獣グレイガーJrの攻撃!

しかしシルヴィは迅雷を纏い、素早く回避した。


「何処を見ている!?【イカズチ・インファイト】!」

【イカズチ・インファイト】

判定開始。奇数が2回続くまで6面ダイスを振る。ダイスを振った回数と同じ回数攻撃する。最大10回攻撃。前のターンに電撃を使った技を発動していないと発動できない。判定のダイスは……5、4、3、5、1。5回攻撃、総火力は440。

シルヴィの攻撃!

「隙だらけだァァ!!」

魔獣グレイガーJrは440のダメージを受けた。

魔獣グレイガーJr HP798→358


「キュワァァァァァン……」

【瞑想】

判定開始。ダイスを振って偶数ならば、次の行動時に全HPの5割を回復。奇数ならば、今すぐに全HPの3割を回復。2回連続で瞑想を使うと回復値は半減してしまい、3回連続では使用できない。判定のダイスは……6。

魔獣グレイガーJrは静かに瞑想を始めた。

周囲の魔力が集う。次の手番にHPを575回復するだろう。


「回復か!?させねぇよ!!そろそろご退場願おうか、魔獣よォォ!!」

【アトミックサンダー】

判定開始。3d6の10以下で5回攻撃。11以上で、5回攻撃+このターンの敵の攻撃を完全に無効化する。1度使うと、2ターンのクールタイムを要する。判定のダイスは……6、5、4の合計15。披ダメージを無効化し、5回攻撃だ。総火力は88×5=440。

シルヴィの攻撃!

「最大出力だぜェェェアハハハハハハー!!」

魔獣グレイガーJrは440のダメージを受けた。

魔獣グレイガーJr HP358→0


ーーバリバリバリ、と巨大な雷が空を覆ってほとばしる。グレイガーが残していった二本角の魔獣バイコーンは雷撃を耐えきれず、その身を地に伏せた。


「フーッ……烈火の魔神ベゾワリル様、ね。こいつがソレの眷属であると。魔神自体は火属性っぽい名前だ。だがこの魔獣は別に炎を使いはしなかった。そうすっと、魔神は火だけでなく魔獣を生み出す事に関しても秀でていると見た方がよい……」


倒れた魔獣を見おろし、情報を整理する。バイコーンはやがて闇の霧を吹き出しながら、その闇に溶けるように消えて行った。シルヴィはそれを見届けた後、身に纏う迅雷の魔法を解いた。そう、この魔術師は一見短絡的なようだが、中々のきれものなのだ。故に油断や慢心は基本的にしない。


「炎の魔術師グレイガー・ザクセンめ。厄介なものを後ろ楯にしたものだ。《エルベ村》を焼いた件も、ただのつまらん金品や食料目当ての略奪じゃねーなコリャ。全く面倒な仕事に当たったぜ……ま、あの《キザな青髪の野郎》から仕度金はたんまり頂いた事だ。さっさと追うかねェ!」


雷の魔術師シルヴィ・レイアークの追跡劇、ここに開幕。

賞金首である炎の魔術師を追う中、他にも様々な魔術師が立ち塞がり、あるいは仲間として戦ってくれるだろう。

さあ、では見届けて行こう。この者の運命を。


つづけ

【我が身を神速の迅雷と化せ】2020.7/1.効果修正


【我が身を神速の迅雷と化せ】修正前

判定開始。1d6でダイスを振り、出目の値-2ターンの間、敵の攻撃を完全に回避する。一つ前のターンに電撃を伴う技を使用していたならば、振るダイスを更に1d4としてよい。判定のダイスは……5。

3ターンの間、シルヴィは敵の攻撃を完全に回避できる。


条件を充たしているのに弱体化されていました。正しくは「通常1D4の所、予め雷属性の技を使っておく事で1D6に強化される」といった具合です。

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