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1救国の姫の罪

よろしくお願いします!

いきなりだが、私は生まれた時から前世の記憶があった。


だからまずは前世の話をしようと思う。


前世のとある日。まぁ今から大体700年前、魔王は復活した。魔王は古の時代から存在する存在で書物によると魔王が復活すると毎回世界の半分の国は滅んで来たらしい。

その頃の私は王家の末娘でそして数百年に一度生まれる神力を持った人物だった。名前はマリア。だから小さな頃から“もしも魔王が復活したらあなた様が倒すのです”と言われて育った。魔王は神力を持つものしか倒せないのだ。私の神力は昔の書物に載っている人よりとても強かったから周りの人は何度も何度も私に言った。

そして実際に復活した時、ちゃんと魔王を2日かけて倒した。寝ずに戦ったが、相打ち。しかも魔王を倒すのに手こずってしまった。きっと魔王の魔法の影響で森近くの町は全て灰になってしまった事だろう。住民たちは避難はさせたが彼らが愛した町を壊してしまった事を魔王と戦いながら後悔したものだ。まぁ、今も後悔していて現世で読まれているこの手の昔話は13年生きてるが一度も読んでない。死んだのは18歳の時だった。

これは生まれ変わって知った事だが

町は一つ壊れたが死人は二人だったらしい。その事から今の時代で昔の私は“救国の姫”だとか言われているらしい。

私の他に死んだのは、かつて私の近衛騎士でただ一人だけ魔王討伐に一人で行くという私について来るという意思を曲げなかった彼、レオンハルトだったらしい。彼は私が魔王を倒したことなどを国王に報告した後、私を守れなかったからと自ら命を絶ったらしい。

彼は私が死んでも騎士として私について来てくれたんだろう。一見クールだったのに中に固く熱い決意を秘めている男だった。そして私に忠実な男だった。

だからこそ私の罪は重いのだ。

彼を殺したのは私だろう。

その罪を償うために前世の記憶を持って生まれ変わったのだろう。



そして次は生まれかわった私の話。


生まれた国はまた同じで今や世界一の大国エルダリア帝国。

そしてまたもや同じ、姫に産まれた(今回は第一子だが)。だが、私は正妃の娘では無い。王が病弱な何処ぞの令嬢にうませたらしい。その令嬢つまり母は今やもう死んでしまっている。

父と母は両想いだったため父は母に似ているらしい私を愛していた。

だが正妃が、正妃が生んだ姫を愛しろと夜な夜な泣き喚き、私は3歳の頃に王城を離れさせられた。それから暫くは父から手紙が届いていたが徐々に減ってゆき13歳の今ではもう一通も届かない。姿を見ることの出来ない娘より目の前にいる娘が可愛いのは当たり前だ。

そんな私のお世話や相手をしてくれたのは父が私に付けた私の影だった。

昔は父に仕えた暗殺部隊だったらしい。40代後半のあまり特徴のない顔の男だ。名をエドガーと言う。

彼は超強かった。

今世でも神力を持って生まれたため魔法は得意だし聞こうと思えば国中の声が聞こえるのだが、私がこの屋敷にだれか侵入したなと思って倒しに行こうとすると、其処には必ず手を後ろで組んで笑っているエドガーが居た。

そしていつも彼の背後で組まれた腕の中には意識を飛ばした侵入者が居る。

エドガーが戦っているところを見ようとどれだけ早く現場に行っても其処にはいつも“どうかしましたか?”と言って背後で腕を組んでいるエドガーが立っているのだ。相当の早業である。ほんとヤバイ

しかもエドガーが凄いのは暗殺術だけじゃ無い。文武両道だった。

私は礼儀作法と魔法の授業は前世の記憶があったためいらなかったが他の習い事は全てエドガーが教えてくれた。

私がエドガーから習っている習い事は歴史・公民・剣術・戦法・暗殺術だ。最後のは無理を言って教えてもらった。自分の身は自分で守らないと。

まぁこんな感じでエドガーと二人田舎で暮らしてます。たまにエドガーの暗殺業友達が遊びに来たりします。凄く幸せなのに前世の過ちを思い出すと、レオンハルトの事を思い出すとこの幸せだと言う感情を消したくなる。

だからか私は気ずいたときには笑うことが出来ないようになった。

まぁ、私が笑うことが出来なくなっても平和なのは変わらなくて、

いつのまにかこんな日々がいつまでも続くと思うようになってしまっていた。


こんなに素晴らしい時間は続かないと分かっていたのに。



更新頻度バラバラ星人です。

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