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高梨ここあ魔族に襲撃されます

「このコウキドウシャ?と言うものはとても快適ですね」


ジャスミンさんは車が気に入ったようだ


「それはそうとも、ここあ様のスキルでお出しになられた物ですから

 完璧に決まっています」


後ろでラプターがめっちゃドヤってる


「本当はエリコプター使えば楽なんですけどね

 あれ飛ばすと周りがビックリしますからね」


既に国境を超えてエルフの里まで後少しだそうだ

しかしかれこれ8時間近く車を走らせている

ヘリなら1時間位で行けたでしょうけど


「所でジャスミンさん、エルフの里に何しに行くのですか?」


そういえば私はまだジャスミンさんの目的を聞いていない


「ん?そうねー里帰り?みたいなものかしら?」


「何で疑問系なんですか・・・」


「エルフは長寿の生き物だから普段人間とは一緒に生活しないの

 だから、エルフに里帰り何て文化はないのよ」


「ふーん、そんなものなんですね」


他愛もない話を続けているとエルフの里が見えてきた


「あ、ここあちゃんそこ曲がってもらえる?」


暫く一緒に話していたせいか、いつの間にかちゃん付けになってしまった

様よりは良いですけど・・・


「はい、うわーここがエルフの里なんですね」


一本道を曲がるとそこにはエルフの里が広がっていた

とても美しく綺麗な街です

これ以上は来るまで入れそうにないので歩いて行くことにした


「ここがエルフの里ですか、しかし静かですね人気が無いと言うか」


「変ね、この時間なら皆起きているはずでしょうに」



里には人っ子一人見当たらない無人だ


「あ、ここあちゃん、あれが私の家だよ」


ジャスミンさんが一軒の家を指出した

とても立派なお家です


「さぁ上がって上がって」


しかしおかしい人気が無さ過ぎます

それに気配もありません

それに、この変な匂いは・・・死臭?

ジャスミンさんがドアに手を掛ける


「ジャスミンさん開けちゃダメです!!!」


「え?」


私の声が間に合わずジャスミンさんは家のドアを開けてしまった


「え・・・何これ・・・」


私はとっさにジャスミンさんの目を手で覆う


「ペスコお願い」


「承知したのじゃ」


私が合図を出すとペスコがジャスミンさんを魔法で眠らせてくれた


「ウッ」


胃液がノドを焦がす、堪えきれない吐き気が襲う


「何があったのですかこれは・・・」


家の中にはエルフが4人積まれていた

いずれも普通ではない殺され方だ

ここはジャスミンさんの家と言っていた

ていう事はご家族の亡骸なのでしょうか


「ペスコ、ラプター、ジャスミさんをお願い

私は村を見て回ります」


「承知しました」

「分かったのじゃ、じゃがこの辺りに魔族の気配を感じる

 去った後かも知れんが気をつけるのじゃぞ」


「うん、心配してくれて有難うね」


私は家を一軒一軒みて回った

どこも悲惨な状態だ、中には争った形跡もあり

凄まじい力で引き裂かれたエルフの亡骸もあった


「これは・・・」


里の外には大量の魔物の死骸

どうやら、魔物に里を蹂躙させて魔族が乗り込んだ様子です

私は一通り回ると高機動車に戻った


「ジャスミンさんはどうですか?」


「はい、今はぐっすり眠られております

 しかしここあ様、何があったのでしょうか?」


「どうやら魔族の群れがエルフの里を襲撃した様子ですね

 外には大量の魔物の死骸がありました

 ですが、エルフの生存者は見当たりません

 もう逃げたのかもしれませんけどね」


「いや、魔族はまた近くに居るはずじゃ

 一人たりとも見逃してはおらんじゃろう」


「ねぇ、ペスコ一つ聞いてもいいですか?」


「うむ」


「魔族って100年前の戦争で全滅したんじゃないのですか?」


「ふむ、人族の間ではそう言われておるのぉ

 しかし我ら魔族は頑強じゃ 

 確かに100年前に完全に消滅させられた者のかなりおるが

 本当の実力者は今も生き残って息を潜めておる」


「そうなのですか、ペスコも苦労したのですね」


悪い事を聞いてしまった


「いや、我はずっと眠っておったからのぉ

 100年前の戦争も実際に目にしたわけではないのじゃ」


「ここあ様伏せて下さい!」


ラプターが急に私に覆いかぶさってきた


「なにをするので・・・」


「ドゴーーーーーーンッッッ!!!」


私が言い終わる前に私達を載せたまま高機動車が爆音と共に吹っ飛んだ

高機動車が180度横転してしまった


「いたた・・・何ごとです!」


急いで周りの見渡す


「ペスコ、ラプター、ジャスミンさん」


私は急いで確認をする


「案ずるでない、ジャスミンは我が守っておいた」


ジャスミンさんは無事でした

しかし、ラプターの返事がない


「ラプター!」


急いで車に戻ると車の中でぐったりしている

私が急いで引っ張り出して運び出した

どうやら、私も庇ったせいで直撃を受けた様子です


「一体何処の誰が」


私は正面に目を落とす、そこには一人の魔族の姿があった


「お前は、エンドルか!?どうしてここへ居るんじゃ」


すると魔族が口を開いた


「ん、貴方はペスコですか?裏切ったと聞いてはいましたが

 良いでしょう、纏めて片付けましょう


「なんじゃと!」


相手の飛びかかろうとしたペスコを私が止める


「待ってペスコ、ねぇエンドル?でしたっけ

 エルフの里を襲撃したのは貴方ですか?」


「おやおや美しいお嬢さん、いかにも私はエンドルと申します

 結論から言いますが、肯定です」


「何故ここの人達を虐殺したのですか?」


「我ら魔族復活の為、とだけ申し上げましょう」


するとエンドルが手を上げた

先ほどと同じ攻撃をするようだ


「こんにちは、そしてさようなら」





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