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高梨ここあ2級冒険者に昇格します

次の日の朝、私は国王へ報告に行くことにした


「さてと、朝食も済ませましたし、私は国王陛下に報告に行ってきますね」


正直、何処に行っても横柄な態度を崩さないラプターと

一応魔族であるペスコには家に残っていてもらいたい


「承知した、我も行くぞ」


「私もご一緒しますここあ様」


どうも無理みたいです・・・


「はぁ・・・分かりました、それでは支度して下さい行きますよ」


最近では馬車や徒歩がめんどくさいので高機動車で移動している

街の皆も慣れてきたのか何にも言われなくなった


「さて、着きました二人共行きますよ」


「ふむ、ここが王城か、まぁまぁ立派ではないか」


「将来ここあ様が収める場所にしては質素ですけどね」


正直頭痛いです・・・


「中では大人しくしててくださいね」


私は二人とたしなめると、中に入り王室へと通された


「失礼します」


「うむ、入れ」


中に入ると王様が希有な目でこちらを見る


「ふむ?一人多いな」


そうか今日はペスコが来てるんだ


「はい、こちらはペスコと言いまして新しいパーティーメンバーになります」


「そうか、ここあの認めた者だ、確かな者だろう

 さて報告を頼めるか?」


「承知しました」


私は魔物の群れを退治した件、そして兵士や村人を操っている上位魔族の存在

ペスコの事は伏せて報告した


「ふむ、報告にあった通りだな、ご苦労であった

 それにしてもお前のスキルは凄まじいらしいな

 兵士達が怯えていたそうだぞ」


「攻撃ヘリの事ですね、私の新スキルの一種です」


毎日何かを生成できるのは絶対に内緒だ、ラプターやペスコにすら教えていません


「報告にある通りなら2000匹近くの魔物をお前一人で退治したそうだが本当か?」


「はい、攻撃ヘリアパッチに掛かれば魔物何てそこらの昆虫と変わりませんから」


「司令長官から、ここあお前を敵に回したら我軍全軍でも止められない

 なので、絶対に敵対しないように懇願されたぞ」


どんどん私のイメージが悪くなっていく気がします・・・


「大丈夫ですよ、約束さえ守っていただけるのならですけどね?」


国王陛下が苦笑いした


「大丈夫だ、私に出来る事なら何でも申すが良い」


「その件ですが、実はまだ何にも決まってなくて保留にしてもらっても良いですか?」


「ふむ、承知したしかし口約束だと心配だろう、これを担保代わりに持っとてくよ良い」


大きな宝石の入ったアクセサリーを頂いた、下に何か模様が彫り込まれている


「これは王家の身分を証明するものだ、これを見せれば大抵の無理は効く」


何かゲームのキーアイテムみたいなものですね・・・


「ありがとうございます、大切にしますね」


「願い事が決まったら来ると良い」


「有難う御座います、さて行きますよ」



二人は王室にある応接テーブルで待たせておいた

何やら王室のメイドさんが涙目だ何かあったのかな?


「おい、メイド何じゃこの菓子は不味いから作り直してくれ」


「今日は紅茶が温いですね、入れ直して下さい」


どうやら、ペスコとラプターの二人がクレームを付けまくってて困らせているらしい


「ここあよ話は終わったか、ここのメイドなっとらんぞお前のくれたプリンより不味い」


「ここあ様、国の功労者たる我々がこのような温い紅茶を飲まされるなんて許せません」


どうしよう、この二人早く何とかしないと


「貴方達・・・場所を考えなさい!」


二人にげんこつを食らわせると謝罪をして退室した

部屋を出る際、国王陛下をちらっと見たが頭を抱えていた






「痛いのじゃ、あやつの持って来る菓子が不味いのが悪いのじゃ!」


「そうです、ここあ様紅茶の温度は80度が適温なのです、それなのに75度でした」


「二人とも次問題起こしたら、おやつ抜きですからね?もちろん紅茶もです」


二人共無言で頷いてくれた、どうやら二人共おやつ抜きは堪えるようだ





それから一週間の月日が経過した

一つの問題の直面しました、そう超暇なのです


「ここあ様、今晩の夕飯は何にしましょう」


「我はプリンが良いのじゃ!」


「ペスコさん、プリンはご飯ではありませんよ」


「何でじゃ、プリンは美味しいのじゃ!」


仕方ありません、久しぶりにクエスト行きましょう

このままでは武士は食わねど爪楊枝になります


「二人共今日はクエスト行きますよ」


二人共少し嫌そうな顔をする


「しょ、承知しました」


「そう言えば我は冒険者パーティーに入ったのじゃったのぉ・・・」


これは少し怠けすぎたかもしれません



ギルドのドアをくぐると何やら周りがざわついている


「おい、例の化け物女のパーティーだ顔を合わせるな」

「俺の知り合いが見たらしいがあの女笑いながら魔物を虐殺していたらしい」

「可愛い顔して怖いな・・・」


何やら色々言われている、しかも根も葉もない噂だ

転生して以来体のスペックが高いせいかひそひそ話も良く聞こえます


「キッ」


二人にも聞こえていたのか冒険者たちを睨みつけている

すると冒険者たちはいそいそ帰ってしまった

こうしてどんどん私の評判が落ちていくのです・・・


「こんにちは、お久しぶりです」


「あ、ここあさんお久しぶりです

 ご活躍されているようで私も嬉しいです」


受付のお姉さんは今日も美人だ


「活躍?私なんかしましたっけ」


「またまた~実は陛下よりお達しがありまして

 ここあ様を2級冒険者に昇格させるように言われております」


「え、」


私は現在3級だ、3級でも国中に10人と居ない程の上位だ


「良いんですか?」


「はい、おめでとうございます

 ここあ様は当ギルド初の2級冒険者です~おめでとうございます」


「ありがとうございます!嬉しいです!」


素直に嬉しい、私の功績が認められたようだ


「流石ですここあ様」


ラプターも素直に嬉しいようだ


「それで、私が出来る依頼は何かありませんか?」


「はい、実は・・・」


受付のお姉さんが凄く言いずらそうだ


「2級冒険者となるとドラゴン退治や、魔族級のモンスター討伐等

 高ランクの依頼しかありません、そういった依頼はめったにありません・・・」


しょっちゅうドラゴンが出現したら困りますからね


「それなら、普通の依頼でいいですよ?薬草採取とか」


「2級冒険者となると、国の顔とも言える存在になります

 そう言った方にそのような依頼は回せません」


困りましたね、これでは日々の生活費が稼げません


「それに、国王陛下よりここあ様には

 陛下より直々に依頼される時手が空いてないと困るからという理由で

 あまり依頼を受けさせるなと言われております」


何、言ってくれてるのあの国王!ここあは激おこですよ

しかし、文句を言ってもお姉さんを困らせるだけだ


「分かりました、すみません有難うございました」


「ここあ様、すみません」


「ところで、お姉さん何で私を様付なのですか?前の様に呼んでもらいたいのですが」


「そんな、2級冒険者様をさん付け何てとても」


「前のようにお願いしますね」


私は少し威圧をこめて言った


「分かりました、ここあさん・・・」





車に乗り込み今後のことを考える

しかし、答えなんてすぐには思い付かない

高梨ここあ17歳、このままだと引き籠もりニートに逆戻りです


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