高梨ここあ魔族を勧誘します
「ここあ様、何をいきなり相手は魔族ですよ」
「何言ってるのラプター、この子可愛いよ可愛いは正義だよ」
力説する私に若干引き気味のラプター
「何を考えている我は魔族じゃぞ、殺しておかんと後々公開するぞ」
魔族さんが正論を言いだした
「ねぇ魔族さん、この兵士や村人たちの傀儡化って貴方の仕業じゃないでしょ?」
私が尋ねると黙ってしまった
「貴方がやったのなら、ハイキュア何て使わなくても傀儡化解けるはずですよね
それをしないという事は黒幕は別に居るということです」
「グッ・・・その通りじゃ、じゃが我は魔族にはかわりないぞ」
「そんな事はどうでも良いのです、貴方お名前は?」
「ペスコ・アルテニーナ、ペスコと呼ぶが良いのじゃ
我は主に負けてしまった身、煮るなり焼くなり好きにするが良い」
「そんな事しませんよ~取り敢えず・・・」
エイッ!と目の前に高機動車を出現させる
「取り敢えずひと目に触れず帰りたいのでこの車の中に居てもらえますか?」
後部座席はスモークガラスで中が見えないようになっている、ここに居れば見つからない
「承知したのじゃ、宜しくお願いする」
魔物は9割以上片付けたので残りは王国軍が退治してくれている
街に戻る道中、司令部へと立ち寄った
「カーター司令長官、高梨ここあ只今帰還しました」
司令部へと入ると一度やってみたかった敬礼をしてみた
「何だその変なポーズは、敬礼のつもりか
ていうかさっきの鉄翼は何だ、こちらでは大騒ぎだったぞ」
「あれですか?あれはアパッチという攻撃ヘリ・・・えーっとつまり私のスキルです」
カーター司令長官も呆れ顔だ、そういえば道中私を見る兵士が皆怯えていました
「デタラメだな、国王陛下が直接ご依頼された理由が分かったよ」
「その代わり陛下には願い事を何でも一つ聞いてくれる約束を取り付けていますからね」
私がニッコリすると、周りの兵士は司令長官の顔が引きつっている
私ってどんなイメージなの?そんな変な事お願いしないよ?
「そ、そうか・・・まぁあまり変な事を頼むなよ」
「と、とうぜんです!」
私は言い切ると、司令部を出て車に乗り自宅へ向かった
「ふぅ、今回は流石に疲れましたね門番も私を見るなり通してくれたので見つかる心配もありませんでした」
「大丈夫ですここあ様、その場合私が門番を斬り捨てますから」
「お願いですから、やめてください・・・」
この性格さえなければラプターは完璧なメイドさんなのですが・・・
「それにしても凄いな、この自動車という乗り物は快適なのじゃ」
ペスコがとても喜んでいる、とってもかわいい
「ねぇペスコ、先程返事をもらってないですけど、私の家で一緒に住みませんか?
そしてパーティーメンバーとして一緒に冒険をして下さい」
しばらく考え込むペスコ
「何でじゃ、我は魔族じゃぞ、なぜ信用をする」
「んーそれはペスコ、貴方の攻撃に迷いが見えましたから
貴方魔法を打つ直前躊躇しましたよね、本当は人を殺したくないのでしょう?」
図星をつかれたのか黙り込む
「ペスコを見てれば分かりますよ、優しい魔族も居るのだなって
誰かに命令されてモンスターを引き連れていたのでしょう?」
「・・・」
黙り込むペスコ
「魔神クレゾール、それが我に命令した者の、そしてあの者たちと操っていたものの名じゃ
別名死者の王とも呼ばれておる、生きてる者の方が強いのでそのまま使役しておったが
死者のあのように操る事もできる、そしてとてつもなく強い」
「なるほど、ありがとうペスコ大丈夫です、そのクレンザーとかいう魔神は私が倒します!」
「ここあ様クレゾールです」
揚げ足はとらなくて良いのですラプターよ
「無理じゃ、アヤツには何の攻撃も効かない、死なないのじゃ
故に死者の王と呼ばれておる
お前たちに付いたと知れれば我も殺される」
ペスコが怯えている
「大丈夫ペスコ、私が絶対貴方を守ります、信じて下さい」
ペスコはまた黙ってしまった
「さてと、家に着きましたよ」
高機動車を家の前に停める
「ここがお前の家か?でっかいのぉ」
「どうぞ、入って下さいペスコの部屋も案内しますよ」
先程まで落ち込んでたペスコでしたが、到着次第元気になった
「部屋を案内し一通り案内が終わるとリビングでお菓子を出した」
「さて、召し上がれここあ特性プリンです」
そう、この世界には存在しないアイテム、プリンです
「何じゃこれは」
「まぁ食べてみて」
私はペスコに食べるように促す
するとペコラの顔が華やいだ
「何じゃ!何じゃこれは!舌の中で溶けてしもうた、甘い甘いのじゃ!」
甘味に飢えた戦後の子供が!とう感じのリアクションですね
一瞬で1人前平らげてしまった
シューンとした顔が愛らしいです
「もう終わってしまったのじゃ・・・」
「大丈夫ですよ、まだまだあります」
私の分のプリンを上げた
隣のラプターが少し羨ましそうだが放置しておく
「ありがとうなのじゃ!」
先程暗い顔だったのが嘘のように笑顔になってくれた
やっぱり美少女は笑顔が一番です
「ねぇペスコ、先程の話なんだけどパーティーメンバーとなって一緒に住んでくれませんか?」
考え込むペスコ
「・・・分かったじゃ、命の恩人でありこんな美味しいものを教えてくれた、ここあの願い断れないのじゃ」
「そっか、よろしくおねがいしますね」
嬉しいです、これで一段と賑やかになりそうですね