なーんだこれ。
終わらせます。
だからどうしたって話だけどな。ちっ。後ろで人が殺されるってのはいやな気分しかしねぇな。
「た……助け……て」
すまん、俺は助けられない。初めて会った人を殺すのだろう?じゃあ十分に頑張ってくれ。俺が逃げるために、時間稼ぎとなれ。
後ろで体を引き裂くような音が聞こえる。くそっ、何で開かないんだドア!ふざけんなっ!あけっ、あけっ、開けぇぇぇぇぇぇええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「ふぅ。すっきり。次はきさまだ」
そう言って体の残骸を捨てた魔王とやら。そしてずんずんとこちらに詰め寄ってくる。くそっ、俺にも何か秘められた系の力はないのかっ!所詮人間どまりなのかよっ!ここで死ぬのかっ!何か、何か打開策はないのかっ!
そうかっ!あれがあった!
ここは3階、そして北校舎ということはすぐ下にプールがある。つまり、そこに飛び込めば、逃げ切れるはず!
そう思い屋上のネット際に駆け寄る俺。
「よーし、どうやって殺そうかなぁ?銃で死にたい?魔法かな?殴り殺してもいいんだぞ?」
くそっ、やつがくるっ。どうしようか、降りるのか、降りるのかぁ!
「ジャアァァ!」
「ぐはぁぁぁっ!」
魔法とやらがとんでくる。ネットが消し飛ぶ。ちょうどよかった、ここから降りるのにネットが邪魔だったんだ。とやらも言えないような痛みが、俺の腕から来る。
「にげれるとおもってんのか?」
なんだこれ?言葉一つ一つが分からねぇ。ふと腕を触る。……血が流れている。痛みはねぇのに、血が流れている。頭がくらくらする。
飛ばなきゃ。飛ばなければ。プールに行かねば死ぬ……
足が震えている。そりゃそうだ、3階からプールに飛び込もうなど、自殺行為みてぇなことだからな。
決心できない。死にたくない。もし足を踏み外したらどうしよう。もしプールじゃないところに落ちたらどうしましょう。死にまっせわたしゃそんときゃ。
「ちっっっっっっっっっっっくしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおお!!!!!!!!!」
そして飛び込む俺。
「逃がさん!」
「ガはぁ!」
気圧弾をじかに受ける俺。俺の横っ腹に当たる。ここって、急所じゃなかったっけ?とかって思いながら落ちていく。でも、大丈夫だ。落ちる前に、ちゃんと軌道を確認したから、プールにおちるはず―――――
――――――――――――大丈夫だ。
「なんかここら辺で魔王が出たらしいぞ」
「ああ、また出たのか?」
「今回は二人犠牲になったって」
「男一人、女一人でしょ?どっちも学生でねぇ」
「男の子の方は、自力で逃げようとしたんでしょ?」
「プール付近に遺体があったんでしょ?」
わ―い、終わったぁ―!やったー!あの花見ますんで、話しかけないでね。