フゥの戦い方
ちょっと鼻風邪ひきました。
遅くなって申し訳ありませn。
フゥの戦い方
タイマー機能を10分にセットして……。何が起きてもいいように待機します。
現在僕たちはヴェルグにいとクロくんのお父さんの指揮のもと、魔法陣近くに伏せて待機しています。
奴らがもしこっちに来たら迎え撃てるように準備しながら。
そして奴らがついに森から出てきました。今はまだ気づいてないようですが……、村を背後から襲撃して挟撃するつもりなんでしょうかね?
フゥ:ヴェルグにい、ゴブリン達こっちにくるのかな?
ヴェルグ:どうだろうな? だがこっちに来たなら相手してやるさ
フゥ:一応逃げても魔法陣が壊されなければ起動できるようにはしたけど……
そう、魔法陣書いた後にマーキングして遠隔起動できるようにはしたのだ。
後は相手がどう動くか……。
そしてついに相手は動いた! そう、こっちに向かってきたのだ!?
「「「GURAAAAAAAAAAAA」」」
「ちっ、こっちに来やがったか!」
そしてすぐさまヴェルグ兄様はゴブリン達にめがけて矢を放っていく。
それに続いてクロくんのお父さんも短弓でゴブリン達に矢を放つ。
僕も急いで魔法陣を起動させて明かりを確保した。
「弓を持ってるやつを優先的に殺るんだ! 他は近づかれてから対処する!」
ゴブリンの数はパッと見た感じ30といったところでしょうか、そしてその3割ぐらいが弓を持っていますね。
そして他の皆もそれぞれ動き出します。
ゴーくんは当初の予定通り剣を構えて他の皆の護衛、ゴブリンが接近してきたら切りに行くつもりです。
クロくんは事前に用意してた矢をヴェルグにいさまとお父さんの両方への補給、そしてメイちゃん、ダンくん、アンちゃんの三人は……。
「炎よ、全てを焼きつくす赤き炎よ、我が魔力と交わりて敵を撃ち貫く矢と成せ! ファイアーアロー!」
「風よ、世界を渡りし風よ、我が魔力と交わりて敵を切り裂く一陣の風と成せ! ウインドカッター!」
「……大地よ、世界を支える大地よ、我が魔力と喰らいて敵を喰らわん……グレイブ!」
メイちゃんは火属性の矢を、ダンくんは風属性の刃を、アンちゃんは地属性の槍を生み出した。
それぞれ得意な属性の魔法でゴブリン達に攻撃を加えていく。
そして僕もあの盗賊の一件以来、今の自分でできる戦い方は何かというのを考えていたんだ。
スキル自体は上がっているから攻撃魔法も使える、それにまだ駆け出しだけど体術もある。
だから今の僕は前衛と後衛の間で戦うことを考えていたんだけど……。
「ヴェルグにい、ちょっと矢に触れるよ!」
「フゥ!? 何する気だ!?」
「ちょっと実験をね……、僕なりの戦い方を試してみる!」
そう言ってヴェルグにいの矢筒にあった矢全てに見えざる魔力の糸でマーキングする。
僕の予想通りなら多分行けるはず。
「ヴェルグにいはドンドン矢を打って!」
「わかったが一体何を……、まあいいか、今は打って打って撃ちまくるぜ!」
そうしてヴェルグにいが打った矢はドンドンゴブリン達に降り注ぐ。
目標はゴブリンアーチャーやメイジなどの厄介な後衛、当然前衛にいるゴブリンが邪魔で後ろに届かないものを出てきそうなのだが。
「……矢よ我が意のままに飛べ!」
マーキングした矢をコントロールしようとする。すると……。
「GYAAAAAAA」
前衛に防がれるはずだった矢の軌道が変わり、後衛のメイジにヒット! 眉間を撃ちぬき、ゴブリン達の悲鳴が響き渡った!
「お~、試したいって言ったのはこういうことか。すげええな、これならいけるか……フゥ、今ので魔力はどのぐらい使ったんだ?」
「そんなに使ってなかったと思う、ちょっと軌道を変えただけだったから……マジックアローの5分の1かな?」
改めて自分のMPを見てみた。
【氏名:フゥ(仮)】
【性別:男 年齢5歳】
【種族:ワーウルフ】
【ステータス】
HP60/60
MP68/220
【氏名トリス=オルム】
【性別:女 年齢5歳】
【種族:人間】
【ステータス】
HP35/35
MP215/430
少し休んでパンも食べたおかげか、MPは多少回復したなって!? トリスの方のMPが半分まで回復してる!? チェンジしてない間は亜空間で休憩ができたってことなのかな? でもあれからの時間考えるともうちょっと回復してもいいような?
これは要検証かな?
まあそんなことより今は戦闘に集中しないと。
「よし! ならいっちょ俺の攻撃に合わせろ! そんで後ろのゴブリン共を纏めて射抜いちまえ!」
「が、がんばる!」
そう言ってヴェルグにいは矢を4本纏めてつがえ上空に向けて発射する!
そしてさらにそこからもう4本纏めて連射し、合計8本の矢が宙を舞った!
「ターゲット確認、目標後方のゴブリンメイジ及びアーチャー!」
分割思考も駆使しながらゴブリン達の急所を狙い、そして貫く軌道をイメージする。
「いけええ! シューティングアロー!」
そして次の瞬間、矢は全てゴブリン達の心臓や眉間を貫いていった。
「「「GUGYAAAAA」」」
「おおお、大したもんだ! 綺麗に後方のゴブリンを貫いてやがる」
「うん、複数でもそこまでMPは消費しなかったよ」
8本纏めて分割思考も使って20ってところかな。分割思考も短時間の使用だったから消費も控えめ。
ある意味で物理魔法と言ったところだろうか?
「さて、後は雑魚を片付けるだけだな」
「ええ、これなら私達だけでも何とかなりますね」
大人二人組がそういった所に突然!
「BURURAAAAAAAA!!」
とてつもない雄叫びが響き渡った!
「げ、よりにもよって……」
「……子供たちだけでも逃がしたほうがいいですかね」
そう、現れたのは……。
「ゴブリンジェネラル……それもナイト付きか、精鋭部隊って感じだな」
ほんと、かんべんしてほしいよ……。
援軍到着まで後4分。
続く!
アン「……次回、決着! お楽しみに」
メイ「これが終わったら二人纏めて……ふふふ」
ヴェルグ「なんだ、この寒気は?」
フゥ「ヴェルグにい、風邪には気をつけようね……」