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接敵!

 接敵!





 皆さんこんばんは~、現在時刻は7時ジャスト! 夕日も完全に落ちて世界を照らすは三日月の薄っすらとした光だけ。

 ヴェルグにいが生活魔法で明かりを出してくれてるけど、足元がちょっと危ないかな?


 現在魔法陣の進行度は8割といったところ。

 メイちゃん達三人が手伝ってくれてるのでなんとか日が落ちるまでにここまで進めることが出来ました。

 今回の明かりの魔法陣は連結式で円を描くように魔法陣が配置されており、時計回りで魔力が次々に魔法陣に流れるようになっています。

 電池で例えるならこれは並列繋ぎみたいな感じでしょうか。


 出力はそんなに出ないけど、魔力が循環して長持ちさせる感じですね。

 そんな設計をして必要な魔法陣は13個、10個が完成して後三つ描き終えれば、後はつなぐだけ。

 全体図を見れば文字通り時計ですね。


 12の魔法陣が光り、真ん中の魔法陣は何かあった時のためのバイパスの役割をするようにしています。


「メイちゃん、アンちゃん、ダンくんは外側の魔法陣お願い! 僕は中心の魔法陣を書くから」


「わかったわ! 終わったらお兄さんと纏めてモフモフを……」


「……メイ、手をワキワキさせる前に魔法陣書く」


「護衛の二人もメイ好みだからね……。クロにクロのお父さん。フゥくんのお兄さんにフゥ君自身。絶対人選ミスだと思う……。選んでる余裕がなかったのは分かるんだけど」


 ダンくんは一人で、メイちゃんとアンちゃんは二人でひとつの魔法陣を描いてる。

 いつかダンくんかアンちゃんにハリセン渡したいな……。

 主にメイちゃんへのツッコミ用として。


 なんでも元々はダンくんがお父さんから魔法陣を習って、それを地面に描いていたのを二人が見つけたのが始まりだったんだとか。

 ちなみにダンくんのお父さん、ゴーくんのお父さんは現在前線で戦っているそうです。

 ダンくんのお父さんは魔法や魔法陣で前線の支援、ゴーくんのお父さんは愛剣のバスタードソードを携えゴブリン達を相手に無双しているみたいです。


 そんな事を考えてる間に魔法陣は無事完成、後は各魔法陣を連結させた後に魔石を置いてガルドパパ達の到着を待つだけかな。


 メイちゃん達は作業も終わって休憩中、メイちゃんは我先にとヴェルグにいの元へとかけ出した。


「鳥のお兄さ~ん!」

「ちょっ!?」


 そして勢いそのまま飛びついてヴェルグにいを押し倒すとそのまま純度100%の羽毛を堪能していた。


「メイちゃんはいつも通りなんだね……」


 ターゲットにされたヴェルグにいさまに手を合わせていたら、いつのまにかアンちゃんとダンくんが隣にいた。


「……でも、館の中だと不安そうにしてた」

「フゥくんやあのお兄さんが来てくれて良かったよ」


 いつも通りに見えたけど、内心は不安なんだな……。ちょっと意外だった。


 それから少しの間、ガルドパパを待ちながら残ってたパンをちぎって皆で試食したりしてました。


「うま!なんだよこのパン!この前のおむすびってのもうまかったがこれ本当にパンか!? 俺の知ってるパンとぜんぜん違うぞ!」

「……柔らかくて美味しい」

「それにほんのり甘くて思わずにやけちゃうわ」

「……(よく噛みながらクロくん親子揃って尻尾ブンブン」


 うん、やっぱり硬いパンよりはこっちの方が美味しく感じるよね。


 その後は念のための魔法陣を用意したりしてたんだけど、ふと思ったことを試してみました。


(スキル連携でマップと気配察知組み合わせたらどうなるのかな?)


 という訳で早速合わせてみたんです。

 まずMAPに表示されたのは自分の周り、そしてPT組んでるウィロウママとベアパパの周り。

 まず自分の周りにはヴェルグにいやゴーくんたちが表示されました。

 そしてウィロウママ達の周りには赤い点々が沢山、これがゴブリン達かな?

 ちなみにゴーくん達は緑色ですね。こっちは安全のオールグリーン的な感じなのかな。


 そんな事を考えていた時だった、野生の勘がなにか警報を鳴らし始めたのは。

 自分の気配察知や嗅覚で察知できない外の方から何か嫌な予感がしたんだ。

 なのですぐさまクロ君のお父さんとヴェルグ兄様に、相談したんだ。


「ねえヴェルグにい、ちょっとお願いがあるんだ。それにクロくんのお父さんにも……」


「どうしたんだフゥ? そろそろお前さんも離れろって」

 モフモフを堪能していたメイちゃんを一旦引き剥がしながらこっちにくるヴェルグにい。


「? どうしたのかな?」


 そんな訳で二人に調査のお願いをしたんだ。

 ヴェルグにいには個別チャットの方で説明して空からのMAP探査を、クロくんのお父さんには森の方からゴブリン達の臭いがしないかというのを。

 自分の鼻だけだとちょっとね……。こういうのは経験ある人にも手伝ってもらいましょう。


 そしてヴェルグにいには早速空を飛んでもらいました。

 こっちも鼻と耳で警戒しながら集中していると……悪い予感は当たりました。

 だけどメイちゃん、こっちは真剣にやってるんだから背後から抱きつかないでもらえますか?


 MAPに赤い点がいくつも表示されました。

 そして横を見るとクロくんのお父さんも気づいたのか、すぐに皆を下がらせ始めました。

 こっちもチャットでヴェルグにいに詳細を報告。

 ヴェルグにいからもちらっとだが動くものを補足した模様。


 という訳で急いで前線の二人にも連絡です。



 フゥ:緊急連絡緊急連絡! 村の後方からゴブリンを確認、注意してください!


 ウィロウ:やっぱり何かしらの手を打ってきたか。


 ベア:何!? 分かったすぐに後方にも人を回す! ガルドさん! こちらに着くまでどのぐらいかかりそうですか?


 ガルド:そうだな……急げば後10分と言ったところだ。


 ベア:分かりました。それまで何としても持たせてみせます!



 そしてチャットの方ではベアパパとガルパパの打ち合わせが始まっていた。



「みんな集まって、ゴブリン達の臭いがしてきた。戦うにしろ逃げるにしろいつでも動けるようにしておきなさい」


 そう言ってクロくんのお父さんが指揮を取ります。


 戻ってきたヴェルグにいもすぐさま戦闘用意を始めました。


 どうか、ガルドパパが間に合いますように……。そう祈らざるを得ない。



 次回に続く。 次回はフゥくんも戦闘です!




 戦闘までいけるかなとおもったらいけませんでした。

 ですが次回は戦闘入ります!

 どのようにして戦うかお楽しみに。

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