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罪とベアパパのお願い

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 罪とベアパパのお願い




 さて、ガルパパもヴェルグにぃも準備が有るだろうから少し待つことになりそうだけど、その間どうしようかな?

 そういえばアルトルードさんがベアパパの補佐に付いて色々勉強してるんじゃなかったっけ?


「ねえベアール様」


「ん?どうした?」


「アルトルード様はどうしたのですか? ベアール様の補佐について色々勉強中と聞きましたが」


「あ、ああ……それはだな……」


 僕がベアパパにアルトさんの事を質問したらなにか言い淀んだ。


「何か、聞いちゃいけないことを聞いちゃいましたか?」


「いや、そういう訳じゃ無いんだが……」


 ベアパパは少し考えこんでから口を開いた。


「なあ、フゥはその……許せるのか?」


「何をです?」


「……アルトの妻のことだ」


「…………」


 そう言われて一瞬、思考が固まってしまった。

 アルトさんの奥さん……か。

 あの時の事を思い出すと色々な感情が自分の中で渦巻いていた。

 許せるかと言われたら正直難しい、でも事情を聞いたら……。


「……条件付きでなら」


 すぐに許せるかと言われたらやっぱり難しい……。でもずっと恨んで過ごすなんて……いやだな。


「そうか……、アルトは今、妻のサリアと共に最前線で戦っている」


「……はい!?」


 ベアパパの思わぬ返答に驚いてしまう。

 え? 前線で二人で戦っている? 夫婦で? よりによってまたなんで!?

 あまりのことにしばらく空いた口が塞がらなかった。


「あの、なんで二人して前線に!? てかアルトさんにしても奥さんにしても倒れられたらまずいんじゃ!?」


 戻ってきた跡取りが速攻死亡とか洒落にならんよ!?

 あまりのことに敬語が解けて普段通りの口調に戻ってしまった。


「大丈夫だ、見張りもちゃんとつけている!」


 いや、見張りつけているとかそういう問題じゃ!?

 ベアパパはこっちが何を言いたいか分かったのか続けて説明してくれた。

 フルフェイスの兜つけてるから顔が見えないんだよね……。


「これはある意味での彼女の償いでもあるし、機会でもある」


 ベアパパはそう言うと、アルトさんとサリアさんが戦っている前線の方を見つめていた。


「彼女はアルトの妻、そうなると次の領主夫人となる。だが彼女がしたことを考えればはいそうですかと認めるには難しい。

 それ故に彼女が正式にアルトの妻と認めるには最低でも過半数以上の領民に認められる必要がある。」


 そう言ってベア様は説明を続ける。


「幸いにも彼女には戦う力がある。前線で戦う従士達の家族にとっては一緒に戦い、自分達の家族を守ろうと戦う彼女に対してそう悪い印象は受けないだろう。

 そして、それが一度で終わらなければもしかしたら徐々に認めるものも増えるかもしれない。

 だが下手をすれば死んでしまうかもしれない。

 そうやって彼女は何かしらの形で領に貢献し、皆に認められる女性にならなければ次期領主婦人としては認めることは出来ないだろう。

 それが、今の彼女にできる罪の償い方だ。」


「罪の……償い方」


「そして、彼女が本当に許される時はフゥ、被害者である君が彼女を許した時だ……」


「僕が……」


 それからガルパパが来るまで、ずっと前線を見つめ続けたのだった……。







「ガルパパ、ヴェルグにぃ」


 あれから10分、二人は空からコチラに飛んでやってきたのだ。


「待たせてしまってすまないな」


「上から見てみたがあっちこっちゴブリンだらけだな」


「いえいえ、こちらこそ来て下さり感謝しております」


 空から降りてくると、挨拶もそこそこに本題に入ります。


「それで、頼みたいことがあるとのことだが、ゴブリン達の殲滅かな?」


「いや、そう言う訳ではないんです。今のところはまだ我々でどうにか対処できるのですが、問題はそこではないんです……」


「ほう、では一体何を頼もうというのだ?」


「はい、頼みたい事というのは早急に王都の爺様に手紙を届けて欲しいのです。

 あの糞爺を知っているガルドさんなら分かってくれると思いますが……」


「……何を言いたいのかよぉぉぉくわかった。お前さんも苦労しとるな」


「いえいえ、共に行動していたガルドさんほどでは……」


「「ハハハハハハハ……」」


 そして二人してすごく乾いた笑いをしていました。

 ガルパパもベアパパも知っているお爺様って一体どんな人なんでしょうね?

 見るからに二人共苦手としてそうですね。ベアパパなんてフルフェイスのはずなのに疲れが見て取れそうなほどに……。


「断る」


 え!?ガルパパ断っちゃうの!?


「と、言いたいところだが、受けよう。もし俺が断った事をあの馬鹿が知ったらまず間違いなくどこからとも無く逆恨みして押しかけてきそうだからな……」


「あ~……」


 どうやらその光景が目に浮かんで空を見上げるベアパパ、二人にそこまで言わせるってどんだけ面倒くさい人なんですかね?

 怖いもの見たさで見てみたいような、見たくないような……。


「ではすぐに手紙を用意しますのでよろしくお願いします。それと報酬に関しては……」


「まあこういう依頼だと相場は大体このぐらいだな……」


 直ぐ様依頼内容を詰めて、ベア様は手紙を用意した。

 そしてその後にガルパパは僕達を呼び出した。


「という訳でこれから俺は王都の方に行くが、二人はどうする? それとヴェルグ、スマンがちょっと周り防音の魔法頼む」


「あいよ、風よ……」


 そう言ってヴェルグにぃは魔法を唱えた。でもちょっとまって、ヴェルグにぃ今『風よ……』としか詠唱してなかったよね。今度聞いてみないと……。


「さて、防音かけたから周りには聞こえないがフゥ、ちょっとベアールにもあれ掛けてやってくれないか? それからヴェルグ、翼でフゥを囲んで周りから見えないようにしてくれ」


「りょ~かい」


「ガルパパ、あれってもしかしてアレ?」


 ガルパパはそう言って三人で囲み、ヴェルグ兄様の翼で本当に僕を辺りから隠すようにした。

 うん、正直今のところ人に見られたくはないもんね。


「ああ、いざというときに連絡取れないと困るからな、そういうわけで頼む。

 ベアールだったらお前さんもまだ安心できるだろ」


 まあ、ベアパパなら確かにね。という訳で早速ベアパパにPT申請を送る。


 そしてベアパパに機能を説明してやっぱり驚かれてたね。

 そうして他にも少々話し合いをして、ガルパパは一度森に戻ってから王都に行くそうです。

 そしてヴェルグにぃはこっちで防衛に参加、空から打ちまくったり切り込みに行くそうです。

 僕? 僕はヴェルグにぃを見てたり、負傷者に対する衛生兵の様な事したりですかね。


「そうだフゥ、これを首から下げておけとウィロウが」


 そう言ってガルパパが投げてきたのは首から下げられるように紐を通した小さな袋だった。


「ガルパパ、これなに?」


「お守りだそうだ、ではまた後でな」


 そう言ってガルドパパは飛んでいきました。一体何なんでしょうかね? このお守り?

 後で聞いてみるとしましょう。



 次回に続く。









 今回の話は、もうちょっと先で触れる予定のつもりでしたが、感想コメントにもありましたので今回に持ってきました。


 自分自身、どう書いたら皆さんに納得していただけるかわかりませんが、自分なりに書いたつもりです。

 ご都合主義と、甘すぎると言われたらそれまでですが、私はこういう風に描かせていただきました。


 それでは皆さん、よきなろうライフを。

                   獣野 十也

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