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魔道具の作り方2

 え~、気がつけば一日の総閲覧数で4000PVを超えていたのにびっくりしました! みなさんありがとうございます!


 魔道具の作り方2



「こいつは砕いて粉々にして(・・・・・・・・)使うんだ」


「砕くの!?」


「おう!そして砕いた魔石をこっちの乳鉢とかで粉状にするのが最初の仕事だな、当然手伝ってくれるよな?」


「了解です!」


 そうしてガルドパパはハンマーで魔石を砕き始めた。

 一応破片とかが飛び散らないように土魔法で作った壁や変形させて固めて作った台座に置いてから叩いているうけど、火花が飛び散りながら破片が壁にあたっていく様子はさながら剣を打つ鍛冶職人のよう。


「ほれ、砕いたこれををそっちの乳鉢ですり潰してくれ」


「は~い!」


 そして渡された魔石の欠片を乳鉢に入れてゴリゴリと砕いていきます。

 それにしても理由はわからないけど、一度砕けた魔石はお父さんがハンマーで砕いている時よりは脆い感じがする。

 それでも力いっぱい入れてやらないとちゃんと砕けないから大変なのは変わらないんだけどね。

 身体強化入れてるから多少は楽できるとはいえ。


 それから数十分掛けて何度も何度も削っていって魔石の粉の山が出来上がりました。

 この魔石の粉、砕く前は赤黒い感じだったんですけど、砕いて粉にすると鮮やかな赤へと変わっていったんですよね。


「で、できた……」


 終わった後にはその疲れで思わずその場でへたり込んでしまった、なんどか体を入れ替えながらやっていたけど、これってもうちょっと何か楽なやり方考えないと大変な気がしてきたな……、前にやった木枠と鉄板で潰す?でもそれだと体重が足りないだろうし、なら合わせ技で挟んでその上からハンマーで叩きつけるとか?。


 そんなこと考えているとガルドパパが。


「疲れたか、まあこの作業はかなり力使うから子供には向かない作業だったな……、だがよくやった」


 体を何度も入れ替えながらやったので、今は獣人の男の子ですが、ガルドパパはどっちであってもこういう時は思いっきりわしゃわしゃとなでてくれます、気持ちいいんだけどその後は……毛がボサボサになるのが難点ですかね。


 少し休憩を挟んでから次の作業です。

「さて、次はこの砕いた粉、言い方は魔扮(まふん)など色々あるが、一般的には【マジックパウダー】と呼ばれているこれに魔力が込められた水【魔水】(ますい)を混ぜあわせる事で魔法陣などに使われる【魔光液】(まこうえき)が出来上がる、用途や使用する素材によって他にも加えるものが合ったりするが基本はこの二つだな。そして混ぜる分量で質が変わるからこの辺は術者によっては秘伝とされたりするから各々独自の配合比で出来上がる。俺はそこまで錬金術に突っ込んでいるわけじゃないからギルドの方で公開されている配合比で行くぞ」


「…………」

 その説明に無言で頷きながら、ガルドパパの作業を食い入るように見つめる。


「大体、粉2に対して【魔水】(ますい)1の量を混ぜあわせて完成だ」


 量を説明しながらガルドパパは目分量で粉の山からスプーンで空の乳鉢に入れると魔水を少しずつ1の量をいれながら乳棒で混ぜあわせていく。

 そしてガルドパパは「このぐらいか」と呟いてそこからさらに混ぜあわせていく。


 混ぜ終わると次に、別の容器を用意してから濾し布で不純物を取り除きながら移していく。

 すると容器の中で液体は一瞬カッと光った後、ほんのりと、極わずかに光る赤い液体が完成していた。


「よし! これで【魔光液】(まこうえき)の完成だ!」


「おー!」

 思わず拍手してしまった、今までポーション以外でファンタジーぽい物を作ったことなかった所為か新鮮な気分です。


「次は……こいつを土魔法で加工して魔法陣を書き込んでいく。」


 そう言ってお父さんが持ってきたのは真っ白な岩の固まりでした。


「こいつはグランドゴーレムの体の一部でな、耐熱製に優れていて例え燃えたぎる溶岩の中を歩いても壊れない代物だ! こいつを使った窯は鍛冶師にとっての憧れとなっているんだ」


「憧れってことは高いの?」


「う~ん、高いってのもあるがコイツ自体が結構強いからな、手に入れようと思ったら高ランク冒険者、それもパーティに依頼しないといけないからな……報酬がいくらになるか……」


「え!?」


 その話を聞いてちょっとオロオロし始める、だってそれって……

(まさかそんな高価な物だったなんて……、それに高ランク冒険者って事はそれ相応に強いってことだよね、パーティっで狩らないといけないってことはそれだけ……、てかそれを狩るガルドパパ達ってどんだけ!?)


 そしてガルドパパはオロオロしているこっちに気づいて微笑ましそうに見てくるし。


「じゃあ、ヴェルグ兄様のあの火傷って……」


 僕の顔が一瞬で青くなりました……、自分がしたお願いでそんな危険な目にあわせてしまったと考えたら一気に血の気が引きました……。


「こらこら、そんな風に考えるもんじゃないぞ、あれを素材に作ろうって考えたのは俺達なんだし、フゥは気にせず、喜んで受け取ればいいんだ」


 そう言ってガルドパパはあやすように語りかけ、背中をなでて落ち着かせてくれます。


「まあ、そう言われて気にしないというのも難しいだろうから、そうだな……何か美味しいものを作って笑顔で持って行ってやればあいつも喜ぶさ」


「……うん」



 そこからはトントン拍子で石窯が出来上がっていく。

 ガルドパパが土魔法で成形、箱形に出来るように5枚の板状に整え、そしてガルドパパがここで一つ。


「ここでちょっと裏ワザ、土魔法でこの石板を魔法陣の形にちょっと削るんだ、これだと土魔法をちゃんと扱えるなら修正が容易だからな」


 そして魔法陣が書けたら削って出た石粉とさっき作った【魔光液】(まこうえき)を混ぜあわせて魔法陣に流し込み、最後に固めてひとまず完成、後は同じものを合計3つ作っていた。


「後は魔法陣を連結同期させて組み合わせて隙間埋めれば完成だな」


 そこでふと思ってしまった。


「ねえガルドパパ、これって火加減って調整できるの?」


「ん? そうだな……多分出来ると思うぞ、魔力の込め具合である程度出来るだろうが……、そうだな、ちょっとやってみるが、なにかアイディアあるか?」


「う~ん……あ」


 そこで思い浮かんだのがオーブンレンジだった、今作ってるのも電気を魔力に変えているわけだから形をお借りして温度調節をダイヤル式にすれば……、そう思って直ぐにブックを取り出してイメージ図をおガルドパパに見せた。


「ガルドパパ、魔法陣をつなげてこんな感じにこのダイヤルって物を回して火力を調整できないかな?」


「これは……お前さんの前世の知識か? 面白い形してるな」


「うん、これなら裏にある魔法陣を回して調整出来ないかなって」


「そうだな……複雑な温度調節は難しいが、大雑把にならいけるだろう」


 ガルドパパは頷いてから最後の仕上げにとりかかり、ちゃちゃっと石窯を完成させたのだった。

 後は設置だけなので僕に手伝えることは無さそうなのでそのまま休憩になりました。


 さて、ガルドパパとヴェルグ兄様に何を作ろうか……





 ではまた次回!


 そして、親知らずの抜歯に紹介状持って行ったら3ヶ月待たされることになりました……、遠くの病院に行っていたので昨日の投降が出来なかったことをお詫びさせていただきます。

 これからも異世界錬金術士~転生したらモフモフしていた~ 

 を、よろしくお願いします!

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