告白
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これからも異世界錬金術師~転生したらモフモフしていた をよろしくお願いします!
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告白
は~い皆さん、こんばんは~、現在僕は小麦粉をコネコネさせてもらっております。
なんでこねてるって?実は晩ご飯を食べ終わって一息ついた後の事なんですが、突然ピカーッと光ったんですよね。ちょうど酵母を作っていた瓶を置いていた辺りから光が出てたので見に行ってみると予定より早かったのですがシュワシュワしている酵母菌が出来上がってました。
それにしても錬金術が作用してるのかそれともこの森の、ウィロウママの魔力が影響しているのかいずれ調べてみたいですね。
そして、酵母菌が出来上がったのなら今のうちにパン種を作っておこうかなという事になりました。
「それにしてもこれで本当にこれでおいしいパンが出来るのか?」
「そのはずなんだけど、実際作ってみないとわからないな~」
現在ガルドパパが横で一緒にパン生地をコネコネしております、僕がパン生地をこね始めたので気になったそうです。僕が作ったプア酵母の簡単な説明を聞いて興味がわいたのか一緒に作りたくなったとか。
それから酵母を加えた元種ができたのでそれを寝かせて今日の作業はここまでに。
後は石窯が完成したらお披露目ですね。
ちなみにヴェルグ兄様とウィロウママは別室で……。
「くっそぉぉぉまたまけたぁぁ!」
「ふっふっふ、まだまだよのぉ」
「もう一回!もう一回だ!次は絶対勝つ!」
「なんどでもかかってくるがよいぞ」
二人でリバーシに夢中になってらっしゃいます。やっぱり娯楽ってのは大事だよね!
その後はガルドパパとお風呂入ったりしたりもして、ベッドに入ることにしました。
親子で川の字……いえ、今日は一本多いですね。
「なんで、お前までベッドに入ってきてるんだよ!」
ヴェルグ兄様は横に入ってきているウィロウママにびっくりしている様子。
左からウィロウママ、ヴェルグ兄様、僕、そしてガルドパパの順なんだけど、流石に少し狭く感じる気がしますね。
「いいじゃろうがたまには、昔はこうしてよく寝たじゃろうに、あの頃はあんなに素直でいい子じゃったのに……、ママは悲しいのう……」
ホロリと涙を流すウィロウママ。
「そうなの?ウィロウママ」
「そうじゃぞ、昔は怖い夢を見た時にはこの胸に抱きついての~」
「やめろ~!それ以上は言うなって!俺の恥ずかしい過去を暴露するな!」
「そうだな~、あの頃はまだちっちゃくて、こうしてベッドで一緒に……」
ガルドパパも昔を懐かしんでいる様子。ヴェルグ兄様もこんな感じだったのかな?
僕もいつかは……こんな風になれるのかな?
……ううん、なりたい。ならどうする?
そうだよね、自分から歩み寄らないと……、ならやっぱり話すべきかな?
でも、なんて言えばいいんだろう、転生したなんていって信じてもらえるのかな?神様に会ったなんてもっと信じてもらえないだろうし……、ならやっぱり知識云々だけかな。
でもどうやって話せば……。
「どうした?」
「え?」
気がついたら隣にいたガルドパパの腕を抱きしめていたみたいです。
「熱でもあるのか?」
「いや、そういう訳じゃ……」
ガルドパパは軽く起き上がると僕のおでこに手を当てて熱を測る。
「大丈夫か?」
「まったく、あれほど頑張り過ぎじゃといったじゃろうに……」
心配してくれるヴェルグ兄様にウィロウママ、心配してくれている家族がいる。
「……ねえ、ガルドパパ、今から言うこと信じてくれる?」
ガルドパパにしがみつくような形で聞いてみた。
「……当然だろう」
頭なでながらあやすようにいう声は、とても安心できる声だった。
そこからは自然と言葉が出ていた。
「ガルドパパは言ったよね、その知識はどこから来てるんだって」
「ああ、これでも100年ぐらいは生きてきたがあんな料理は見たことがなかったな」
ガルドパパは頷いてからそう答えた。
「……答えは最初からだよ。自己を認識できた時から」
「………………」
ガルドパパは無言で続きを聞こうとする。
「やっぱり、信じ……、られないよね、こんなこと」
「そんな事はない、俺は信じる」
そんな所にウィロウママからこんな一言が。
「それはまさか……転生か?」
「転生? なんだそりゃ?」
ウィロウママに質問を求めるヴェルグ兄様
「転生というのは精霊に伝わる概念なのじゃが、例えば死んだ後はどうなると思う?」
「そりゃ死んだらそこまでじゃないのか?」
「いいや、死んだ後魂は世界の内を巡りやがてまた肉体を得て新たな生を受けると言われておる」
「けど、生まれる前の事なんざ覚えてないぜ」
ヴェルグ兄様はそこで疑問の声を上げる。
「それはそうじゃ、普通は新たに生まれ変わる時に魂は浄化されてまっさらな状態になる」
「じゃあ転生っていうのは?」
「転生は本来浄化されてまっさらな状態になるはずの魂がどういう訳か前世のことを覚えている状態で新たな生を受ける事を指すんじゃが……」
「僕にあるのは知識だけだよ、前世の思い出、自分がどんなのだったのかは……」
「いいさ、トリスが俺達に話してくれたんだ、それだけで十分だ」
ガルドパパはそう言って僕を強く抱きしめてくれた。
「そう言えば一部では転生には主神が関与していると聞いたことがあるな、お前さんはおうたのかの?」
一瞬ビクッとしてしまったのがガルドパパには伝わってしまった。
「ウィロウ……」
「すまんの、これだけは聞いて置かなければならなかったのでな、今の反応を見る限り会ったんじゃな、何か使命を与えられたりしたか?」
それに対して僕は首を振った。
「ううん、特に使命みたいなのは言われてないよ、僕の場合はなんか偶然選ばれて転生させてもらえたんだって……、けど記憶が無いのは神様もびっくりしてたよ」
「ふむ……」
なにやら考え事をしている感じのウィロウママ。
「けど、もしよかったら知識を広めて欲しいってのは言われた、晩ご飯につくった親子丼みたいに美味しいご飯の知識とか……、なんか『お供え物がよくなると嬉しいわ~』って言ってたし……、それにしても本当に信じてくれるの? こんな無茶な話……」
「そりゃ家族だからな、信じるに決まってるだろ、トリスは俺の妹で弟でもあるんだからな」
そう言ってヴェルグ兄様は身を寄せて抱きしめてくれた。
「それに、ウィロウも本当のことを言ってるって判断してるんだろう?」
「当然じゃ、トリスがさっき言った事は間違いなく真実と儂が保証してやろう、なんせ精霊には嘘と真実を見極める力があるからのう!」
ウィロウママも胸を張ってそう言ってくれた、そしてウィロウママも身を寄せてヴェルグ兄様越しに僕の頭をなでてくれた。
「あ、あり、ありがとう……」
胸の奥がどんどん熱くなっていく、そして気がついたら泣いちゃってた。
そしていつしかそのまま眠っちゃってました。
「おやすみ、トリス……」
ではまた次回。
という訳でめでたくトリス&フゥは完全にオルム家に迎え入れられた形になりました。
ある意味でこれから色々制限が取っ払われた可能性がありますが果たしてこれからどうなることやら。
そして前に少年少女編が短いかもといったな! すいません、もしかしたらそこそこ話数を使うかもしれません。
これからもよろしくお願いします!




