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もう一つの名前と家族の形

 気がつけばどんどんポイントが増えていてびっくりしました

評価並びにブックマークありがとうございます!

 もう一つの名前と家族の形




 は~い皆さんこんばんは~、現在僕は夕飯の支度をさせてもらっております。

 それにしても最近は料理ばっかりしている気がします、錬金術のスキルも上がってるからいいんだけどいつかは色々作ってみたいですね。身近なポーションからぶっ飛んだものまで色々できたらいいな。


 まあ、今は目の前の晩ご飯晩ご飯っと!

 現在僕は前日から仕込みしておいた物を取り出す。それには水を張った鍋に昆布が入っており、昆布の出汁をしっかり取った水、そして他にも用意したのは砂糖、味醂、最後にネギを漬け込んで臭み抜きをした魚醤、やっぱり醤油が欲しいところだけど果たして作れるのかどうか……。


 まあそれは置いといて、現在作ろうとしているのは丼物や煮物に必須とも言える割下(わりした)です。

 昆布を取り出して砂糖、味醂、魚醤を混ぜて加熱、アルコールを飛ばしたら完成!

 う~ん、いい匂いが部屋を包み込んで行きますね、でもまだガルドパパ達が帰ってきてないのでまだ我慢です。今回は煮物も作りたいので結構な量の割下を作ったのですぐに無くなることはないはず……。

 次に用意するのはオニタマ、これを千切りにしたものと乱切りしたものを用意しておきましょう。

 後はギャロやポト等の乱切りを用意して最後にお肉を用意、そしてカットカット!

 後は別に用意した鍋に千切りしたオニタマ以外の食材と割下を入れて、煮込んでいきまーす。


 という訳で今夜は丼物と肉じゃが、肉じゃがは味を染み込ませたいから後日にするか悩みどこ。


「ただいま~!帰ったぞ~!」


「うお~♪美味そうな匂いが~!」


「おかえり~♪」


 丁度パパ達がご帰還したみたいで、お出迎えにいきましょう。

 そして玄関に向かうとそこには、大荷物を抱えたガルドパパとところどころ羽毛の焦げたヴェルグ兄様の姿が。


「ガルドパパ、ヴェルグ兄様おかえりな……さ……い!?」


 一部の羽の焦げたヴェルグ兄様の姿をみて言葉に詰まった。


「ちょっ!? ヴェルグ兄様何があったの!? 大丈夫なの!?」


 そのままヴェルグ兄様の周りをぐるぐると回って酷い怪我してないか見てしまう。


「だ、大丈夫だって! ちょっと火山で戦ってる時に魔物のブレスが掠って焦げただけだから!?」


 この対応に予想してなかったのか慌てて静止するヴェルグ兄様、そしてそれをすこしニヤニヤしながら楽しそうに見守るガルドパパ。

 そして気がつけば後方からもニヤニヤしているウィロウママの姿も。


「どうやら下手を打ったようじゃのう、ヴェル坊」


「げ、なんでその姿で……」


「当然じゃろうに、父がいて兄がいて娘がいる、それなら母がいて何ら不思議はないじゃろう?」


「そういう問題じゃ……」


「じゃあどういう問題かのう? ほれ、昔みたいにママって甘えていいんじゃぞ」


 ウィロウママはそのままヴェルグ兄様の方に歩み寄る。それにし対して逃げようとするが気がつけばガルドパパが背後に周りヴェルグ兄様の退路を塞いでいた。


「ちょっ、親父!?」


「こういうやり取りも久しぶりだな、まあ母親がいるってのは確かに不思議はないな」


「そういう訳じゃ、観念するがよいぞ、でなければお前さんの昔の話を」


「わーわー! それはやめてくれ!? 分かったからそれは言うな~!」


「ふふ、わかればよいのじゃ、全くうい息子よの~」


「ぷっ、あははははは」


 そのまま抱き寄せられて恥ずかしいのか顔を真っ赤にしているヴェルグ兄様を見て思わず笑ってしまった。笑ってしまった後にちょっとまずいかなっと思ってしまっけど、もう後の祭りだよね。


 けどヴェルグ兄様もガルドパパも少しポカーンとした後、直ぐに笑い始めた。


「くくくっ、そうか、あの手この手と考えていたがウィロウに先を越されたか」


「やっとわらったな、そっちの顔のほうがずっといいぜ、ただウィロウに先を越されたのが悔しいな……」


「ふふ、伊達に長生きはしとらんからの、年の功と母の愛じゃよ」


「えっと……」


 なんだかこの空気についていけてないだけどこれは一体。


「お前さんこっちに来てからちゃんと笑ってるとこを見たことがなかったからな、漸く笑ってくれたから嬉しいんだよ」


「さて、母の愛を見せられたならこっちは父の愛を見せてやらないとな」


 ガルドパパは僕を抱き上げるとじっとこっちを見つめながら言った。


「あっちに先を越されてしまったが改めてこれからよろしくな、トリス(・・・)


「それって……、僕の仮名?」


「いいや、正式な方だ」


 ニッと笑うガルドパパ、でも正式って……7歳の時じゃなかったっけ?


「でも正式って、7歳の時じゃ?」


「ああ、あれな、あれは基本的にだから早めにつけても何の問題もないんだ」


「じゃあ……」


「ああ、これからよろしくなトリス!」


「よろしく!ガルドパパ!」


 気がついたらそのままガルドパパの胸に飛びついていたけど、ベアパパに名前をもらった時と同じく、胸の中が暖かくなったのだった。


「トリス、俺の方にも飛び込んでくれていいんだぞ」


「儂の方来てもいいんじゃぞ」


 しばらくこの和やかな雰囲気は続くのだった……、あ、お父さんがどんな食材買ってきたのか確認しないといけないのに気づいたのは少したってからだった。



 ではまた次回



 名前の方は色々悩みましたが、女性名は錬金術師ということでトリスいう名前になりました。

 

 これからもよろしくお願いします!


そして次回、少々飯テロっぽくなるかも……



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