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プロローグ

初投稿です!いろいろといたらない所があると思いますが、よろしくお願いします!誤字脱字などあれば教えていただけると幸いです。m(_ _)m

ご意見ご感想お待ちしております。


※11月、一部内容を変更いたしました。

 プロローグ



 ……あれ?僕は何してたんだっけ?


 気が付くとそこは真っ白な神殿のような場所だった。

「確か買い物帰りで……」

 そこでパッと思い出せる事がそれだけだった。


 奥の方には石像……いや神像らしきものを中心に動物や人間。

 他にもファンタジーな種族を型どった像。

 果てはドラゴンの像なんかも並べられていた。

 自分の知識にはこんなファンタジーな場所はない……。

 そもそもここはどこで僕はだぁれ状態。

 ちょっとした生活風景のようなものは思い出せるんだけど……。

 知識はある。でも自分自身に関することがほとんど思い出せないのだ。

 それこそ自分が男か女かどうかすら。

 知識の量から察するに多分大人なんだろうけど正確な年齢はわからない。

 混乱する中、部屋の中央の石像が光ると同時に声が響いてきた。


「目がさめたかのう? いや、目が覚めたというよりは気がついたかというほうが適切かの?」


 混乱する中でかけられた声に「え? あ、はい。貴方は? というかここはどこで僕は誰でなんでここにいるんですか?」

 混乱とそれに伴う興奮のようなものが自分の中を支配する中、自分の中で渦巻く疑問をぶつけてしまった。


「ふぉっふぉ、そう捲し立てなさんな、ひとつずつ答えていくがまずは落ち着きなさい」

「そうよ~、まずは落ち着きなさい」

「えっ!?」


 今度は後ろから話しかけられてビクッっとすると、頭を撫でられたような気がした。


 すると最初は色々混乱していたが徐々に頭のなかでの混乱が鎮まり、興奮のような物が収まっていくのを感じた。


「あら珍しい、きっかけを与えたとはいえあっさり落ち着くとは」

「全くじゃのう、これなら話しやすいわい」


 そして興奮のようなものが収まると神像の光が徐々に収まり話しかけてきた相手の姿が見えるようになった。


 一人は白髪で胸上まで伸びた髭が特徴的、でも筋肉がしっかりついた好々爺といった感じで杖をもったおじいさん。

 もう一人は、長い紺色の髪に白い肌。そして豊満な新幹線形の良い胸をして見るもの全てに安らぎを与えてくれそうな優しい笑顔の女性だった。


「まず儂等はお前さん等が言うところの神と呼ばれる存在じゃな、それでここは儂の家じゃ」

「私は女神をしていて、こっちのおじいちゃんの奥さんよ」

「……えっと、とりあえずなんで自分はここにいるんですか?」


 男神の方は髭をいじりながらこう言った。


「お前さん、死んでしまったんじゃ」

「あ、そうなんですか…」

「あらあら、意外に反応があっさりとしてるのね」


 男神のその台詞にあっさりと納得できてしまう自分がいた。


「まあ、そう言われれば納得できることもありますし、現に体を動かす感覚はあるのに自分の姿が見えませんから」

「「え!?」」


 逆に驚かれてしまった。なにかおかしな事を言ってしまったのだろうか?


 目が冷めてから自分の肉体が全く見えないのだ、所謂透明人間的な感じだろうか。


「ちょっとまって!?貴方自分の姿が認識できてないの?」

 女神のほうが驚いている。


「ええ、自分の姿はわかりませんね。手の形もわかりませんし……。

 それ以前に知識はあるのに自分のことに関しては何も覚えていないんですよね。

 男なのか女なのか……、年齢は多分大人なんでしょうけども」


 淡々と答えてると男神がこう言ってきた。


「ちょっとレコード見せてもらうぞ……、なるほどのう」


 なにやら納得したようだが一体どうなっているのだろうか?


「どうもお前さん、死んだ時に記憶を亡くしたようじゃな。

 それも自身に関する部分、要は思い出の類をほとんどのう、しかし人格は残っておるな」

「えー……」

「あらあら随分と珍しいわね。普通なら死んでも記憶はそのままなのに」


 しかし記憶を失うということはなにかしら強い衝撃でも受けたのだろうか?


「ちなみに死因は、飲酒運転で轢かれそうになった親子を助けて、その代わりにトラックに跳ねられたみたいね。

 錐揉み回転しながら宙を舞い、頭から地面に逝ったようじゃな……」


 うわぁ、それは失うわ。


「まあ記憶云々に関してはまた後に回すとして、なんでお前さんがここにいるのかということじゃが」

「貴方に選択肢を与えるために連れてきたの」

「選択肢ですか?」


 選択肢か~……死んで神様。そして選択肢、それらが結び付けられる物が知識に一つあった。


「そうじゃ、今お前さんが考えてる通り、所謂《転生》じゃな」

「……あれ?考えてる通りって」

「ごめんなさいね、今の貴方かなり純粋な魂に近い状態だからこっちが思考を読もうとしなくても漏れ聞こえちゃうのよ」


 女神が申し訳無さそうに言ってくる、けど漏れてるなら仕方ないよね。


「いえ構いません、ちなみにその転生って皆普通にしてることなんですか?」

「そうね~、輪廻転生はあるけど基本は生まれた世界を巡るわね。

 偶にそこから外れてしまって別の世界に行くことや、他の世界の神様からの要請で魂の入れ替えや出荷することはあるけど」

「出荷されるの!?」

「じゃが記憶や知識などをもったまま転生することは普通はないの。

 お前さんの場合はそうじゃなー……、サマージャンボ宝くじに当たったようなもんじゃと思っとくれ」


 男神はそう告げると女神も告げる。


「そ、貴方は幸か不幸にも選択肢があるわ。元いた世界にまた転生するか、私達が管理する異世界に転生するか」

「大概のものは異世界転生を選んでおるようじゃの」

「そうなんですか……。あの、転生先にある異世界ってどんな世界なんですか?」


 異世界転生してクレイジーでモヒカンヒャッハーな世紀末の世界だったら流石に嫌だし。

 生き残れる未来が見えない……


「お前さんでいうところで言うオーソドックスなファンタジー世界じゃな。

 勇者に魔王や魔物、それから魔境秘境にダンジョンとかじゃな。

 文明的には中世とかそんなレベルぐらいかのう。

 ただ魔法が有るお陰で多少発展してる部分もあればあまり発展しない部分もあるのう」

「そうなのよね~。もし異世界転生を選ぶなら、貴方の知識を活かして少しでも発展させてくれたら助かるわ~。

 特に料理! 私達に備えられてるものが美味しくなると嬉しいし」


 今さらっと本音が暴露された!?

 それにしても食事があんまり美味しくないのか……。


「ちなみに、地球と同じようなものがあったり、物理法則が違ったりしますか?」

「同じようなものもあれば、近いが変わってるもの、全く異なるものもあるの。

 じゃが物理法則は似たようなものじゃな」

「そうね~、基本的な部分は殆ど同じだけど、地球には無いもの結構あるから楽しみにしていてね~。魔素なんかがいい例かしらね」


「ちなみに、生まれ変わって直ぐ死ぬなんてことはないですよね?」


「その辺に関しては、儂等が保証しよう。転生先は確か貴族の三男坊とかじゃったかな?」


「なら、大丈夫かな? 異世界転生でお願いします」


 こうして僕は異世界転生を決めたのだった。



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