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プロローグ
初めての長編小説です！完走…できるかな？
月さえも眠る夜更け。摩天楼は闇を包み込む。明るい表通りから少し離れた路地裏。
足音が聴こえる。何かに、追われている恐怖。
少女は必死で逃げる。逃げる。逃げる。人ではない“何か”の影は、もう手が届きそうなほど近づいてきている。
四足歩行の醜悪な獣、と表現すべきだろうか。少女の数倍はあろうかというその体には、まるでミュータントのように不自然な筋肉が隆起している。
「ぐるるるるッ……」
獣の低く潜持った声に少女は恐怖する。どこか懐かしさを感じながら。
少女が逃げた先は、壁。つまり行き止まり。
獣は涎を垂らしながら少女を見つめる。牙を剥き出しにし、少女の喉元に喰らいつくッ！
『ハル！ ディークノアだ！ タイプ：オセロット！！』
「任せてッ！」
突如銃声が響く。
獣の身体が真横に吹き飛び、コンクリート壁にめり込む。少女はそんな異常な光景をただ呆然と眺める。
現れたコウモリのような“彼女”はこう呟いた。
「〈ミューズ・ナイト〉只今参上！」
ここは“アルカトピア” 、眠らない街。
疲れた
