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私の窓際。  作者: blackcat
7/8

第七話 〜私の夢の中で何があったんだろう?〜


…あれから、二日間の空白があった。


そう、特に何もなかったの。

CHERRYは全然家に来なくて…。

正直、私はその事を忘れていた。


…明日が始業式と言う事に気を取られていたの。


「え…っと、明日はこれくらいで良いよね…。うん、忘れ物もないし!」


完璧にチェックして、私は布団の中に入った。

久しぶりに、本当に久しぶりに、夢を見た。


朝起きたら、忘れる…。そんな生半可な夢じゃなかった。


私が、小さな女の子になっている。

もしかすると、忘れていた、幼き頃の思い出かもしれない。


私は、家に帰る事が出来なくて迷子になっていた。

お母さんも、知っている近所の人も、誰一人として居なかった。

悲しくて、寂しくて、怖くて。

見知らぬ土地に迷い込んでしまい、シクシクと泣いていた…。


そんなときだった。

顔の見えない、誰かがいつからか側にいた。


〈 泣かないで…? 家まで、送るから… 〉


そんな風に、優しく話しかけてきた。

ゆっくりと手を差し伸べられた。

その手を躊躇いもなく掴むと、後ろからついていった。


暫くすると、いつもの見慣れた風景が広がってくる。

それでも、少し心配で、顔も上げずに黙って手を引かれる。


「あっ。ついた」


目の前にはいつもの私の家があった。

顔を上げて、礼を言おうとすると、もうそこに人は居なかった。


「あ、れ?」



そこで、目が覚めた。


「はぁっ……はぁ…。誰だったんだろう…?今の人…?」


何も、覚えていない。

これは、直接親に聞いた方が良いだろう。

何か、思い出せる手掛かりになるのかも知れない。


取り敢えず、下におりて、朝食を取る事にした。


「おはよー」

「おはよう」

「はよ」


様々な返答が返ってくる。

…ったく、お兄ちゃんは食べながら物を言わない事っ!

行儀悪過ぎっ!


心の中では毒づいてるけど…本当には言えない。

だって、仕返しが大人げないんだもの。


一つ目、何かしら私の弱みを使って脅す。

二つ目、親に何かしら言って私の小遣いを下げてくる。

三つ目、ストーカー行為をしてくる。

etc……。


全く、大人げないって言うより、立派な脅迫よね。これって。



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