表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/15

プロローグ

初の作品となります。どきどきしとります。爆発しそうです。ではプロローグをどうぞ。

 蓮都レント鋼宮コウミヤはその残酷な現実を知った。ただ、それでも彼は刃を相手に向け、抗うことを止めようとしない。青い瞳は一層鋭くなる。


「ほう、流石、化け物だな。やはり化け物は、精神も化け物級か」


「ごちゃごちゃとうるせぇんだよ……。さっさと構えやがれ」


 そろそろ彼は限界を迎えていた。焦燥感。対峙する男は完全に彼を舐め切っている。チャンスだった。


「その体で……。喚く元気だけはあるようだな。タフな奴だ」


 男の言う通り、彼の体は傷痕ばかりだった。襟の高い衣服は裂け、血を吸って重くなっている。額から汗が滴った。

 それでも蓮都は“創”の元素を用いた鋭利な剣を正眼に構え、その瞳には迷いが一切ない。

 蓮都は背後で戦う仲間たちを見やり、視線を男に固定する。

 喉が水分を渇望していた。コンディションは最悪で、奴に勝てる見込みなどゼロに等しかった。勝利の運命を得るのは圧倒的に男のほうが有利だった。それでも蓮都は諦めない。恐怖こそあるが、諦観はない。

 ――勝てる可能性が少しでもあるのなら、俺は戦う。信頼できる仲間がいる。

 だから剣を振るえる。

 ――俺は仲間の大切さを知っている。けど、奴は知らない。

 だったら、勝機は必ずある、はずだ。

 白銀に煌く剣を手に大地を蹴った。

 無論、男は反応する。


「ふっ」


 息を抜いて、軽くかわされた。蓮都は第二撃を放つ。横薙ぎ。威力、スピード共にじゅうぶんだ。だが、それさえも男は避ける。そして手首を切り返した蓮都の一振りはあっけなく空を切った。思わず舌打ちをする。男は遊んでいるのだ。まるで鼠をいたぶる猫のように。弱った彼を弄んで嘲笑っているのだ。ギリ、と奥歯を強く噛締める。

 ――俺の限界なのか……? やっぱりこいつには勝てないのか?

 ――一生、戦えない体になってもいい。ハッスルできない体になってもいい。死んだっていい。

 ――だから、今だけでも俺にこいつを倒せる力をくれ。

 ――なあ、神様頼む……。

 いや、違う。

 その願いは叶うものではない。自分で切り開くものなのだ。何を神頼みにしているのだ自分は。いつだって、この手で、仲間と一緒に突き進んできたんだろ。今更迷う必要なんてなんにもないんだ。

 いつしか隣には仲間の顔触れがあった。どいつも頼りになる顔をしている。彼らは蓮都に笑顔を浮かべると言った。


「あたしたちは絶対負けない。負けるはずがないじゃない」


「そうだぜ、俺たちでこの道を切り開くって言ったのは蓮都だろ」


「私たちで力を合わせて捥ぎ取るんだ、未来を、夢を。希望がある限り」


「ぼくたちならいけるよっ! 蓮都っ!」


 その言葉に叱咤された気がした。ぼろぼろになっても諦めない。その執念が明日を掴めるんだと。教えてくれた。

 猛攻撃が始まった。

爆発しませんでした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ