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第77話 プレゼント

「みんなお待たせ。グリマレオン海域に行く可能性のある人が見つかりそうだ。あと、これ……」


 俺は綺麗な貝殻のネックレスを全員に一つずつ渡す。


「わ! 綺麗ですね! 嬉しいです!」


 ルクスハートは明るい笑顔でネックレスをつける。


「ルクスハートはこういう、アクセサリー好きだろ?」


 俺は以前にプレゼントした、魚の模様の入った金のブレスレットを見る。


「はい! こういう可愛いの好きなんですよ。ありがとうございます、ヴェル様!」


 ルクスハートは金のブレスレットとネックレスを大事そうにそっとなでる。



「ヴェル殿は女性にプレゼントなんてするんだな。そんなタイプとは思ってなかったよ」


 シェリナが含みのある笑みを浮かべている。


「そうか。そう言うってことは、シェリナはプレゼントいらないのか……」


 俺は意地の悪い笑みを浮かべる。


「なっ! じょ、冗談だ! ありがたくいただくよ」


 シェリナは俺からひったくるようにネックレスを取る。


 そして、満足そうにネックレスをつける。



「セラも嬉しい! セラこんなのつけるの初めて! ヴェル様……つけて!」


「はいはい」


 俺はそう言い、セラにネックレスをつける。


「ありがと……ござます! 大切にします!」


 セラはギュっとネックレスを手で包み込んでいる。



「……」


 俺はみんなが喜んでくれている姿を見て、幸せな気持ちになっていた。


「ヴェル様?」


 ルクスハートが顔をのぞき込んでくる。


「ああ、すまない。みんなが喜んでくれてるのを見ていると嬉しくてな……。俺もネックレスをつけるから、みんなお揃いだ」


 俺は顔をほころばせる。


「お揃いか……。いいじゃないか。パーティーらしさが出る。憧れてたんだよなぁ。こういうの……」


 シェリナは感慨深そうに目を細める。


「セラもお揃いうれしい……です!」


 セラがネックレスを手に持ち軽く振る。


「ヴェ、ヴェル様とお揃い……」


 ルクスハートは何故か顔を赤らめている。


「ああ、俺も嬉しいよ。前のパーティーじゃこんなの考えられなかったからな……。さて、イルディセリナ商会に行こう。そこで話をつけてこようか」


 俺達はイルディセリナ商会に向けて歩き始めた――。


 ◇◇◇


 イルディセリナ商会の大きな店先にて。


「デカイな……。流石に露店ってことはないか……」


 俺は驚きをそのまま口にする。


「大きいですね~。お話聞いてもらえるといいですけど……」


 ルクスハートが少し不安そうな顔をする。


「そこは大丈夫と思う。現状で困ってることだろうしな……。それに、グリマレオン海域に行きたがるような人自体がほとんどいないだろうからな……」


 俺は淡々と言葉にする。




 俺は店の扉を開ける。


「すみません。イルディセリナ商会の会長と話したいんですけど~」


 俺は手前にいた受付の若い女性に話しかける。


「会長とですか……? アポイントは取っておられますか?」


 受付の女性は事務対応といった口調で言葉を返す。


「アポイントは取っていない。俺達は冒険者だ。グリマレオン海域を突破したくて相談があるんだが」


 俺は真剣な表情で語りかけるように話す。


「……グリマレオン海域……。少しお待ちくださいませ」


 受付の女性は二階へ上がっていった。


「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


「今後どうなるの!!」


と思ったら


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