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能無しの烙印を押され、勇者パーティーを『追放』された俺が、実は『最強』だった『不浄』の力で、気づけば『英雄王』に成り上がっていた件  作者: 一 弓爾
ケールネア ゾンビ村 解決編

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第60話 デュラハン

 二分ほど下りていくと、広い空間に出た。


 そこには半径十メートル程の魔法陣。


 魔法陣の中央には首のない騎士……デュラハンが横たわっている。


 そして、ゾンビが四十体ほど、デュラハンの近くで同じように、横たわっている……。


「あらん? 誰か来たの?」


 声のする方を向くと、全身に様々な毒々しい装飾がされている、魔導服を着た女魔族がいた。


 妖しさを含む美しい見た目だ。


 ドクロでできたネックレスをしているのが目立つ。


 そして、両方の瞳にドクロの模様が浮かんでいる。


 魔眼の類だろうか……。


「お前……何をしている……?」


 俺は怒りの滲む声色で尋ねる。


「何って……。見てわからない……? デュラハンの復活のよん。もう少しで終わるから、待ってて……。あなた達に構ってる暇はないの」


 女はそう言うと、詠唱に集中しだした。


「ふざけるな……!」


 俺はセラを肩に乗せて、《セラファーンズ=ブレシング》をかけてもらいながら、一気に加速して女に近づこうとする。


「はぁ……。構ってる暇はないって言ったでしょぉ? ゾンビちゃん達、相手して……」


 女の言葉に合わせて、周囲からゾンビやスケルトン、死霊が五十体ほど現れた。


「ちっ、数が多いな。《超吸収ハイパーアブゾーブ》……!」


 俺は一気に〝ゾンビなどの存在が不浄に近い魔物〟達を〝不浄〟として吸収しようとする。


 しかし、数が多すぎたため、吸収する前に攻撃を受けそうになる。


 俺は《セラファーンズ=ブレシング》で上がったスピードで躱す。


「クソッ……。数が多い。デュラハンの前にいるゾンビ達の中には村人がいる可能性がある。早く止めないと……」


 俺の額から汗が一筋落ちる。


「ヴェル様! 《セラファーンズ=ブレシング》を強める……そうしたら、届くかも……」


 セラはそう言いながら、干し肉を口に入れる。


「……頼む、セラ!」


「ひょーかいです!」


 干し肉を食べながらセラが声を上げる。


 更に、速度が上がった俺はゾンビやスケルトンの群れを避けながら、女に近づく。


「あと、二歩だ……!」


 俺が叫んだ瞬間、地面から黒い包帯のミイラが現れる。


「邪魔だ! 《ヒュドラズ=ポイズン》……!」


 俺は《ヒュドラズ=ポイズン》を黒ミイラにぶつける。


 しかし、黒ミイラは包帯を回転させて、毒を弾き返す。


 俺は何とか、毒を躱す。


「ぐぉぉ……。ご主人には手を出させない……」


 黒ミイラはぎこちなく声を出す。


「クソッ……。どうする……。後ろにいるゾンビの中に村人がいる可能性もある……。まとめて倒すこともできない……」


 俺は思考をフル回転させるも、妙案は思いつかない。


 その時セラが声を上げる。


「セラ……黒ミイラと……後ろの変な女の人……倒す……。聖咆哮セイントロアならまとめて攻撃……できる!」


 セラが作戦を提案してくれる。


「そうか……。それなら、何とかなるかもしれない。すまない。セラ頼りの作戦で……」


 俺は申し訳なく感じ、言葉を紡ぐ。


「だいじょーぶです! ヴェル様……背負い過ぎ……。セラも背負います!」


 セラは凛とした表情で話す。


「セラ……。そうだな。セラのこと信頼してる。頼んだ!」


 俺はゾンビやスケルトン、死霊に向かい、駆ける。


「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


「今後どうなるの!!」


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