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第50話 魔王軍 交戦――ボス戦④

「随分と身勝手なボスだな……。都合が悪くなれば、全部部下任せか……?」


 俺はやや大きい声で挑発する。


「黙れ……! お前は俺の呪法で切り刻んでやるよ。圧縮した《腐乱の刃(デコンポズ=エッジ)》なら、吸収も間に合わないだろ……?」


 ブラムスドは口をつり上げる。


「どうだろうな……? 《呪詛強化カースストレング》……」


 俺が詠唱すると同時に、ブラムスドは《デコンポズ=エッジ》を放つ。


「ブラムスド様⁉」


 部下達の悲痛な声が聞こえる。


 俺は《カースストレング》で〝一時的〟に強化した、身体能力で《デコンポズ=エッジ》の範囲外へと回避する。


 一時的というのは、カースストレングで能力を引き上げても、不浄宮の自動吸収が発動してしまうため、もって数秒だからだ。


 結果、《デコンポズ=エッジ》は部下達を腐乱させ、切り刻むのみだった。


「ブラムスド様! 我々を殺すのですか⁉」


 部下達に焦りの色が広がっていく。


「お前ら落ち着け! 今のは事故だ! 俺はお前らのことを大切に思っている!」


 ブラムスドは明らかに取り乱している。


 自分でもわかるのだろう。この状況で統率とうそつが取れなくなれば、俺に勝つことができないということが……。


「今、仲間を巻き込んでおいて言う言葉じゃ説得力がないな……。悪いが、俺は《リモルビスズ=ディジス》を続けるぞ……? 穢れに侵されて死ぬか、ボスであるブラムスドの腐乱で殺されるかだな……」


 俺は冷たく言い放つ。


「俺がお前らを殺す訳ねェだろ! 今のは事故だと言ったはずだ! そうだ! お前ら、魔法でヴェルを集中攻撃しろ! 俺の《デコンポズ=エッジ》だとお前らを巻き込んでしまうからな!」


 ブラムスドはボスとは思えないような焦りようだ。


「その判断を最初にされてたらヤバかった。挑発に乗ってくれてよかったよ……」


 俺は笑みを浮かべる。


 そう。既に《リモルビスズ=ディジス》は空中浮遊し、敵の拠点内に充満していた。


「ブラムスド……様……」


 部下達の体色が真緑に変わっていき、倒れる者が現れる。


 その様子を見て、逃げ出そうとする者もいた。


 しかし、シェリナの矢はそれを許さなかった。


 無慈悲に矢が何度も何度も放たれる。


「お前……。最初からコレが狙いだったのか……⁉」


 ブラムスドは顔中の血管が切れるのではないかというほど、パンパンに浮き上がらせている。


「……そうだ。お前の《デコンポズ=ウィンド》などは仲間を巻き込む技だ。この状況での正解の行動は、部下達を使い『魔法もしくは物理攻撃』で俺を制圧することだった。まあ、その場合でも俺は抵抗させてもらっていただろうがな……」


 俺は不浄宮で使える技を脳裏に浮かべる。


「ふざけるな! ふざけるな! こんな言葉騙しで……! 俺の軍が壊滅させられてたまるか……!」


「戦場では、一瞬の判断で戦況が変わる……。お前は選択を誤ったんだよ……」


 俺は静かに言葉にする。


「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


「今後どうなるの!!」


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