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第47話 魔王軍 交戦――ボス戦①

 俺は走って、ブラムスドのいる拠点に向かい走る。


 道中で魔族が複数現れる。


「今は一人だからな……。遠慮なく不浄宮の力を使わせてもらう……。《リモルビスズ=ディジス》……!」


 俺は病魔の穢れを敵に向かい放出する。


 敵は体色が真緑に変わっていき、苦しげにうなりだす。


 そこに、シェリナからの援護射撃が飛んできて、魔族の急所を射抜く。


「助かる。このスピード感でいければ、思ったよりも早く、拠点まで着けそうだ」




 その後も、俺は《リモルビスズ=ディジス》を使い、穢れを撒いていった。


 シェリナによる、援護射撃もあり、俺は敵の拠点のすぐ近くの森まで辿り着けた。


「何とか、拠点まで辿り着けたな。だが、流石に拠点近くとなると、敵が多い。それに、シェリナさんの弓の射撃位置がバレるとそちらに敵が向かってしまいそうだ……。手早く済ませる……。《リモルビスズ=ディジス》……!」


 俺の身体中から、緑色の穢れが一気に拡散されていく。


「グァァアアア……。なんだコレは……」


「力が抜ける……」


「お前身体中、真緑になってるぞ……」


 などの敵の騒がしい声が聞こえてくる。


「正直、ここからだと拠点全てまでは制圧できそうにないな……。せめて風向きが拠点内に向いていたらよかったんだがな……。潜入するか……」


 俺は静かに呟く。


 直後、大声が響き渡る。


「お前らァァアアア! 何、慌ててやがんだ⁉ こんな程度で慌ててたら、魔王軍四天王が一角リュミセルダ様配下、ブラムスド軍の名がすたるだろうがよォォ!」


 その声は拠点どころか、エルフの森をも揺らす。


「申し訳ございません! ブラムスド様!」


 部下と思われる者達が、謝罪の言葉を出しているのが聞こえてくる。


「ったく! 俺が直々に出る! 《腐乱の風(デコンポズ=ウィンド)》……!」


 ブラムスドの大きな詠唱が聞こえる。


「ブラムスド様! その方向にはまだ仲間が!」


 部下と思われる者の声の後、俺の目の前の拠点の門が腐乱し、崩壊する。


 その他、周辺にあった木々も腐乱して朽ち果てる。


「こうすりゃ、見通しがよくなるだろ?」


 ブラムスドが大声で笑っているのが聞こえる。


「仲間まで巻き込むなんて……」


 部下の一人が呟く。


「ああ? 真緑になってる奴は苦しんでたろ? その苦しみから解放してやったんだよ!」


 ブラムスドは自分の行いが正しいと信じているような口調で話す。


 その後、ブラムスドは大きく跳躍ちょうやくし、俺の目の前に来る。


「さあて……お前が侵入者か……? 人間。俺の大事な部下達に何しやがった……?」


 ブラムスドは俺に睨みを利かせる。


 曲がった大きな角が二本生えている、そして大きな牙が口元に見える人型の魔族だ。


 着ている服はところどころ穴が開いた、茶色のコートのようなもの。


 胸元に魔王軍を象徴する、〝禍々しい黒のローブを着た邪神〟の刺繍ししゅうほどこされている。


「部下は大事にするべきだと思うぞ?」


 俺は低い声で応答する。


「お前が苦しめたんだろうがァァ! だから、俺が解放してやったんだ! 自分は悪くないとでもいいたいのかァ?」


 ブラムスドは威圧的に声を出す。


「そういうお前は自分の行いが悪くないと思っているのか? エルフの里を襲撃し、部下を巻き込んで『呪法』を使用した……!」


 俺は怒りの滲む瞳でブラムスドを見据える。


 ブラムスドがプルプルと震える。


 そして大声を出す。


「お前のせいで部下を殺すことになったんだろうが! 論点をすり替えてんじゃねぇ! ぶち殺すぞゴラァ!」 


「うるさい奴だな。もう少し、声のボリュームを下げて話した方がいいと思うぞ? うるさ過ぎて、部下からクレームが出たことはないか?」


 俺は冷静に返答する。


 ブチッっとブラムスドのこめかみ付近の血管が切れた音が聞こえる。


「殺す……もう殺す……すぐ殺す……! 《デコンポズ……》」


 ブラムスドが呪法を詠唱しようとしている途中で、額に矢が突き刺さる。


 否、突き刺さりかける。


「オイオイオイオイィ……。お前……仲間が矢を放つの待ってやがったな……。どこまでも卑劣な野郎だァ……。完全にぶち殺し決定だ……。お前はよォ……」


 ブラムスドはシェリナから放たれた矢を、素手で受け止めていた。


 だが、完全には勢いを止めきれず、額に矢じりが少しばかり刺さり、青色の血液が出ている。


「ちっ……。今の一撃で終わってくれれば一番だったんだがな……」


 俺は言葉を出す。


「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


「今後どうなるの!!」


と思ったら


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