第34話 病魔退治クエスト――ボス戦②
「クソッ……! このままだとまずい……!」
ヒュドラズ=スワンプで魔物は対処できるだろう……。
だが、ルクスハート達を巻き込んでしまう。
それに、ハイパーアブゾーブをやめる訳にもいかない……。
……いや、この方法なら可能か……。
賭けになってしまうが、この状況を打開するにはコレしかない……!
「ルクスハート! セラ! 上に逃げることはできるか……?」
俺はセラのセラファーンの力を確かめるために、尋ねる。
「上ですか⁉」
ルクスハートは驚嘆している。
「セラならできるよ!」
セラが声を張る。
「セラ、頼む……!」
俺は短く言葉にする。
「うん! 《セラファーンの加護》! ルクスお姉ちゃん! 思い切り跳んで!」
セラがルクスハートの肩にしがみつき、叫ぶ。
「何だか身体が軽くなった⁉ いくよ? セラちゃん!」
ルクスハートは、セラに手を添えながら跳び上がる。
すると、ルクスハート達は、地上から上空へと消えていった。
「よしっ……! 《ヒュドラズ=スワンプ》……!」
俺はまず、襲い掛かってくる魔物達を毒沼へと沈める。
「グガァァアア……」という声と共に魔物達は溶け去っていく。
だが、ヒュドラズ=スワンプの発動のために、一時的にハイパーアブゾーブをやめた途端に、身体中がリモルビスの病に侵される……。
俺の体色が緑色に変わっていく。
「ぐっ……。流石にこの距離で穢れをもらうと、すごいスピードで病が進行するな……。だが、《ヒュドラズ=スワンプ》を使ったから、不浄宮に『空き』ができてんだよ! その分で穢れを吸収する……!」
俺は穢れを高速で吸収していく。
しかし、吸収速度を上回る速度で病は俺を蝕んでいく……。
「嘘だろ……。想定以上だ……。でも、負けられない……! 一か八かだ……! 《呪詛抵抗》!」
俺は自分に呪いをかける。本来なら不浄宮の自動発動で無効化されるが、現在はリモルビスの病に侵されている。
結果、俺の身体の中に〝リモルビスの病〟と〝ネザディの呪い〟そして〝俺の不浄宮〟が存在することになる。
三者が己の使命を全うするように、喰い合う状況となる。
「ぬぐぅぅぅ……」
身体の中で起こる様々な反応に、俺は何とか耐える。
「人間……! とんでもない方法で我が病を克服しようとしているな……!」
今まで抑揚のなかった、リモルビスが初めて驚いたような声を出す。
「ははは……! 身体中痛ぇよ……。でも、慣れてきたぜ……。病魔リモルビス。お前の病にな……!」
俺は高笑いしながら、叫ぶ。
俺の体色は緑、黒、肌色と何度も、斑に入れ替わる。
――そして、俺の体色は一定になる。
そう、肌色に戻ったのだ。
「克服したぞ……! リモルビス……! 無茶苦茶な不浄宮の使い方をしたから、空きスペースもできた……。あとは、お前を吸収して終わりだ……!」
俺はリモルビスに手を伸ばす。
しかし、強固なシールドに弾き飛ばされる。
「何……⁉」
俺は驚嘆を漏らす。
「病魔は病を撒くだけではない。シールドで我が身を守ることもできる。人間……お前はもう体力がないだろう? このまま離脱させてもらうぞ……!」
リモルビスは高速で森の入り口に向かい、飛んでいく。
「待て……! クソっ……。すぐに動けない……!」
俺は身体にかかった負荷の反動で、地面に膝をつく。
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