第27話 食べることが得意なセラが仲間になった!
「さて、丸く収まりそうだな。俺は呪ってから森に置いてきた、三人の闇組織の男達を連れてくる。その間、セラを見ていてもらっていいか、ルクスハート?」
俺はルクスハートの目を見る。
ちなみに、セラはルクスハートの膝の上でスヤスヤと眠っている。
「大丈夫です! いってらっしゃい!」
ルクスハートが微笑みながら、手を振る。
俺は呪った三人の男達を連れて戻ってきた。
すると、ルクスハートとセラが何か話し合っているのが見えた。
王国騎士団の兵士に男達を引き渡した後、ルクスハート達に話しかける。
「どうしたんだ?」
「あ、ヴェル様。実は、セラちゃんが『一緒に旅についていきたい』と言って聞かないのです。困りました……」
ルクスハートはセラの頭をなでながら、困ったように笑っている。
「セラ……一緒にいきたい……。セラ帰るとこない……。ルクスお姉ちゃんと……ヴェル様優しい。好き……。セラ一緒にいたい……」
セラはウルウルとした瞳で訴えかける。
その表情はずるいだろ……! と心の中で思う……。
「セラ……だが、旅は危険なものだ。巻き込めない……」
俺は膝をつき、セラの目線で話をする。
「……わかってる。でも、一緒がいい……。セラ頑張る! 強くなるから……一緒にいきたい!」
セラは譲る気がないといった眼差しだ。
「参ったな……。でも、帰るところがないのか……」
セラの孤独を考えると一緒に来てもらうのもあり……なのか……?
「セラ……何でもする! 走るのも……食べるのも得意……。だから、おつかいも……大食い大会も出る!」
セラはできることをアピールしているようだ。
大食い大会には果たして、出る機会があるのか……。
というか、どこで覚えた言葉だ……。
「ヴェル様……セラちゃんがここまで言ってるんです。ダメでしょうか……?」
ルクスハートもウルウルとした瞳を向けてくる。
二人して、そんな顔するのはずるいだろ……。
「……わかった。セラ……危険な旅になる。俺達もセラを守るけど、危ない時は走って逃げるんだぞ……?」
「セラ……わかった。危なくなったら、走る。セラ、一緒にいけるの……嬉しい!」
セラは無邪気にニパっと笑う。
「さて……本当は休みたいところだが、セリュカンにも早めに行きたいところだ。疲れが出ないように、ゆっくりと向かおう。行けそうか……?」
俺はルクスハートとセラの目を見る。
「大丈夫です」
ルクスハートから返事がある。
「だいじょうぶ!」
セラからも元気に返事がある。
その時、セラのお腹がぐぅ~と鳴る。
セラは恥ずかしそうにお腹を押さえる。
「ははは。お腹が空いてたんだな。実は俺も腹ペコなんだ。まずは、ご飯にしよう。サリラさんに挨拶だけしてくるから、ルクスハート、ご飯の準備しといてくれないか?」
「わかりました。セラちゃん、モンバリス王国で買った、アルミラージの干し肉があるから、食べながら待っててね」
ルクスハートがセラにアルミラージの干し肉を手渡す。
「セラ……初めて見た……。美味しそう……!」
セラはアルミラージの干し肉を美味しそうに食べ続けた……。
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