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しゃぼんだま
ふわりと浮かぶわたしは
すぐにこわれてしまうから
よく儚いといわれるけれど
わたしはそうだとは思わない
だってこんなにもからだがかるくなって気持ちがはずむのは
きっとわたしたちのほかには知らないことだもの
いつか消えてしまうそのときを待つくらいなら
もっとたかくあの雲のうえまでとんでいけるかしらとこころがおどるの
それにわたしはひとりじゃない
あとからあとから仲間たちがたくさんあふれてきて
いっしょになってとんでくれるから
それにわたしがはじけるその瞬間まで
わたしを浮かばせてくれたあなたのえがおがみれてとてもうれしいのよ