春霞の先へ
未だ何者でもない僕ら
今も行く末を知らず彷徨う
漂う緊張感の中で周囲に溶け込み
出過ぎない様にとして生きて来た
目立ち過ぎれば打たれてしまうから……
朧気で見えないその向こうにいったい何があるの……?
手を伸ばしても掴めないのは
まだそこへはたどり着く準備が出来ていないから
戻れなくて戻りたくて
目の前の景色から逃れようともがいて
泣き叫んでもかき消され
誰にも辛いと言えないでいた
1人靄の中で揺らめいているように
見えているものが全てじゃなくて
見えない事が全てだったり
きっと知らないままなんだと
未だ自分が目にするのは早いのだと
言われているような春霞
自分なりにやり切った
全てを出してもがいてみた
良い大人と言われるようになっても
変わらず周囲を気にしてる
自分が何者なのかに気付かずに
幻のように揺らめいては消える
なりたかったモノ なれるはずだったもの
やりたかったこと 自分だけが出来た事
サヨナラはきっと出会いを招くおまじない
はじめましては新たな自分に挑戦できる兆し
今だぼんやりとしか見えないその先に
終わりを感じ出た朧げなその先に
目には見えない胸の奥の春霞
僕らはまだその先を知らないままでいる
御読み頂いた皆様に感謝を!!