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第47話:立ち上がる彼女

 フリースクールHOPE)


 フリースクールHOPEでは、先生こと森脇が逮捕されたことに動揺が走っていた。子どもたちはざわついている。


「先生捕まったの?」

「先生悪いことをしたの?」

「ここはどうなると!?」

「僕たちはどうなると!?」


 こんな時だというのに校長ホープの姿はなかった。子どもが動揺しているときに落ち着かせてやるのは大人の役目。しかし、その大人は一人もいなかった。


「文豪」が逮捕されたことについてテレビでは速報が流れたし、主要な駅などでは新聞の号外が配られた。そのタイミングで、フリースクールHOPEに出資したり、寄付していた大人は一斉にてのひらを返した。元々非合法なスクールだ。過去の記録などは残っていなかった。そっぽを向いた瞬間に誰の支援もなかったのと変わらない状態に予め準備されていた可能性すらある。スクールがあったテナントですら「そんなことに使われているなんて知らなかった」とオーナーは答えるのだろう。本当に影も形もなくなる準備はされていたのだと思われる。


「大丈夫。私がなんとかするから」


 ここで立ち上がった人物がいた。


「おねーちゃん!」

「みんな心配しなくていいから!」


 花園芽亜里である。彼女は松葉杖をついていながらもなんとか自分で立っていた。


「私が先生を取り戻すから!」


 被害者の彼女になにができるというのか。彼女は立ち上がった。


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