表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/65

第13話『依り代』

チサコおばさんの家で泊まった翌日の朝



「それじゃあまたこの近くの依頼を受けた時に帰ってくるよ」


「あんたはあんたがやるべきことをしな。……いつでも帰っておいでぇな。待っとる。」


「うん!ありがとう!」


「その、世話になった」


リリスもぎこちなく礼を言ってる。

そして、僕らは森に向かった。





「ふぅ、この辺でいいかな」


依頼の薬草を集め終えた。

僕が薬草集めをしている間リリスは大きな岩の上に座って小動物や蝶々と戯れていた。

多分認識阻害の魔法は解いていたんだろう。

悪魔とは思えないほど生き物に好かれていた。


「ん」


リリスが空間収納魔法を展開して薬草を入れるように促してくる。

薬草集めとかは手伝ってくれないけどこういうところは気が利くし優しいんだよなぁ。


「ありがとうリリス」


僕は薬草を丁寧に入れた。


「もうひとつ寄りたいとこがあるんだけどいい?」


「構わん」





そうして僕らは石碑の前に着いた。

僕は石碑の前に跪き、合掌し目を瞑る。



「やあ久しぶり」


ん?この声は……

僕は目を開く。


目の前には一面に広がる空色の空間、そして着物の幼女が存在している。


「アマテラス!」


「あはは、覚えてくれて嬉しいよ」


「誰だその娘は」


リリスもいたのか。


「この子は──」


「僕のはアマテラス!土地神だよ!」


「神か……ふむ。……少々弱いが本当に神の気配がするな」


「えへへ、僕は神にしては体が弱いんだよね。」



「ふむ。新たな神まで現れるとは……これはもしかすると面白いことが起きるかもしれんな」


リリスがこちらに悪そうな笑顔を向ける。


「君すごく強くなったでしょ!!」


アマテラスが近くに寄ってきて言う。


「まあ少しはね……あの時僕が弱かったからなにもできなくて─」


「しゃがんで!」


「え、なんで?」


急になんだ。


「いいから!」


しゃがんでみる。


──ギュッ


「なっ」


リリスが驚いた声を出すのが聞こえた。驚いたのは僕の方だよ。


「君のせいじゃないよ」


アマテラスは小さな体で僕を抱いてくれているのだ。


「第一、君はあの頃まだ小さかったんだ。なにもできなかったのは僕の方だよ。ごめんね。」


違う。アマテラスはこの村の人たちへの恩返しを込めて僕を神の子として産んだんだ。だからアマテラスは既に策を打っていたものなんだ。なのに僕はなにもできなかった。


「アマテラスとやら、貴様はなぜこの空間にいる?外に出れないのか?」


リリスが質問する。僕は恥ずかしくなり立ち上がる。


「僕は神にしては弱いし、この精神世界じゃないと存在を維持できないんだよ。」


「なるほど。自分が作った空間でしか存在できないと……。外に出たことはないのか?」


「数回だけあるよ。けど……すぐに魔力が尽きてここに戻ってきちゃうんだ。」



「ふむ。石碑……いや石碑の奥の巨木を依り代にしているのだろうな。ならばどうにかできるかもしれんな。貴様は外に出たいか?」


「うん。外に出たいな。自分で色んな地を歩いてみたい。」


「いいだろう。少し待ってろ。」



──うっ


目が覚めた。現実世界に戻ってきたようだ。


「おい」


「なに?」


「アマテラスを作れ」


「え?」


「貴様、話を聞いていたのか?」


「聞いてたよ。アマテラスを外に出れるようにするんでしょ」


「アマテラスの肉体を作れ」


「え、そんなのできないよ。それが出来たらアリスだって元に戻せてる。」


「別に人間の人体構造を再現しろとは言ってない。依り代が必要だ。だから人形のようなものを作ればいい。はやくしろ。」


「何となく分かった。」


僕は依り代を作った。

アマテラスの外見を模したものだ。ただ見た目だけで内蔵がある訳ではない。質感は人間に寄せたけど…


「別に見た目まで再現しなくて良かったのだがな。」


「え、そうなの?」


「相手は神だ。依り代の見た目くらい自由に変えれるだろう。そんなことも知らんのか。」


そうなのか。たしかに神様だもんなー。


「にしても完全再現と言えるほどの外見だな。貴様どれだけあの娘のことを見ていたのだ。私でも引くレベルだぞ。」


悪魔に引かれる日が来るとは。


「まあいい。転移魔法発動」


巨木の中心が光その光が依り代に入っていった。


「う、うーん」


依り代が動き目を擦る。


「成功だな」


「すごいよリリス!!」


「これくらいはできる。悪魔と神の力だぞ?人間風情が舐めるな。」


「ご、ごめんって」


なんかさっきから当たり強くない?

アマテラスが自分の両手を眺めてる。



「うわぁすごいね!」


アマテラスが立ち上がりリリスに近づく。


「ありがとう!」


「レイシも!」


「あ、うん。これくらい全然」


「あはは!わはは!」


アマテラスが両手を広げて辺りを走り回っている。

本当に子供みたいだ。


「ありがとうリリス。僕からも言わせて」


「なら今日の夜は酒を飲ませろ」


「え?……いいけど今回の依頼じゃそんなにいいお酒は飲ませてあげれないけど」


「かまわん……それより─」


「アマテラス、貴様はなにができる?」


「え?うーんと蓄積チャージ放出ショットあと、回復ヒーリング能力上昇(バフ)ができるよ!」


「さすが神と言うべきか……できることが多いな。」


「えへへー、ありがとう」


アマテラスが頭の後ろに手を当て照れてる。


「よし、貴様、私たちとパーティーを組め」


たしかに。僕たちに足りないものをアマテラスは持ち合わせている。


「いいよ!けど僕は体が弱いから戦いは難しいけど……」


「その件だが、もう貴様の体は弱くない。あと分かっていると思うが魔力の枯渇も解決済みだ。」


「そうなんだ!」


「貴様は自分の体が弱いと思っているがそれは依り代の問題だ。巨木とはいえかなりの年月が経っていたからな。つまり依り代が変わったから解決だ。魔力の件はレイシ(あいつ)から常に供給されるようにしたから安心しろ。実体がなくなることは無い。」


あ、そうなんだ。供給してたんだ。


「何から何までありがと〜」


泣いて喜んでら。


「じゃあ……僕たちのパーティーへようこそ」


「うん!」


アマテラスがパーティーに加わった。


その後王都の冒険者ギルドにリリスの転移魔法で帰った。ギルド内の人は驚いていた。僕も驚いた。

マーキングした場所は転移できるらしい。



「依頼完了です。この薬草は依頼主に渡しておきますね。お疲れ様でした。」


初任務成功だ。Dランクとはいえ結構な報酬が貰えるんだな。

一人暮らしの村人なら5日くらいは暮らせるくらいだ。

よし。今日の夜ご飯で使い切ろう。リリスの機嫌を取り戻すためにも。アマテラスのパーティー加入記念でもあるし。


その後王都でいい感じの食事処を見つけて入った。


「僕はこれで、あとこのお酒も」


「僕はこれかな!」


「ん」


リリスはメニューの料理に指を指した。


「あとこれもください」


その後料理とお酒が運ばれてきた。

リリスはすぐに飲みだした。


「こ、これがお酒…」


アマテラスはお酒の入ったグラスを眺めてる。


ごくごく


飲んだ。


「あれ、意外とおいしい」


アマテラスは初めて飲むだろうから飲みやすいものを注文しといた。


「良かった」


僕も飲む。うん。おいしい。

その後料理を楽しみ──



「おい、レイひ、こっひに椅子ごろ向け」


リリスさんすげぇ酔ってんな。

僕は椅子ごとリリスの方に向いた。

リリスが立ち上がって



──ギュッ


抱きつかれた。


「わらひも…わらひだって…わらひだって!」


え、なに怖い


「おーい、僕にはかまっれくれないのらい?」


──ギュッ


アマテラスが後ろから抱きついてきた。

体が弱いって……酒にも弱いんかい。


なんだこの状況。

周りにすごい見られて恥ずかしいんですけど。

助けて……




その後は片手でアマテラスを抱いてリリスをおんぶして安い宿の1部屋を借りて2人をひとつのベッドに寝かせた。2人とも体が小さくて良かった。

僕は床で寝た。

ここで身長を発表


アマテラスは125cmくらい。まじで小さい。

リリスは145cmくらい。小さい。

クロノスくんは148cmくらい。止めてる。

レイシ168cmくらい。まだ伸びる。

ソロネさん172cmくらい。高い。

お兄ちゃん185cmくらい。でかい。

ファルコンさんは2mくらい。圧倒的フィジカル。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ