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ハゲータの過去

わしの名前は羽毛田宮内はげたくないじゃ。

なんかもう確信犯だよな!

もう未来を見据えていたのじゃろうな!

わしは日本に生まれた。

ふざけた名前をつけられて、生後1、2ヶ月で親から隔離され、、親戚間を転々としていたが最終的には児童養護施設に入れられた。

小中学校では名前のせいでいじめらた。

高校に入ってからはほんとにハゲ出してしまって誰もバカにできないという1番辛い状況になり、社会に出る頃にはもう完全に頭皮が丸見えとなっていた。

職場の上司はもちろん、最終的には後輩までもが俺の名前を聞いて、次に頭を見て笑いをこらえてか口元を隠すもしくは大声で笑い散らす。

学生時代から普通の男子として恋愛をしようとしたが名前のせいで好かれるどころかその発想すらなかったであろう。

お前も嫌だろう結婚してその相手がまさかの苗字が禿田はげたなんだ、、、、、

40代後半もうなんだか自分の生まれてきた意味が本当に見つけることができなくて死んだ。

死因は自殺である。

おい、そこの勇者知ってるかぁ?

自殺って苦しいし思った通りにすぐには死ねないんだぞ、

ゴブリンとなって下克上を繰り返し群れの中のトップにたって仲間をただ従えた風に装い、自分のは人間の姿になって遊びに言っている人生。

親と同じようなものである。

そんな新たな人生でもワシは考える

ワシの何が悪かったのかと、、

生前は全てこの名をつけた親が全て悪いとずっと考えていた。

しかしわしは改名せずに親から貰った名をあえて死守し、皮肉なことにその守った名による迫害によって死んだ。

文字通りの死守である。

こう親のことをボロクソに文句を言っているがリスペクトをしているのだろう。

そしてなぜリスペクトをしていたのかというのも考えてみる。

親からの愛というものを受けてみたかったのでは無いのだろうか、、、

これがワシの今のところの結論である。

自分のことながらこればっかしは分からない、分かりたくないのだ。

自分は親に対し不遇を言っているのにも関わらず、自分の行動自体は親への愛を期待している。

ただただ矛盾しているのだ。

母の名も父の名ももう覚えてもいないのに、、、、

死んで冥界にいく際に神に質問したいと思う。

わしはなんのために生まれたんじゃ?

せめて親の顔くらい見ておきたかった。

ワシがこのまま死んだら魔王軍のちからは衰えるのだろうか?

まぁ、、対して変わらないだろう。

本来、魔王軍は人類には勝てないようになっているのだ。

この世界の勇者の人数は魔王軍と同人数となるようになっている。

魔王軍は実は本当に強いものしか入ることが出来ない。

そのためゴブリン族ではワシが1人だったそうだ。

力の差では勇者は魔王幹部よりも強い。

魔王に関してもそうである。

そんなどちらが化け物か分からないぐらい強化されている勇者には勝てないのだ。

だが、なぜここ数年勇者は全滅しているか、、、それは幹部が全員死滅しなければ魔王は復活する。

つまり不死身ということである。

正直いって魔王はずるい。

土地も配分され、自分が統治する地域の人、ものは全て魔王のものである。

ある年では、魔物に供物を徴収させた魔王もいたらしい

以上の理由によって魔王はめちゃくちゃ人気である。

わしも毎年魔王になりたいと強く願うが半端者の幹部になるだけである。

悔しいので魔法についても色々実験した。

わしはこの世界に50年以上前からいるためこの世界の魔法の仕組みをほとんど理解させてもらっている。

扱えないのは神の魔法のみだ。

まあ、結界魔法でほとんど再現可能になったがな。

この情報を書き留めた本は高く売れるだろうな!

傑作だ!

自信ありすぎて全20巻、400部ずつ複写している。

だが、、もうそれすらも飽きてきた頃だ、、この世界もつまらない物であったな。

復活せずに死んでやろうかのぉ、

あの勇者面白そうだしな、

結界魔法ならまだ完全に復活することが出来るがここは大人しく殺されていよう。

しかし、、、ずっと色々考えているのにまだ死ねないな。

あぁそうだ、、、懐かしいこの感覚、、いい手があるじゃないか!

こうしてハゲータは死んだ……

死因は結界魔法による自己体内魔力崩壊である。

段々と崩壊していき粒子として変化していく。

完全に魔力の粒子となった時、、、空気中に溶け込んでいった。

ハゲータは知らなかった。

この世界での死の意味を。

知っていたとしても忘れている、もしくは記憶を消されているのだろう。

そう、、、この世界における死は永遠であり、、生も永遠にあるのである。

ある青年が神との約束で世界を変えた契約の延長なのだ。

おっと、、、だいぶ思考力が低下してきてしまったのぉ。

というか存在が消えてもまだ思考力が残っているのが不思議であったが、、、さぁ、、、、ワシの来世はなんじゃろうな!

最後は明るいハゲータであった。

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