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異世界リナトリオン〜平凡な田舎娘だと思った私、実は転生者でした?!〜  作者: 青山喜太


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世界に閉じ込められて

 4人の兄妹は三者三様の翼を広げる。エイダは両翼で、黄金の羽を、アイラは翠の片翼、アルは紅の片翼、エールは蒼の片翼だ。

 エイダは正直に言うと戦いたくは無かった、自身の兄妹であるこの3人とは、もっと別の方法で分かり合う可能性があるのではないか?

 無理だとわかっているのに、そう考えずにはいられない。

 そんな曇りのあるエイダの瞳と対照的に3人の瞳には確固たる覚悟を宿していた、最早話し合いの余地はない、戦うだけだ、そう言っているのが目を見ただけで分かる。

 エイダは諦め、魔法の詠唱をし掌に火球を出した。

 三兄妹も、それぞれ構えを取った。

 最初に仕掛けたのは、アイラだった、聖剣を薙ぎ払い光の刃をエイダに向けて飛ばす。エイダは咄嗟に魔法障壁で防ぎ、火球を反撃として放った。

 放たれた火球は真っ直ぐにアイラの元に飛んでいく、しかしエールが割って入る。エールは自身の目の前に浮遊する水晶のような壁を発生させ火球を防いだ。


 エイダは諦めず二度目の魔法を詠唱をする。しかし、その隙をアルは与えない、瞬時にエイダの背後に回り貫手を喰らわせる。

 エイダの胴体は辛うじて、貫かれなかったものの貫手の衝撃は凄まじくエイダは地面に叩き落とされてしまった。


「アイラ、エール!今だ!」


 3人はエイダを捕らえようと、落ちた先に詰め寄った。


 その瞬間、エイダの両翼が瞬いた。羽の瞬きは徐々に光を増していく。


「なによ!これ?!」


 アイラがあまりの眩しさに手を目の前にかざす、その光はやがて3人を包み込んだ。





 太陽の光に顔を照らされてエイダは目が醒める、布を蹴飛ばしてベットから起き上がると、周囲を見渡した。

 そこは見慣れない部屋、家具は机に椅子…のように見えるがとても妙で、見慣れない見たことない形をしている。

 机は極端に四角く、まるで執務用の机の様だ、机の上には何かインテリアを備えており、見た目はまるで金属でできた茎と花弁のようだ。

 そのインテリアの根元の部分には謎の浮き出た、四角いなにかがある。

 エイダはなぜかそれが押すためにあるように思い、押した。

 するとカチッと音がしたと思ったら、例のインテリアの花弁の中央が、太陽かと思われるほど輝いた。

 エイダは驚き、姿勢を崩し椅子に思わず座る。すると勢いよく座られた椅子は自身に備えられた4つの滑車を回す。

 エイダは机から離れるように、椅子とともに移動した。


「ここ、どこ?」


 ここに来て初めて、エイダは心の中の気持ちを言葉にすることができた。とりあえずエイダはこの部屋から外に出ようと思い立ち、椅子から立ち上がる。

 光り輝いている花弁を消してから、エイダは部屋を出た。


 部屋の外を出てみると木の廊下にもう1つの部屋、下に続く階段が目に入った。

 エイダとしては個人的にもう1つの部屋に行ってみたかったが、外に出ることを優先して下に続く階段に向かう。

 下の部屋は広く流し台の様なものも見受けられ、どうやらキッチンの様な場所の様だ。そしてその近くには広い空間、どうやらリビングの様なものであるらしい。

 テーブルと椅子、その近くにはソファがある。

 ソファの先には謎の黒い四角板の様なものがあった。

 エイダは興味を惹かれつつも、扉を開き、光輝く外に出た。


 白い壁に黒い屋根それがその家の外観だった。エイダは辺りを見回してみる、その様な家が何件も立っていた。


「レンガの家はないのね」


 そう呟きながら、エイダはとにかく心の惹かれるまま、歩き出した。ここはどこかわからないでも、何故か、行先は分かる。


 ――この先に多分…


 あの場所があるはずだ、恐らく。

 エイダは歩く、見知らぬ土地だというのに足取りは軽い。





 歩いてくるうちに段々と、景色も変わってくる。先ほどまで、エイダのいた家の様な建物か続いていたのに

 今や、巨大な長方体や立方体の家が多くなっていた。


「ここだ…」


 エイダは足を止める。あの場所、コウサテンと例の少年ヨータが言っていたあの場所だ。

 ここに来れば何かがあるのだろうとタカをくくっていたが。なにも起こらない。となると急に不安になってくる。


「どうすればいいの…?」


 エイダはその場で座ってしまった。この世界はなんなのか、一体全体、何のためにここに連れてこられたのか?

 それとも理由などないのか、色々な疑問がエイダの頭の中を掻き回す。

 だが納得のできる答えは出てこない、こうしていてもしょうがないと、立ち上がったその時。エイダの目に3人の人影が入る。

 このコウサテンは四つ辻となっており、それぞれの道に1人づつ、人影が立っていた。

 その人影の正体は、三兄妹だった。


「エイダ!」


 アルがエイダを認識し、弾丸の様にエイダに飛びかかった。しかし、アルはエイダに攻撃を与えられない。

 アルの攻撃はエイダの体をすり抜けた。


「なに?!」


 アルは驚きとともに、エイダの体から腕を引き抜く。


「辞めなさい、アル」


 アイラがアルを止める。アイラが話を続ける。


「エイダやってくれたわね?」

「何のこと?」

「私たちをこんなところに閉じ込めたでしょう?」

「え、貴女たちが、やったんじゃないの?」


 エールはため息をつきながら言った。


「私たちどうやら閉じ込められたみたいね」

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