表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒桜旅団異世界冒険記  作者: 狂王エノモトと愉快な仲間たち
第2章 王都動乱 騎士育成⁉︎
20/28

20話



ベースキャンプ(モンハン風)まで姫様を連れて戻った俺は、事の顛末を3人+ロフトに話した。


「へっ!?陛下とお父さんの許可を貰った!?それに姫までなんで!」


ロフトの叫びが宙に舞う。今ロフトは、ゴリアテ式筋トレの真っ最中である。ちなみにゴリアテ、教官的ポジション大好きーなのでかなり気合いが入っておられるご様子。


「私が彼らに同行したのは、貴方の成長を見守るためですのよ。ロフト、私のためにも早く終わりなさいな!」


「…ロフト、彼女と喋る余裕があるとはな。流石騎士団長様だ。」


おっと、ゴリアテさんからちょっとばかし嫉妬のオーラを感じる!


「なっ、彼女なんて…!」


ロフト君が顔真っ赤になりました。姫様も少し俯きがちに顔赤め。

それを見たゴリアテは………燃えていた。


「ヨォし、ロフト!3セット追加!!俺も同じ内容で10セット!このモヤモヤかき消してしまわないとな!(涙)」


「んなっ!?」


涙の筋トレを始めたようだ。ロフト君は絶望したような顔になっている。ふ、そんなんで絶望するなどまだまだだぜ。


「お楽しみは、これからだっ!」


「「いきなりどうしたキオ」」


隣でニタニタしてたユックリーンとハスミンから突っ込まれたぜ。

いや、言いたかっただけなんでスルーしていただきたいけどね。ハイ。


「筋トレが終わったら昼メシだ。ユックリーン、食事の用意をしちゃおう。」

「了解。」


俺らはシェアハウス時に料理を当番制でやっていたため、4人とも主婦並みには出来る。

だが、この異世界ではジョブの“料理人”のレベルによって料理の味が大幅に変わるので、最近ではユックリーンシェフとお手伝い3人となっていた。


「今日の献立はどう致しましょうかシェフ。」


「うむ、カツ!」


「なるほど、カツ、ならばこの前のオークキングのお肉の余りを使用致しましょう。」


「カレー!」


「なんと!カツカレー!了解ですシェフ。私はカツの為の油を用意しておきます。ハスミンは野菜とお肉を炒めなさい。シェフ、カレー用スパイスの調合をお願いしてもよろしいでしょうか。」


「出来てる!」


このスパイスは、ユックリーンが“料理人”ジョブの脳内レシピを使い調合したものだ。ちゃんと異世界のものだけで作れるようになっており、出来た時には7日ごとにカレーだ!と4人で年甲斐もなくはしゃいだ。


「なんと!流石ですシェフ。ならばあとは炒めた肉野菜と煮込むだけ!おいハスミン!さっさと手を動かさんかボケェ!ハスミンが遅れているようなので先にカツを揚げてしまいましょう。私はキャベツの千切りをしていますので、よろしくおねがいします。」


「うむ。」


「ちょ、俺の扱い酷くね!?」


ハスミンの叫びが聞こえたような気がするが、俺とユックリーンは努めて無視。いつものことだ。言うなればコントみたいなモノである。

サクサクとキャベツを切っていくと、隣より素晴らしき肉の揚がる音が聞こえてくる。

反対側からはこれまた素晴らしきスパイスのかほり。うぅむ、完成が楽しみだ!



「コメは?」



…ハウアっ!!??

忘れていたあああああああああああ!


「シェフ、すみません!今炊きます!」


飯盒(ミスリル製)にコメを投入。洗浄魔法で一気に洗い、水魔法にて適量を注ぐ。尚、全て無詠唱。これくらいモーマンタイ。

ミスリル飯盒に魔力を流しながら火にかける。こうすることによって、コメが水を吸いやすくなり、時間短縮になる。


ヤベェヤベェ。焦ったぜ。カトゥカリーにコメがないという酷い結果になるところだった。フゥ、セーフ。

ちなみに、このコメと野菜は王都で買ってきたものだ。姫様と買い物デートしつつ買ってきた。その時、アイテムボックス(ショボいやつ)に入れてきたんだが、それでも驚かれた。この時代ではアイテムボックスは珍しいらしい。…宝物庫レベルのアイテムボックスとか、見せられないわー




その後、飯盒の炊き上がりによって昼食は完成!

筋トレを終えてへばってるロフトとそれを突いてニヤニヤしてるお姫様とそれを見てちょっぴりホロリと涙しているゴリアテを呼びつけ、食事に。



「お、美味しいわ…なんですのこれは……お城の料理より全然…」

「ん〜〜〜んっ!!!!!!(言葉にならない)」


「これは!」

「カツ!」

「カリ〜」

「です」


ふ、お姫様もロフトも感動したようだな。

やはり異世界に来てからの料理は美味すぎる!料理人ジョブの補正がビンビンでチョベリバすぎるのだ。

かくいう俺もさっきからスプーンが止まらねぇ。オルガに呪いかけられたか?ってくらいに止まらねぇぜ。ああ、おかわりだ。俺は止まらねぇからよぉ!




30分後…止まりました。

「く、食い過ぎた…」

「寝かせる分まで食ってしまったからな。」

「ヤベェ〜動けねぇ〜」

「…(無言でドヤ顔)」



この後、姫から城の料理番にスカウトされたが、この世界を旅したいので辞退した。

ただ、諦めきれなかったのか、また料理を食べさせなさいとのこと。

だからロフトを鍛える10日間は食べられると伝えれば、ご満悦の表情だった。

こりゃあ作り置きも考えとかなければ王都抜け出せないかもだなぁ〜




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ