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琴音ちゃんと僕

作者: ミルキー

前書き?

ふ…


そんなものは後ろに置いてきた!

僕は、ふとしたときに

これでよかったのだろうかとつい思ってしまう…



「ひっく…ひっう"っ…う"ぅ…え…」

「あの、君…泣いているの…?

 ……大丈夫?」

「!?

 ひっく…だ、誰…!?」

「ご、ごめん!怖がらせるつもりはなかったんだっ!

 僕は隣のクラスの杉沢(すぎさわ) 陽人(はると)

 君は?」

「わだくし?ひっく…

 わだくしは…九条(くじょう )琴音(ことね)と申します…」

「九条…あぁ!君が九条さんなんだ!

 へぇ~噂通りだなぁ!可愛いや!」

「へ?!か、かわ…///」

「あ、話変わるけど、どうしてここで泣いていたの?」

「あの…じ、実は…わたくし、

 クラスの男の子に避けられてて…

 お、女の子にも…

 わたくし…何も悪いことs…ひっく…ないのに」

「そうなんだ…

 あ!よかったら僕が友達になろうか?」

「ひっく…え?!…ひっく…い、いいのですか!」

「うん!!

 よろしくね!琴音ちゃん!」



───こうして僕と琴音ちゃんは出会った───



これは僕が私立の中学に入ってから

2ヶ月ほどたった頃の話。


入学して次の日には

僕の隣のクラスに九条さんという、

可愛い女の子がいるらしい

という噂が広まっていた

でも僕は女の子に興味がなく、

それよりも外で遊ぶ方が

はるかにすきだったこともあり、

さらに隣のクラスということで

関わろうともおもってなかったし、

お嬢様っぽい子だとか、

おとなしい子らしいとか、

ちょっとした噂を耳にする程度だった


僕らが出会ったその日、

僕は教室に忘れ物をしてしまい取りに戻る最中、

偶々(たまたま)教室で一人泣いている

琴音ちゃんを見つけた

ただ泣いてて気になったから声をかけただけ

ただ友達になっただけ



…それがまさかここまで自分のことを

追い詰めるとは思ってもみなかった



「あの…陽人さまっ!

 よかったら…あの…これ…昨日のお礼」


出会った次の日、

琴音ちゃんはお礼にと

ちょっと高そうなお菓子を持ってきた。


うわぁ美味しそう!

…でもちょっと話を聞いただけだし、

しかももう友達になったし、

それでお菓子を貰うのはちょっと…


「うわぁ!ありがとう!

 でも僕たいしたことしてないしなぁ…

 それにもう友達でしょ?僕ら!

 …あっ!よかったら一緒にたべない?」


そうすれば申し訳ない気持ちも少しはおさまるし!

…なんて思った僕は馬鹿だった。


「え!一緒にお昼をご一緒してもよろしいですの!!」

「へ?お昼?そんなry「嬉しいっ!

 私のことを思ってくださるなんてっ!

 あぁ昨日はわたくしたちが出会った記念日!

 そして今日は二人でお昼を共にしたという

 素晴らしい記念日となるですのねっ!

 まぁ!

 そうとなればお昼のメニューを変更した方が

 よろしいのかしら?記念日となるのだし!

 あっ!陽人さまのお好きな

 チーズinハンバーグをメインとした方が

 よろしいかしら!

 あぁハンバーグがお好きですとか、

 陽人さまとてっも可愛らしいですわっ!

 あぁでもどうしましょうっ!

 ハンバーグは陽人さまの昨日のお夕食の

 メニューでしたわねっ!

 では2番目にお好きなハヤシライスかしらっ!

 でももっと二人の記念日にふさわしいものが…

 それにお野菜もとられませんと…

 …あぁ!メニューが定まりませんわ!!

 ってまぁもうこんな時間!

 私クラスに戻りませんとっ!

 ではまた後程うかがいますわ!!

 失礼いたしますわっ!」

「…え!あ、あのっ!」


(ガラガラガラ…ピシャンッ!!)


…と問題発言をして自分のクラスに戻っていった。



…え?


えぇぇぇえええ?!い、いきなりなにっ!

ぼ、僕お昼とかそういうの一言もいってないよ!

それにお昼のメニューって給食は?!

僕らには給食があるよね?!

それに何で僕の大好物知ってるの?!

昨日の夕食のメニューまでなんで?!

僕ら昨日あったばかりだよねっ!


その時僕はとても戸惑いを隠せないでいた。



「な、なぁ…」



そしてそんなことを考えていると、

保育園からずっと友達で

これまでずっと同じクラスである、

腐れ縁の光希が話しかけてきた。



「な、なに?光希?」

「あのひと、九条さん…だよな?」

「う、うん、そうだけど…」

「もしかして陽人…

 お前、あいつに話しけたのか?」

「うん、昨日の放課後…

 琴音ちゃん、泣いてたから…」



僕がそういうと、

光希ははぁ…とため息をついた



「お前…噂知らないのか?」

「う、噂?おとなしいとかそういう?」

「はぁ…やっぱりね、

 まぁ仕方がないか、陽人だし」

「なんだよその言い方っ!」

「陽人、放課後にその噂を…

 っていうか本当にあったことを

 教えてやっから、

 帰らずにそのまま残っとけよ

 いいな?」

「…わかった」


僕の返事をかわきりに、

授業開始のチャイムがなった…




そして放課後、

ほとんどの者が部活や同好会などで

早々と教室から消え去り、

教室には俺と光希のふたりだけが存在していた。


そして静まり返った教室の中で

光希から聞いたそれは、

琴音ちゃんがメンヘラ思考の

ストーカーだということだった…


ケースその①

入学当初隣の席の女の子の話


その子は隣ということもあり、

琴音ちゃんとすぐに友達になったらしい。

だが、友達になってすぐ、


「○○さん、

 昨日ニンジンがお嫌いだからって

 お母様が作られた肉じゃがを一口も

 お口に召さなかったみたいですが、

 ちゃんとお口になさらなければだめですわよ」


「○○さん、この間先生から寄り道をなさっては

 ならないと言われましたのに、

 昨日、すぐそこにあるコンビニで

 ポテトチップスのコンソメ味を買って、

 そのコンビニから二つ角を曲がったとこにある

 公園のベンチでお手も洗わずに買った

 ポテトチップスをお口になさってましたわね。

 確かにポテトチップスはたいへん

 美味しいものですけれど、家にも帰らず、

 公園で、さらにお手すら洗わないなんて、

 お行儀が悪すぎますわ

 …聞いてますの?

 貴方のためを思っていってますのよ?」


…といわれたらしい。

その子はどうしてそんなことを

知っているのかと怖くなって、

2度と琴音ちゃんとは話さなくなったらしい。


ケースその②

偶々(たまたま)琴音ちゃんの消ゴムを拾った男の子の話


「あの、これ落としたよ」

「…貴方が」

 (ガシッ)←腕を掴む音

「ちょっ!?なn「貴方が私の運命の殿方ですのねっ!」

「はぁ!?」

「消ゴムを手渡すときに少し重なった互いの指先っ!

 そこから徐々に気になり出す二人っ!

 そして──────────────

 ──────(以下省略)──────

 ─────────────────

 こうして縮まる二人の距離…

 それから少しずつ紡がれていく愛っ!

 さぁ!二人で一緒に歩みだしましょうっ!」


…とまぁそれはそれは弁舌に語られ、

琴音ちゃんはその子に授業中には熱い視線&

手紙を何通も渡してきて、

体育や部活の時も、

喉が渇いたと思えばいつのまにか、

琴音ちゃんがスポーツドリンクと

新品のスポーツタオルをもって

背後に笑顔でたっていたりなど…

そうしてその子が拒絶を表に現すまで、

登校時刻から下校の時刻の間、

ことあるごとに猛アタックされていたらしい…


「…とまぁこんな感じの話ばっかでな

 九条さんのクラスの皆は、

 触らぬ神に祟りはなし

 って感じで何かしら用事がない限り、

 全く近寄んないんだよ。

 しかもあの九条財閥のご令嬢らしいし、

 それもあってか

 もし誤って失礼なことをしたら、

 何をされるか分かりかねないってことで

 さらに…な



 だから陽人、悪いことは言わない、

 何かしら理由をつけて、

 九条さんから離れた方がいい」


「…」




クラスの人達の気持ちは…

物凄くわかる…

僕もすでにそれに近いことをされているから…


「でも…」


そこで僕が思い出したのは、

独り教室で泣いている琴音ちゃんの姿…




「でも僕は、琴音ちゃんと友達になるって、

 出会ったあの日にいったんだ。

 それにもし僕が他の皆と同じように、

 琴音ちゃんから離れていったら…


 また…


 また、琴音ちゃんはどこかで独り、

 泣くことになっしまうじゃないかっ!


 そんなこと、僕はさせたくないっ!」


「陽人…」


僕は自分の想いを光希にぶつけた。

自分の心からの想いを…






「陽人さま…」


「「え?!」」


二人同時にバッと後ろを振り返る、

そこには感極まったように

目を輝かせた琴音ちゃんが…


い、いつからいたの?!

全く音しなかったよねっ?!

僕同様、光希も混乱している。

そしてそんな僕らを他所に、

琴音ちゃんは一気に喋りだした


「私…嬉しいですっ!

 陽人さまにそのように

 想ってもらえるているなんてっ!!


 …私、クラスの方々が

 どのような方々なのかって

 色んな所から情報を集めていましたの…

 そうして相手を隅々まで

 調べあげることで、

 彼らのことを知ろうとしていましたわ…

 そしてあの子は今日は怪我をしていないか、

 彼はちゃんと健康に気を付けて、

 ご飯を召し上がっていらっしゃるのかって

 皆のことをいつも思って…

 そうして思い過ぎて…空回って…


 …私が皆さまから疎まれていたのは

 知っていましたわ

 でもこの行為を抑えることは

 できませんでしたの…


 でも、それはこのためだったのですね!

 昨日のように陽人さまが私に

 お声をかけるため、

 それだけのために必要な過程でしたのねっ!

 あぁこれはまさしく運命っ!

 私達はひとつとなるべく

 生まれた存在だったのですわっ!

 ふたりでひとつの存在っ!


 …あぁなんて素敵な響きでしょうっ!

 私達にふさわしきこの言葉っ!


 あぁ陽人さまっ!

 こうしてはいられませんっ!

 今すぐ私と共に父の元へ行きましょうっ!

 あっ!焦らなくても大丈夫ですわっ!

 父も貴方のことをご存知ですので!

 それにもう既に認めてもらってます!

 親公認ですっ!

 では早速婚約発表をいたしましょうっ!

 私達の愛を妨げるものなんてございませんっ!

 家柄なんて気になりませんし気にしませんっ!

 さぁ…!さぁっ!!」


琴音ちゃんの剣幕に、

僕は声をどもらせながらも聞いてみる


「…あ、あの消ゴムを拾った子は

 運命の人じゃなかった…の?

 運命の殿方だって言ってたって

 きいてるんだけど…」


「消ゴム…?


 あぁ!きっとあの方は私達二人を惑わす

 役割だったのですわっ!

 だから運命の殿方ではございませんっ!

 ですので大丈夫ですわっ!

 そして私達はその方の

 試練を軽々と乗り越えました…

 だから私達はもう離れ離れに

 ならなくてもよいのですっ!

 共に歩むことができるのですっ!


 何も気にやむことはございませんっ!

 さぁ車は既に校門の方に手配しておりますっ!

 私と共に参りましょうっ!」


「お、お断りします…」


友達はまだ大丈夫でも、

付き合うとなると…

僕には…ムリです。




こうして僕と琴音ちゃんの攻防戦が始まった…





────────────────





それから約13年後、

中学、高校、大学と

琴音ちゃんと同じ学校に通い、

四六時中琴音ちゃんから

猛烈なアピールをされ続け、

気づけば僕の両親をも味方につけられていた。

(光希?光希にはだいぶ前に匙を投げられたよ。)

とまぁそんなこんなで、

降参するしかなかった僕は、大学を卒業後、

琴音ちゃんと結婚した。

僕は婿養子として琴音ちゃんの父の会社に就職し、まずは平社員として勤務している。

そして結婚した翌年、

僕と琴音の間に長女が誕生した。

女の子ということで、琴音から"琴"の字を貰い、

美琴と名付けた。



それからさらに約6年後…



「おとうさまっ!おかあさまっ!」


美琴は健康にすくすくと育ち、

まるで琴音と年の離れた姉妹のように

よく似ていた。僕と似ているのは

ちょっと垂れた目ぐらいだろう。


「どうしたんだい美琴?」「何かあったの?」


何か良いことがあったのであろう、

満面の笑みで駆け寄ってくる愛しい娘に、

どんなことがあったかを聞いてみる。


「今日ね!実はわたくし…





 うんめいのとのがたと出会いましたの!

 なのでその子のこと調べていただけませんか?

 彼のことを知りたいのっ!」


「…え?」

「まぁ!まぁまぁなんて素敵なことでしょうっ!

 流石私の娘ですわっ!

 もう運命の殿方を見つけてくるなんてっ!

 美琴、勿論協力してあげますわよっ!

 ねぇ!あなた!」

「え、あ、う、うん…」



あぁ、この子は…

美琴は、顔だけでなく琴音の性格までよく似ている…



あぁ…運命(?)の子よ、すまない。

私が君にできることは、なにも…ないんだ…

言えることはひとつだけ…






人間、諦めが肝心だよ

いつも通りやっちゃったよ☆

そして後半力尽きたwww

私に普通の恋愛漫画は無理ですwww

誰か普通の恋愛とは何か伝授してほしいw

ってか基本私が書くとヒロインが

ストーカーにしかならないんですけどw

ってことでお目汚し失礼しましたっ!

読んでいただきありがとうございました!

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