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ワカメスナイパー  作者: トリップ野郎
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第一話

この日、紺部出 鰹【こんぶだし かつお】(17歳)《以下、鰹》は地元の不良共を漁港へ集合させた。


鰹:「よく集まってくれた!

今日みんなを集めたのは姉さんに内緒で野球をやるためじゃねぇ‼︎

実は………

……。」


言葉に詰まる鰹のただならぬ雰囲気を察した幼馴染みの筋袋 玉子【すじぶくろ たまこ】(18)《以下、玉》が不安気な表情で鰹に近寄り耳元で囁く。



玉:「鰹……、

テメェ、あたいが18の誕生日に極秘でAV出てたことこの場でチクったらマブでいれんよ⁈」


鰹:「えっ…?」


戸惑う鰹に、さらに耳元でドスのきいた声で詰め寄る玉子。


玉:「今の表情……

やっぱりテメェこの場であたいの秘密チクろうとしてただろ!!

一回目はスカトロマグロナースで汚れ役やったけど二回目以降は人妻監禁系に路線変更してんだよ!

嘘だと思うなら団地妻玉子で検索しろよ!!」


鰹心の声

[いやいや,そもそも知らねーし!!

二回目以降はって何回出てんのよ?

本名で出演って隠すきゼロじゃね?

しかも18で団地妻って?]


などと的確なツッコミをいれつつも下半身と相談して、とりあえず夜観るか!

と気を引き締めた鰹は玉子に耳元で囁いた。


鰹:「俺、名前カツオだけどマグロも好きだよ!」


顔面真っ赤にして玉子は鰹の側から舌打ちしながら去って行った。

カツオ一本釣りならぬ一本勝ち!

といったところだろうか。

その一部始終を見ていた奴等からヤジが飛ぶ。


脇役1「オイオイ!お前らがラブラブのとこ見せつける為に俺らを呼んだのか〜?」


脇役2「何ヒソヒソして顔赤くしてんだよーーーー!」


脇役3「カツオ何か言えやーーー‼︎」


飛び交うヤジのなか1人の男が叫ぶ!


「ウルセーーーーー‼︎‼︎‼︎

お前ら黙ってろ‼︎‼︎」


一斉にその場が静まりかえる。

彼の名は

セバスチャン 岬【せばすちゃん みさき】(16)《以下、岬》鰹の後輩である。母方の祖父がフランス人祖母がネパール人、父方の祖父が日本人祖母がケニア人、ちなみに母は何故かインド人で父は日本人。国際色豊かな生れだ。


岬:「鰹君さぁ、

自分コンブ派なんすけど

いい加減コンブ出汁なのかカツオ出汁なのかハッキリしてくれねぇ?

自分どっちつかずとか嫌いなんすよ!白黒つけてくださいよ!!!」


鰹に凄い剣幕で詰め寄る岬。

レペゼンコンブダシ派としての意地が彼を奮い立たせた。


鰹心の声

[いやいや、名字がコンブダシで名前がカツオなだけだからね。

セバスチャン 岬とかいってWikipediaに載ってそうな地名で何言っちゃってんの?

白黒つけんのはテメェの血筋!!]


冷静な分析をした鰹のとった行動…


鰹:「俺の名字はコンブダシ 名前はカツオ‼︎‼︎

それ以上でもそれ以下でもねぇ‼︎」


そう嘘偽り無しに答えること。


岬:「………ふ〜…

……………信じていいんすね!」


鰹:「…?

………おう!?」


唇を噛み締めながら笑顔で帰路につく岬を誰も止めはしなかった。


しばらくしてイソギンチャク乾こと

乾 太【いぬい ふとし】(34)

《以下、乾》が鰹に近づき言った


乾:「もしかして…

ワカメスナイパー?」


そのワードに凍りつく鰹‼︎


次号を待て‼︎


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