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魔国の日常  作者: 盗賊
98/130

まさかの展開じゃありません!?

 長いです。すみません。

 ついでに展開はやいというか、畳み込むように、というか……

 す、すみませぇ~ん……

「ま、魔王、ようやりおるなぁ……」

「そっちこそ……!!」

「せやけど、これで終わりやぁ!!」

 えんじぇる、巨大な光球を作り出し始める。

「これで、これで……!!」

 ばばーんっ

「まおうさま、たすけにきました!!」

「「「「「「!?」」」」」」

『えぇー、ここで、まさかのミニモーブ登場!!』

「な、何で!?」

「まおうさまー!!」

 とててててっ

 こけっ

「……うぅ……」

「だ、大丈夫!?」

「ほら泣かないで! いたくない痛くない~!!」

 キノコ兵がモーブをなだめる。

「な、ないてなんか……ないですもんっ!!」

「よしよし、いい子強い子!!」

「ど、どういう状況なんだ!?」

「えんじぇる様! この子の話を聞いてあげてください!!」

『モーブの後ろにキノコ兵!? え、味方!?』

「なんや!?」

「なんでみんなけんかするんですか!! みんななかよくしないといけないんですよ!?」

「え、えぇっと……?」

「えんじぇる様、私にはこのくらいの息子がいます!! こんな子も皆殺しにするおつもりですか!?」

「そ、そりゃぁ……」

「私たちキノコ族は、魔族を、こんな子まで皆殺しにするというのならこの件から降りさせていただきます!!」

「「「「!?」」」」

「て、展開速くねぇ!?」

「てかモーブ!! 何でキノコまで味方にしてんの!?」

「ぅ?」こてん

「さらに言うなら、どうしてここまで?」

「キノコのオジサンたちがあんないしてくれました!!」

「……」←ミニモーブ、寝てたから放置してきたとか言えない。可愛くてそのままにしてきたとか言えない。元に戻してないとか、絶対言えない。効果切れっていうのがない新種の薬使ったなんて、死んでも言えない。

「なんか言ったか作者?」

「気のせいですよぉ!!」

「お、おう? なんでお前が言うんだ?」

「そ、それは……そう、作者の気持ちを代弁したんですぅ!! だよねぇ?」

 はいはい。

「そ、そうか……?」

「はい!!」

「……」

『さて、話を戻しますよ?』

「なんでけんかなんてするんですか!!」

「これを喧嘩なんて規模でいっていいのか……?」

「こ、これはやなぁ、思想の違いというか……仕方ないことなんやでぇ?」

「だめですよ!! けんかしたらおこられるんです!! オトナはなんでおこるのに、けんかするんですか!!」

「ちょぉ、聞いてるー?」

「けんかしたらいけないんですよー……」うりゅ

「え、ちょっとまってぇ!! なんで泣くん!?」

「だって、けんか、ひく、やめてくれないっ、からっ、っく、それに、ないてなんか、いないんですったらっ!!」ぐずっ

「わ、わしが悪もんみたいやんかぁ!?」

『事実ラスボス的立ち位置にいるあなたですが?』

「そ、それは魔族が……」

「なんでですか? まぞくがどうしてけんかになるんですか!? じ、じん、さべ? えっと、じんさ、つ……はいけないんですよ!!」

『人種差別のことですかね?』

「それです! じんしゅしゃべ……じんしゅさべちゅ……は、いけないんですよ!!」

『思いっきり流しましたね……?』

「うぅ……!!」

「え、えんじぇる様……」

「羽妖精? ……どした?」

「あたし、あたし……思い出したんですっ、昔、あの子と遊んだことあるかもしれないんです!!」

「……へ?」

「魔族だとか、妖精だとか、そんなこと知らないときで、だから、みんなで楽しく遊んだんですっ!?」

「羽妖精……」

「魔族にも友達がいるかもしれないんです! あたし、あたし、よくわからなくなってきたんです……」

「……ほーか」

「はいなんです」

「……歳がだいぶ違うように見えるんやけど?」

『あ、それはそこの騎士がけふんけふんしただけでして』

「ちょっとナレーさん!?」

「ほーか」

「納得しないで!?」


「ねぇ、どうしよう、あたしら完全放置なんだけど……」ひそひそ

「仕方ないさ。今は魔王がメインだからな……」ひそひそ

「そういう魔王も今えんじぇるに話しもってかれてるわよ?」ひそひそ

「そうだな……」ひそひそ

「そこ、聞こえてる」

「あっ、ごっめ~ん☆」

「わるかったなぁ~」

「……」ばきばき

「ちょ、真顔で指鳴らすのやめて!」

「……」ぱきぱき☆

「笑顔だったらいいってわけでもないぞ!!」

「ちっ……」


「あたしは、魔族皆殺しはしないんです。でも、魔王を倒すだけなら……」

「けんかはやめてください!!」

「魔王は、悪なんです!!」

「なんでそうなるんですか!? まおうさまはやさしいです! いつもぼくのことをほめてくれます! きしさまだって、いつもあそんでくれます!! オジサマも、きびしいけど、やさしいです!! こわいゆめみたときとか、もんくいいながら、でも、あったかいミルクをだしてくれたり、ねるまであたまなでたりしてくれます!! みんなみんなやさしいです!!」

「……」

「ゆうしゃさまは、すこしてきとうだし、なんかさいきんかげうすいかもしれないけど……」

「おい」

「それでも、ぼくのつくったものおいしいっていってくれます!! すないぱーは……ぅ?」

「ちょっとぉ!?」

「てか、記憶が混ざってね? 勇者、ミニモーブとそんな親しくしてなかったよな?」

「ああ。一回会ったっきりだな。それに、ミニでもケーキ作れるのか?」

「確かにそうだよねぇ~」

「みんな! あたしの件についてツッコんで!?」

「それから、トアルこくのおじちゃんも、まこくのおばちゃんも、ぼくにやさしくしてくれます!! みんなみんなやさしいです! しゅぞ、く……なんて、かんけいありません!!」

「あれ? 盗賊は?」

「モーブまだ小さいから、し……いなくなったとか受け止めらんねぇんじゃねぇの?」

「……」

「……」

「えんじぇる様?」

「……そうやな、少しわしが間違ってたかもしれんな」

「えんじぇる……」

「わしの負けや。こんな最終兵器出してくるとは思わんかったでぇ……ここは潔く……ッ!?」

 巨大な光球が動きだし、前に出て来ていたモーブを襲う。

 モーブはわからずに光球を見つめ呆然と首をかしげている。

「ぅ?」

「ちょ、モーブ!!」「え、なんで勝手に動くん!?」

 魔王がモーブを抱き込み庇う。

「まおうさま!」

「「魔王!?」」「へーか、モーブ!!」

 ……パ、キィィィィィィイイイイイイン!!

「な、なんや!?」

 高く澄んだ、ガラスが割れたような音がし、辺りを一瞬赤い光がつつんだ。

「……ん、なんだ? なんとも、ない?」

「まおうさま、ゆびからちが!!」

「血? ……あ」

 指に血のように赤黒い指輪のような模様があったが、ところどころひび割れていた。

 しゅ……

「あれ? きえた?」

「そういや、盗賊が前なんかしてたな……おまじないだっけか……」


『みなさん、覚えていますかね?』

 盗賊が魔王の手を取って口づけをする。

 --おまじない♪ どう使うかは魔王が決めて。勇者は魔王が傷ついたら傷つくだろうから。俺は勇者に従うし。なんなら魔王が勇者口説き落としてよ♪


「……」

「まおうさま?」

「ん、なんでもない」

「ぅ……」

「えんじぇる、お前、俺の大事な部下にまで手ぇ出しやがって、もう許さねぇ。騙し討ちみたいにしたことも許せねぇ」

 ……ぞくっ

「ま、まおうさ、ま……?」

「ちゃう、わしやないでぇ!?」

「どの口がほざきやがる。……モーブ、ここは危ないから、少し下がっててくれないか?」

「でも……」

「頼む」

「……はい」

「騎C、頼むな。勇者たちも下がってろ」

「……それはできかねます」

「下がってろ、命令だ」

「……御意に。ですが、なにかあったら引きずってでも逃がしますからね?」

「魔王、私は後ろにいるからな」

「ああ」

「あたしは遠距離いけるから」

「ああ」

「ホンマにわしやないんや!! 信じてな!!」

「今の行動見て、お前のどこを信じろ、と?」

「だからそれは……」

「えんじぇる様じゃないんです!」

「黙れよ。うぜぇ」

「ちょっとくらい人の話を聞いたらどうなんです!?」

「だけどお前の魔法だろうがよ!」

「そらそやけども、でも、違うんやて!!」

「うっせぇ!!」

 魔王が魔力を叩き付ける。

 ただの魔力のはずが白い炎の形をとってえんじぇるを飲み込もうとする。

「え、えんじぇる様!!」

「さがっとれぇ!!」

「えんじぇる様ぁ!!」

「くたばれぇ!!」

 ……りんっ

 白い光が一瞬辺りを包み、みんなが視界を取り戻した後、えんじぇると魔王の間に攻撃を阻むように立っている人影ひとつ。

 白いワンピースが見える。他はほとんど手に持っている白くて大きなパラソルに隠れている。

「誰だ!」

 魔王の魔力は消えていた。その人に無効化されたのか、何かしたのかわからないが、その人が原因だと思われる。

「ヒトの話は聞かないといけません。そう、教えられなかったんですか?」

「誰だと聞いている!」

「まったく、ヒトの話は聞きましょうよ?」

「……」

 黙って剣を突きつける。

「はぁ……。ん? あれ? なんでミニでここにいんの?」ぼそっ

「……ん? ミニ? モーブのこ……」

 りんっ

「ぇ?」

 瞬間移動したその人。

「寄るな」

 騎Cがモーブをかばって牽制する。もちろん抜刀済み。

「……」

 その人は剣も気にせずモーブの頭に触れる。

 ぽんっ

「へ? あれ、ここ何処!? 俺魔王様に伝言!! いや、ここ何処!!」

 しゃがんだ状態で元に戻ったモーブ。

「……モーブ、あ、あのね、今それどころじゃないかなぁ……?」←犯人

「騎C、おま、ぇ…………と……ぅ」

 その人を見上げるような状態だったモーブには、パラソルの下がはっきり見えた。

「ん?」

「とうぞ、く……?」

「え!?」

「「盗賊!?」」

「……」

 その人が少し距離を取って、パラソルを大きく振ってくるりと回る。

「はぁ~い♪ 呼ばれてないけど飛び出て登場じゃじゃじゃじゃぁ~ん☆ みんな大好き、魔国のアイドル、盗賊さんっでぇ~す☆★☆」きらっ

 ……

「エェ~? ちょっとみんな! ここはツッコむところだよ!? 真顔でポカーンとなんてしないでよ! 盗賊さんさみっしぃー!!」

 ……

「何この子頭大丈夫、なんて思ってないでしょうね!?」

 ……

「……ちょっとぉ、なんか反応してよぉ……」

「……お、おまえ、とうぞ、盗賊ぅ!?」

「だからそうだって言ってんじゃないのよ!」

 ひゅんっ

「うわっと!?」

 騎Cが振り下ろした剣をひらりとかわす。

「何すんのよ!?」

「う、うそだ、だって、おれ、盗賊さん、ころ、し……」

「……」

「俺ちゃんと覚えてる。俺が盗賊さん、殺したんだよ? なのに、なんで……」

「うん、ごめんね。あたしはもう大丈夫だよ。だから騎Cも気にしないで?」

「本、モノ?」

「……本当に、盗賊、なのか?」

「だからそうだって。疑り深いなぁみんな」

「だって……」

「それもそうだね。人が生き返るなんて異常? 気持ち悪い? まぁ、いいや。久しぶり、かな? 半月ぶり、は絶対だよね? 勇者、魔王も、元気してたぁ?」

「盗賊……ぉ……」

「悪いけど、説明してる時間がもったいないな。あとでまとめて説明するよ。今は、先にやるべきことがあるよね? だよね、えんじぇる様?」

「わ、わしはなんもやってないでぇ!?」

「うん、それはわかってる。……そこにいるのもわかってる。よくも勇者に手ぇ出してくれたな? 俺はまだ根に持ってんぞ? ついでに、やっといい感じに終わりそうだったのに、何邪魔してくれてんだ? あ?」

 ……!?


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