ビィさんマジおこぉ
作者が暴走した結果。
被害者ビィ。
あ、あるぇ~? って感じになっております。生温かく笑って許してください……
魔王天幕
「ただいま戻りましたぁ~」
「え、騎C!? なんでそんなびしょびしょなんだ!?」
「いやぁ、帰ろうと思ったらすっごく暗くてぇ、足元見えずに川に落っこちちゃいました☆」
「大丈夫か!?」
「さっさと着替えねぇと!! 風邪ひいち……ま…………」
「モーブ? どうしました?」
「騎C、盗賊、は……?」
「えぇー? なんか仕事みたいだよぉ? どっか行っちゃった」
「あいつまたかよ……」
「捕まってたりしないよな?」
「その辺は大丈夫だと思いますよぉ。笑ってどっか行きましたからぁ」
「なんで……」
「モーブ?」
「どうした?」「どうしたのぉ?」
「なんで、そんな嘘つくんだ?」
「え?」
「嘘つくんじゃねぇよ!!」
モーブが騎Cの胸倉をつかみあげる。
「盗賊が元気だったら、なんでお前からそんな血の匂いがするんだ!? お前の、剣から、盗賊の、血の匂いが!! たくさん!?」
「なんだって!?」「え!?」「なんですって!?」
「……狼の鼻なめちゃだめだねぇ。せっかく水浴びしてきたのに」
「騎C、どういうことだ!?」「血!?」
「……」
「何か答えろよ!!」ぐいっ
「……あぁ、盗賊さん? 死んだよ?」へらへら
「はぁ……!?」
「俺が殺した」無表情
……
「なんで、そんな……盗賊……」とさっ
「勇者!? 大丈夫か!?」
「ぅ……ぁ……」
「勇者!?」
「殺したって、何でだよ!! なんでそんなことしたんだよ!!」
「……別に? 殺すのに理由なんている?」
「な、ちゃんと答えろよ!!」
「モーブ、放しなさい」
ビィ、モーブの肩引き。
「でもぉ!!」
「放しなさい。あなたは今興奮しています。それにまかせて何をするつもりですか?」
「……わかりました……」
モーブがしぶしぶ引き下がる。
ぱぁん!!
「「「「!?」」」」
頬を押さえて尻もちをついている騎C。
ショックから、新たなるショックのせいでそちらを凝視している勇者。
勇者を心配、からの、今のでぎょっとしている魔王。
近くで起きたことに頭がついていかず、あまりの衝撃に耳としっぽが出ているくらいポカーンとしているモーブ。
手を振り上げて、そのまま振った形で固まっていたビィ。
つまり、総合すると、ビィが騎Cの頬を思い切り平手打ちし、いつも冷静な感じのビィが、暴力をふるった光景と、その音にみんな驚いた、という状況。……すごい痛そうな音。
「ビィさ……」
「いい加減にしろよこの糞餓鬼が」
「!?」
「てめぇ一人だけの問題じゃねぇんだよ。冷静になりやがれ。この状況で、そのせいで何かあったらどうする気だ? てめぇだけで責任とれんのか? んなもん無理に決まってんだろ? へらへらしてねぇで、もっとちゃんと頭働かせやがれこの能筋バカが」氷の無表情
ぽかーん……
ビィ、手を前でそろえて、綺麗な立ち姿。
「……はぁ、まったく、もっと大人を頼りなさい。一人で暴走しても仕方ないでしょう。私はこの話の中で、味方で、一番の大人ですよ? ただ単に無駄に歳くったわけではないのです。相談してくれれば、少しくらいは力になれたと思うのですが」
「……」
目が点……
『誰もツッコめるような状況じゃなさそうなので、私がツッコませていただきます。……ビィさんキャラ変わりすぎじゃありませんでしたぁ!?』
「私も、口の悪い魔王様に影響でも受けてしまったんでしょうかね……」
「え、俺のせい!?」
「冗談です」
「真顔で言うなよ!!」
「まぁ、私にも若いころがあったということですよ」
『だいぶ興味をそそられるお話で……』
「……ビィさん、俺……」
「ほら、立ちなさい? いつまでそこに座っているつもりですか?」
手を差し伸べるビィ。
「……」
「まだ、何か?」
「でも、俺は、元からそういうやつだったし……」
「頭冷やしたりねぇなら、いつでも協力してやるが? この顔だけ能なし似非騎士が」ひやぁぁああああ
「だ、だいじょぶです、すみません!!」
騎C、思わず正座。
「てか、本職の騎士です!! 似非じゃない!!」
「知ってますよそれくらい。暴走しなければある程度有能なのも」ぼそっ
「?」
「騎C、あとでお説教ですよ。覚悟しておいてくださいね?」にこぉ
「び、ビィさんがわら……」さぁ……
「とりあえず、盗賊の話はもういいです。失ったものはもう元には戻りません。その人のためにも前に進まなくてはなりません。いいですね?」
……
「いいですね? 特に勇者?」
「……え、あ、ああ……」
「勇者ぁ、しっかりしろ?」
「え、あ、ああ、そうか……?」
「……勇者、昨日のご飯いえるか?」
「おいしかったな……」
「……だめだ、微妙に話がかみ合ってねぇ」
「そうだそうだ」
「いや、お前が言うの!?」
「……はぁ、騎C、勇者何とかするように」
「え、俺ですか!?」
「もともとあなたの責任のようなものでしょう」
「……」
「まともになったら私の所へ来るように言ってください。話したいことがあります」




