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魔国の日常  作者: 盗賊
82/130

どうしましょう?

「どうしようかなぁ……」

『どうするって?』

「この情報だよ。不用意に勇者に伝えるのもまずいかなって……」

『ああ、助け出しに行く!! とか言い出しそうですもんね……』

「うん、すごく責任感じてるからさぁ……」

『とかいうあなたもそうでしょう?』

「……」

『図星で何も言えな……ヒっ!! 剣向けないでください!!』

「うるさいよ、ナレーさん? うるさい口は閉じないと。死人に口なし」

『わかりましたごめんなさい!!』

「うん、それがいいね。……それで、どうしようかなぁ、ほんと」

『……』

「いいや、考えるのは向かないし、頭のいい人にまっかせよう!!」

『あ、めんどくさくなったんだ……』

「うるさいよ、ナレーさん?」

『ヒぃ!!』


 魔王軍野営地

「ビィっさぁ~ん!!」

「……なんです? 騎C」

「わっ、いつにもまして怖い顔っ!!」

「……」

「無言で冷気垂れ流さないでくださーい……」

「貴方のせいでしょう?」

「すみませーん」

「……用がないなら消えてください」

「えーと、今日はなんでそんなに不機嫌なんです?」

「……盗賊はそこそこ役に立っていたということですよ。まったく、不必要な時は花まき散らしてばっかりいるくせに……」ぼそっ

「?」

「盗賊は魔法でも戦略的にも使えていたんです。いなくなって、作戦の練り直しですよ……」

「へー」

「……それで? 何の用ですか?」

「あ、内緒のお話しいいですか?」

「内緒? ……どうしたんです?」

「……さっき、羽妖精とやらに会いまして……」

「……敵ですよね? 逃がしたんですか?」

「あ、あははぁ~……」

「……まぁ、深くはツッコみません。いいです」

「良いんですか!?」

「そのかわりの、収穫はあったようですしねぇ?」

「はい、それはもう!!」

「内緒でしたっけ? でしたら、私の天幕に行きましょうか」

『魔王の天幕は会議などをしたりするので大きいです。勇者と盗賊とビィさんは個人の天幕をもらっています。他は相部屋? 的な感じです』

 ビィ天幕

「それで?」

「盗賊さんが、捕まっているらしいです」

「……いま、なんと?」

「盗賊さんが捕まっちゃってるらしいですぅ~」

「……」

「ビィさぁーん?」

「……失礼。あの、盗賊が?」

「あの、盗賊さんが、です」

「偽の情報ということは?」

「それはないと思うんですけどぉ」

「何故?」

「カンです! カン!!」

「……野生動物ですかあなたは」

「てへっ☆」

「……それを私に話したということは、もしかして、思考を放棄したとかでしょうか? なんとかしろ、と?」

「はいっ!!」

「……無駄に元気な返事ですね」

「元気だけが取り柄ですからっ!!」

「似非爽やか騎士のくせに何を言っているのだか」

「わぁっ!! ほんとにビィさんが今日こわーい!!」

「……」

「……あ、寒いですぅ~」

「……仕方ありません、魔王様に報告しに行きますよ? 勇者にも」

「あ、やっぱり勇者にも言うんですね?」

「当たり前でしょう?」

「……大丈夫かなぁ?」

「勇者ならきっと大丈夫でしょう。まぁ、危険な状態になった場合、あなたが何とかしなさい騎C」

「え」

「頼りにしてますよ、騎士隊長」棒読み

「……ビィさーん、やめてくださいー……」


 魔王天幕

「……盗賊が?」

「……私のせい……」

「ちがうからな、勇者?」

「そうだよぉ~?」

「でもでもっ」

「あー、勇者は放置で行くぞー」

『ちょっと、魔王紳士でしょう? 女性が悲しがっているのに放置とはなんですか放置とは!!』

「うるさいぞナレー」

『うるさくないですよ! まったく、アリには優しいくせに、何で女性には優しくないんだか!』

「わ、私はありより優先度が低い……」

「ち、違うからな? 勇者ー?」

「アリ以下の私……」

「……」

『ほらぁ、どうするんですか魔王』

「お、お前が言ったんだろ!」

『あなたのせいですって!!』

「はいはい。遊びはそこまでにしてください」

「あ、遊び……」

「違いますか?」

「違うぞ!! こっちは真面目にだなぁ……」

「そ、そうだそうだ!!」

『勇者が復活してきた……』

「モブ返事で分かる勇者の復活……」

「う、うるさいぞ!!」

「はいはい、真面目に、真剣に、話しましょうね」

「「はい……」」

『やーい、怒られた~』

「ナレー」

『きゃっこわーい』

「……」

「それで、どうしますか? 塔攻略まで放っておく、というのが私の意見ですが。偽情報の場合もそれで足ります」

「それはだめだ!! だって捕まっているかもしれないんだろう? だったら助けないと!!」

「それはいいとしましても、どうやって、ですか?」

「え」

「私たちはまだ塔にたどり着いてさえいないんですよ? それをどうやって助けろ、と?」

「そ、それは……」

「一人くらいだったらささっと潜入できねぇか?」

「ふむ、できなくはなさそうですが……」

「だったら私が!!」

「レベル三が何言ってんのぉ?」

「そこじゃない。いや、それもそうだが、狙われてるお前が行ってどうする」

「うっ」

「ここは俺が!!」

「王を行かせるわけないでしょう」

「そうですよへーかぁ、面倒起こさないでくださいねぇ?」

「オメェにだけは面倒とか言われたくねぇよ」

「えぇー?」

「お、俺が……?」

「空気読まなくていいんだぞ、モーブ」

「それにあなたは非戦闘員です。行っても仕方ないでしょう。勇者よりはましでしょうが」

「!!」がびーん

「んじゃぁ、ここは俺がぁ~」

「あなたが一番の戦力なんです。どっか行かれては困ります。まあ、暴走しなければ、の話ですが」

「最後一言余計ですぅ~」

「……」

「でもぉ、どうするんですか? それじゃあ盗賊さんは放置しとけってことじゃないですか」

「「「「……」」」」

 ばさばさっ

「あーもう、つっかれたぁ!! やっと帰ってこれたわよ魔王!!」

 スナイp((ry登場

「ちょっと! 久しぶりの登場なんだからちゃんと全部呼んでよ!!」

「スナイパー? どうして……」

「そういやいなかったな」

「ちょっとぉ!?」

「いつからだっけ?」

「……?」

「こらっ! 魔王、あんたが仕事頼んだんでしょうが!!」

「え、俺?」

「忘れるってどういうことよ!!」

「あ、あー、いや、そういやそうだった。そんなこと言ったわ」

「何頼んだんですか魔王様?」

「ん、それはだなぁ……」「これよこれ!!」「……」

 荒野の地図にいろいろ書き込まれたもの。

「なんだこれ?」

「地形変化したからとかって、だからちゃんとマップ作って来いって。この真ん中くらいでいいのよね? 両端はいらないっと?」

「おお、さすが」

「頑張ったんだからちゃんと給料あげてよ? 特別手当!!」

「普通に仕事だろ」

「えぇー!!」

「!!」ぴんぽーん

 皆に目くばせする魔王。

「「「「……!」」」」

「でね、ホント大変だったのよ? 塔の近くまではいけたけど……って、どうしてあたし見てんの!?」

「お前、塔に潜入して来い」

「ハぁ!?」

「上司命令だ」

「ちょっと待ちなさいよ!! 何いきなり!?」

「……盗賊が捕まってるんだ」

「ハぁ!? あの謎の人がぁ!?」

「ああ。だから、塔内の調査+盗賊救出作戦だ」

「ちょ、無理無理!! 塔の中には入れないのよ!!」

「なんでだ?」

「扉がないのよ! 出入りは全部魔方陣らしくて、しかも場所わかって認識してないと入れない仕組みよ!? しかもしかも、その場所が結構な頻度で変わるのよ!!」

「だったらなおのこと、調査しないと入れないだろ!?」

「無理無理無理、無理だって!!」

「命令じゃごるぁ行ってこいやこのどあほぉ!!」

「理不尽!!」

「ダチが捕まってんだぞ!? 相手ひっ捕まえてぼこぼこにするくらいの気概みせろやおらぁ!!」

「えぇー!?」

「頼む、スナイパー」

「勇者?」

「本当は私が行きたいんだが、もう、頼れるのがお前しかいないんだ!!」

「え、えぇー……」

「頼むよスナイパー!!」

「やれよスナイパー!!」

「えぇ……」

「スナイパー」

「な、なんですかビィさん?」

「その作戦が成功したのなら、おそらくこのくらいは……」

 小さな紙を取り出して、スナイパーにだけ見せるビィ。

「え、こんなに!?」

「ええ。どうです? 塔内のことがわかれば、これくらいが妥当かと」

「やります!! あたしがんばります!!」

「それはよかった」しまい

「ちょ、何見せたんだビィ?」

「秘密です」

「……」じとー

「秘密です。……それでは、スナイパー、お願いしますね?」

「はいッッッ!!」

「よかったよかった」棒読み


『と、いうわけで、盗賊救出が決まった会議でありました』


「これで新しいゴスロリ買えるわっ♪ あ、それどころか、可愛いバックも、ヘッドドレスも……ふふふふふふふふふっ♪」

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