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魔国の日常  作者: 盗賊
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作戦会議でしょうか?

「えんじぇるは塔の上で待ってると言ってた」

『赤茶荒野の魔国側と反対側には、よくあるボス! な感じの砂色の塔があります。相当高いですね……』

「ええ。ですから、本陣は動かさずに、進んだ先で、転移魔方陣を展開した方がいいでしょう。そして、いったんここに戻ってくれば装備なども少なくてすみますし、そうなりますと、進む速さもいいかと」

『転移魔方陣とは、入り口と出口なようなものだと思っていただければいいですかね?』

「あちらとこちらをつなぐものです」

『設置すれば、そこからここまでワープできる、便利なものです。ただ、準備が大変らしいですけどね……。乱発はできません……』

「紙に魔方陣を描いて準備してあります。ですが、少しでも破損したら使えません。折るくらいなら持ちますが、傷が入るともうだめです。気を付けてくださいね?」

「分かってますってぇ~、ビィさん。大丈夫ですよぉ? 俺は持たないんで!!」

「……それが一番賢明です……」

「ってことで、俺らの隊はイケイケゴーゴー! な感じでいいんですよね? んで、他の隊に魔法職つけて、そいつらの護衛も含めてなんとかしろって、言っとけば?」

「ええ。それでお願いします」

『騎Cは騎士隊の中で二番目くらいに偉いです。でも、一番偉い人は城の守りに留守番だそうですので、今ここでは一番偉いのが騎Cです。……騎士団、大丈夫でしょうか……』

「え、何? 喧嘩売ってるのぉ?」

『いいえいいえ!! ああ、スナイパーは斥候でいません!!』

「むりやり話変えたねぇ~?」

「まぁ、そういうことですので。明日から頑張ってくださいね。他に何かありますか?」

「俺も戦いたい! 他の奴らだけ戦わせるわけには……」

「あなたは王ですよ? そうそう出ていかれては困ります」

「だけどよぉ……」

「いいんですよぉ。へーかはその辺でふんぞり返っててください」

「ふんぞりって、お前なぁ……」

「どうせ塔には上るんでしょう? だったら体力温存でもしてればいいじゃないですかぁ」

「適当だな……」

「魔王、上る、今、損なわれる、ダメ」

「……」

「そうだな。魔王は、ここでゆっくりしてくれ」

「勇者まで!?」

「なんで私はそんなに驚かれるんだ!?」

「弱いくせに……」

「関係ないだろ!?」

「関係あるね! 弱い勇者が戦ってダイジョブならおれだってダイジョブなはずだろ!!」

「……それは私に喧嘩売ってるのか!?」

「勇者、落ち着けって! ほら、紅茶いれたから、な? 魔王様も!!」

「「……」」

 紅茶で一息……

「モーブもいたのか……」

「俺は魔王様のためならどこにでも行くぜ? でもま、戦闘はしねぇけど、料理と少しなら手当もできるし!!」

「そういえば、モブで戦闘員なの、騎Cだけじゃないのか? なんでビィさんも?」

「私は作戦参謀としてです」

「……何でもできるんですね……」

「魔王様の側近ですから」

「……」

「作戦、話」

「そうだった!! だから、俺も戦う!!」

「ですから、あまり無茶を言わないでください」

「でもっ!!」

「魔王、駄々っ子」ぼそっ

「うるさいぞ盗賊!!」

「……」

「盗賊? ……顔色わるいぞ!?」

「疲れた」

「結界のせいか!?」

「貧血。少し、流しただけだけど、魔法として、持ってかれるから、魔力も、血も……」

「ちょ、休め!!」

「ごめん。ありがと……」

「いや、もともと無茶振りした俺が悪かった……」

 盗賊、長椅子で休憩。

「だから、魔王、絶対、ダメ」

「そこまでして反論!? どんだけ行かせたくないんだ!?」

「だめ。上る、約束。行けない、そんなことになったら、だめ」

「……」

「勇者も、塔、行く。できれば戦わせたくない」

「何故だ!!」

「でも、勇者は僕が守るから、でも、無茶禁止」

「……」

「大丈夫、安心してよ盗賊さん。近くだったら俺が面倒見てあげるから。……だから休んで?」

「うぅ……騎Cが優しい、怖い……」

「えぇ? なんでそういうこと言われ……」

 すぴー

「……えぇー……」

「ほら、盗賊もあんなに行かせたくないようですし、少しは言うこと聞いてあげたらどうですか?」

「それだけ魔王様の身を心配してくれてるってことなんですから!!」

「えー……」

「魔王、魔王は王様なんだから上から指示出すべき存在だろう!?」

「ぶー……」

「へーか」にこぉ

「な、なんだよ……」

「俺ら騎士は、へーかのために命捨てる駒なんですよ?」

「駒とか言うな!!」

「例えですよ。ツッコまないでくださいねぇ」

「……」

「俺らは、へーかのためなら簡単に命捨てますよ? そういうやつがほとんどです。もちろん俺も。戦ってる時は、自分のことで手いっぱいなんですよ、普通。そこにへーかが来たら、へーかを守らなくちゃいけなくなるんです。自分の命捨ててでも」

「別に俺自分の身は自分で……」

「そうはいかないのが王ですよ。魔王様、あなたの身は、百人の部下よりも価値があるのです」

「そんなわけ!!」

「そんなわけがあるのです。わかりませんか? 民がいないと国は成り立ちませんが、王がいないと、王国はいったんは廃れる道しか残されません」

「……」

「って、わけでへーかは、俺ら駒に、どういう指示するかを、あったまのいぃ~、ビィさんと一緒に考えてください。俺らの命のことを考えてくださるなら」

「……分かった……」

『納得してくださったようで何よりです。ちなみに、モーブは後で盗賊さんのこと診てあげてたそうですよ』

「……役得?」

「……演技なら今すぐあっつい紅茶ぶっかけるぞ?」

「そんなわけない。ありがとモーブ」

「お、おう……」

「勇者、僕、守るからね? でも、無茶はしないでよ?」

「分かってるって……」


『さてさて、どう進んでいくのやら……?』

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