クリスマス・イヴの雪祭り
さて、クリスマスです。
魔「アレ? えんじぇる様は?」
え、えへっ☆
魔「おい」
勇「あれ? 私の救済企画は……?」
勇者の救済企画? ナニソレオイシイノ?
勇「おい作者ぁ!! 前回少し言ってただろぉ!!」
しーらないっ。やるなんて断言してません!!
勇「おいこら!!」
魔「クリスマス企画、どーぞぉー」
どーぞー
勇「待てぇぇええええ!!」フェードアウト
『クリスマス・イヴの朝……』
「わぁ……!!」
『魔王城の大きな窓から、庭を覗き込んでいる人影が』
「魔王様っ、雪っ、雪ですよ!!」
「おぉー、どうりでさみぃわけだ」
魔王、あくびまじりにかえす。
「ホワイトクリスマスになりますね!」
「あぁ、今日こんなに積もったんなら明日までもちそうだなぁ……」
「そうですね! じゃあ、ケーキは雪っぽいイメージにしましょうか。ブッシュドノエルと普通のショートケーキ、どちらがいいですか?」
「うーん、両方!」
「りょ、両方!?」
「どうせみんなで食うんだから二個あっても困らんだろ。残ったら次の日も食うし……」
「魔王様に残り物なんて食べさせられません!!」
「そーか? 別に気にしないが……」
「俺がします!!」
「ま、モーブのケーキはうまいし、その日のうちにみんな食うだろ」
「ま、魔王様がとてもほめてくださってる……か、感激すぎるぜぇぇえええええ!!」
「うーん、なんとなく久しぶりな感が……」
「♪」
魔王城廊下
「雪……」
「モーブ? どうしました?」
「はっ、せ、先輩!? い、いえなんでもありましぇっ……」噛んだ
「……」
「なんでもありません!!」
「……雪。そう言えば、あなた雪遊びが好きでしたね」
「お、覚えてたんですか!?」
「それは、まぁ、遊べ遊べとあんなにうるさくされればいくらなんでも……」
「わーわー!! そんなとこまで覚えてなくてもいいです!!」
「……もしかして、雪遊びがしたい、などといいませんよね?」
「……」図星
「……」
「……ぁ……」
「……?」
「……あ、あそびたくなんて、ないんですからぁ!!」
モーブ逃亡。
庭
……ぼふっ
「雪♪」
わふわふっ♪
『あー、モーブが楽しそうに雪と戯れております……』
「あれぇ? モブモブじゃん?」
「こんなところで何してるんだ?」
勇者と盗賊の二人。
勇者、薄い青灰色のポンチョ、白のボンボン飾り付。ホットパンツに黒のタイツ、ムートンブーツ。
盗賊、黒のワンピース風コート、縁に白のフェイクファー。サイハイブーツ。ゆるふわロングヘア。女ver
「盗賊、勇者、一緒に遊ばね!?」
「え?」
「雪遊び?」
「そうそう!!」きらきらきら
「え、っと、さ、寒いかな?」
「あ、遊んでくれねぇのか?」しゅんっ
「あ、と、とりあえず、魔王と約束してるからな! 一緒に魔王のところ行こう!?」
「あ、お茶ださねぇと……!!」しゃきっ
「「ほっ……」」
魔王城執務室
「マオマオやっほ~♪」
「魔王、来たぞ~」
「おぉ、よく来た」
「見てみて、マオマオ!! ユシャちゃんかわいくない? 僕がコーデしたの!!」
「う、うーん?」
「ど、どうだ? やっぱ変か?」
「いや、可愛いと、思う、ぞ……?」
「なんだそのはっきりしない答えは!!」
「い、いや、だってよぉ……」
「マオマオ、そういうのウトそうだもんね。聞く相手間違えた。ピンクに言ったらちゃんとした評価貰えるかな……?」
「うぅー、やっぱり変なんじゃないか!?」
「似合うよ似合う。かわいいかわいい」
「適当じゃないか!!」
「僕も自信無くしちゃったよぉ。どこかのダメ男のせいでさぁ」
「俺のせいかよ!?」
「うぅ~(泣」
「あー、ほら、ユシャちゃんが自信喪失しちゃって軽くどよんとしてるよ?」
「え、あ、勇者!? ほら、俺そういうのよくわかんねぇだけでさ? に、似合ってはいると思うぞ!?」
「いいんだ、そんなお世辞……どうせ私は可愛いのは似合わないさ……」
「勇者かむばーっく!!」
「きししししっ」
「笑ってないで助けろ盗賊!!」
「じごーじとくw」
「おいぃ!!」
こんこん
「魔王様、お茶できました」
「ナイスモーブ!! 入ってくれ!!」
「し、失礼します?」
何とかまったり。
「ほらゆぅゆぅ、モーブのケーキは美味しいねぇ」
「そうだな……」
「紅茶もうまいな、勇者?」
「そうだな……」
「勇者はマオマオのことが好きなんだよねぇ」
「そうだ……な、って違う違う!! 何言わせてんだ盗賊!!」
「よかったすっかり元通り♪」
「バカ盗賊!!」
「落ちこぼれ勇者!!」
「それは言うなぁ!!」
「自覚ありか!!www」
「うぅ……」
「おい、せっかく元に戻ったと思ったのに、さらに落ち込ませるなよ……」
「てへっ☆」
「と、盗賊っ!!」
「ん? なぁに?」
「そ、それ食い終ったら、遊んでくれ!!」
「……騎Cみたいなこと言わないでよ……」
「ゆ、勇者……」
「わ、私は寒さに弱いんだ……」
「ぼ、僕だって、どっちかって言うと猫だから、おこたで丸くなってる方が好みかなぁ?」
「なんの話してんだお前ら?」
『かくかくしかじかです』
「な、なるほど……?」
「あ、そうだ。マオマオ、一緒にモブちゃんと遊んであげなよ?」
「ハ?」
「雪だから、犬は元気に庭を駆け回りたいそうだよ?」
「犬じゃねぇ狼だ!!」
「はいはい」
「あー、さみぃからパス。あそんでやれよ盗賊」
「マ・ジ・で……?」
「あ、遊んでくれねぇのか?」しゅぅぅぅん……
狼耳としっぽが出現→ペタリ
「うぅううううう……」
「べ、別に悲しくなんて、ないんだからなっ……」
「分かった! うん、遊ぼうか!!」
「ほ、ホントか!?」パァァァっ
「うぐっ」
「……ホントこの話の最強モーブだよな」ひそひそ
「そうだな。モーブに敵なんていないんじゃないのか」ひそひそ
「こら、そこ、聞こえてるよ……?」
「「おぉ、こわ」」
「……」
「んじゃ、いこっ、いこっ」
「も、もちょっと待って! 紅茶飲んでからっ」
庭
「さぶっ」
「だいじょぶか?」
「なんであんたはそんないつも通りの室内着で平気なのさ……」
「ん?」
「いや。……んで、何する? 雪だるまでも作る?」
「雪合戦! 雪合戦しよう!!」きらきらきらきら!!
『モーブが幼児化しています。体は大人、精神は子供!! なんちゃって?』
「うるさいよナレー?」
『きゃっ、こわーい』
「……。モーブ、二人で雪合戦?」
「降参した方が負けな?」
「マジで?」
「行くぞ!?」
「え、は、ちょ!?」
きゃーきゃー
室内
「おー、やってるやってる……」
『魔王、庭に面した一番いい部屋見つけましたね?』
「もち。わざわざ書類もこっちもってきて仕事だぜ」
「私はただ単に観戦」
『……結構、薄情者!! って言われそうな条件満載ですね?」
「こんな面白いこと見ないわけねぇだろ?」
「そうだそうだ」
『……また勇者がモブセリフに……』
「あ……」
こんこん
「魔王様、こちらだとうかがったのですが?」
「おー、ビィか? どうした?」
「失礼します。客人が。急ぎの用事だそうですが……」
「そうか、すぐ行くよう伝えてくれ」
「かしこまりました」
「てことで勇者、少し行ってくるな~」
「おぉ、仕事がんばってこいよー」
「おう、がんばってくるぁ」
「あ、せんぱーい!!」
遠くから駆け付け。
「モーブ?」
「今、盗賊と雪遊び中だそうです」
「……遊びたくないんじゃなかったでしたっけ?」
窓開けてモーブが顔を出す。
「先輩も一緒に遊びませんか!?」
『だいぶ幼児化していますね……』
「あそびませんよ。いったい何してるんですか……」
「雪ですよ! 雪!!」
「分かりますけど……」
「あれぇ~。モーブ何してんのー?」
「騎C!? 雪遊びだけど、お前も来いよ!!」
「……盗賊さんはいないの?」
「いや、一緒に遊んでいたはずだが?」
遠くで雪に埋まってる盗賊。
「凍死!?」
「生きてる生きてる。殺さないで……」
「わー、ごめん盗賊! だいじょぶか!?」
「うぅ……モーブ、マジで容赦ない……」
瞬間移動で窓際に。
「ぼ、僕にあたたかな、おめぐみを……」よろよろ……
「わ、悪かった!!」
「ホントだよ、もー、ぶふっ!?」
「お、クリーンヒットぉ~」
「何してんだ騎C!?」
「殺す気か!?」
「……」魂出かけてる。
「やっほ~サンタさんだよぉ~。雪玉をプレゼント☆」
「どこに出合い頭に雪玉投げつけるサンタがいるんだ!! しかもこれ、相当固めただろ!! コンの能筋バカが!!」復活
騎Cに詰め寄るために窓際から離れ。
「そうそう、俺の握力で頑張った☆」
「……お前、確か、林檎潰せ……」
「それは言っちゃだめだぞモーブ☆」
「……さっきから語尾に☆つけてんじゃねぇ!! 殺意わくわこんにゃろー!!」
「え、なになに、ヤってくれるの!?」
少しヤバめな雰囲気。
「……なにがありましたかきしさま!?」
「「!?」」
「ぅ?」こてん
『わぉ! マジで幼児モーブです!!』
「あれ? 薬使ってないんだけどな……?」
「薬って何のことだい騎C?」
「こっちの話~」
「……」
「きしさま、どうしましたか?」
「どうもしないよ~」
「やぁ、どうもミニモーブ。こっちにしたことはあるけど、会うのは初めてかな? ボクは盗賊って言います」
「はじめまして、とうぞくさん。モーブっていいます」
「よろしくね」
「はいっ、よろしくです!」
「……ぐはっ、かわえっ!!」
「ぅ!?」
「気にしなくてもいいです。だいじょぶです」
「そ、そうですか?」
「そうそう」
「……何この微妙な距離感?」
「気にしたら負けだぜ騎C?」
「そう? じゃぁ、さっそく遊び再開……」
「しねぇよ!?」
「えぇー……」
「……きしさまととうぞくさんはなかがいいのですね」
「全っ然!?」「そうだよぉ~」
「おい、嘘つくな」
「盗賊さんこそウソ言わないのぉ~」
「……腹立つ!」
「あははっ」
「ぅ?」
「てか、ちょっといいかいモーブ?」
「はい?」
ちょんちょん
「うーん、体調の問題かな? すぐに戻りそうだから放っておいてもいいかな?」
「体調の問題? ミニモーブになるのって体調に関係あるのぉ!?」
「たぶんだけど、魔法の薬とかでうんぬん……」
「……」
「ま、いろいろ要因はあるけど、そんなところじゃないかなぁ?」
「……モーブ、次何して遊ぶぅ?」
「あそびですか!? ゆきですか!?」
「そうだよぉ」
「カマクラつくりたいです!!」
「カマクラ? じゃぁ、シャベル貰ってこないとダメかなぁ」
「俺、じゃぁ、休憩してくるから、騎C、あとたの……」
「とうぞくさんはあそんでくれないのですか……?」うりゅ
「うっ」
「……くすん」
「わ、分かったよ!! シャベル、はいっ!!」
ぽんっ
「わっ、さすが盗賊さん、魔法スキル半端ないねぇ~」
「それからモーブ! 遊ぶのなら装備はちゃんとしなさい!!」
犬耳のニットの帽子とミトン、マフラー、ウィンドブレーカー的な上着。
「うぅ~……」帽子苦手モーブ。
「なんか盗賊さんお母さんみたいだねぇ。あ、そしたら俺がお父さんかな?」
「きしょいこと言わないでよ!! チキン肌ぱねぇ!!」
「もうちょっと言葉遣いはおしとやかな方がいいかなぁ、ねぇ、息子よ?」
「ぅ?」
「このシャベルで殴られたくなかったら、今すぐ消え失せろ」きらーん
「やっだぁ、こわ~い」
「……」
「カマクラ作るでーす!!」
犬掘り
「うわっ」「おっと?」
「こらぁ、後ろに人がいないか確認してちょうだい!!」
「ご、ごめんなさい!!」
「カマクラってどうやって作るんだっけ?」
「確か、一回積んで固めて掘るんじゃなかった?」
「そっか、モーブがいればすぐにつみあがりそうだね」
「そうね」
「♪」
「僕らもやりますか」
「はいはい♪」
「あ、間違って、あんたの上に雪つんだらごっめ~ん♪」
「間違えて、シャベル振りかぶった先に盗賊さんいたらごめんねぇ~」
「なんで積み上げるのにシャベル振りかぶんのよ」
「積み上げる先はここだよぉ? 間違えないでねぇ~?」
室内
「おー、今度はカマクラか。ん? 騎Cもいね?」
「魔王、おかえり~」
「ただいま、勇者」
「騎Cもまざって、モーブがミニになってカマクラを作り始めたぞ」
「……なるほど。カマクラに炬燵もってってみかんくいてぇなぁ。いや、鍋もいいな?」
『モーブがミニになったことに、もはやつっこまない魔王!!』
「雪なのにそんなことできるのか?」
「できるらしいぞ。だがそんなに大きな物作る気なのか、あいつら?」
「あの様子だと、できそうですがね?」
「「……」」
「てか、あいつら、モーブ間にじゃれてね?」
「そうだな。やっぱりアイツラ……」
「そういうことなのかっ」
「そういうことなんじゃないかっ」
「俺らばっかなんか言われてるけども」
「あいつらだって、なぁ?」
「だよなぁ」
「うむうむ」
庭
「くしゅっ」
「何、盗賊さん風邪?」
「だいじょぶですか!?」
「だいじょぶ。なんか、噂な気がするから……」室内睨み。
「それ迷信じゃないのぉ?」
「漫画とかアニメとかフィクションだったら当たり前」
「そっかぁ~」
「……?」
「さてっと、積むのはこんくらいでいいんじゃない? ……てか、どんだけでかいの作る気なんだあたしら……」
「さぁ? でも大きい方が夢あるよねぇ」
「がんばりましょう!!」
「これ、作ってるうちに天井崩れたりとかないわよねぇ?」
「……重そうだもんねぇ……」
「ぅ?」こてん
「「……がんばろう」」((モーブのために……))
『ちょぉっととばしましてぇ~』
庭
「「「できたぁ~!!」」」
「すごいおっきいです!!」
「く、崩れなかった」
「よかったぁ……」
モーブはスコップでちょこちょこ削っていましたよ? 可愛さ半端ないっす。お届けできないのが残念です。
『削ったのあんたなんですけどね?』
だいぶ長くなってしまったんで……しょうがないです。
「さて、作者はほっといて、中はいろ?」
「はいっ!!」
「うわぁ、きっと俺でも余裕だよぉ……」この話一番の長身。
「ホントすごいの作ったね……」
中に入ろうとした瞬間!!
「よっ」
「先邪魔してるぞ」
「「「……」」」
そこには炬燵と一緒に魔王と勇者の姿が……
「なんでいるの?」
「ビィに送ってもらった」
「手段じゃなくて理由ね? ホワイ?」
「そこにカマクラがあったから!!」
「山みたいに言ってんじゃねぇよ!!」
「わーいこたつでーす」
「まぁ、モーブが喜んでるからいんじゃない盗賊さん?」
「……なんで君たちはそんななじんでんの?」
騎Cとモーブ、すでに炬燵に入ってなごみ。
「あ、モーブ、それが勇者だよぉ」
「それ言うな!!」
「こんにちは、モーブです」
「よろしくな」
「はいっ」
「~~~~……」
頭を抱える盗賊……
「ほら、お前も炬燵はいれよ。みかんもあるぞ」
「……いただくよ」
『盗賊さんって、食べものに弱いんですかねぇ?』
「人を食いしん坊呼ばわりすんじゃない!!」
『ひゃぁ!? で、でもでも、モーブのお菓子にもすぐ飛びつくし、つられるし!!』
「つられてなんかない!」
『えぇ!?』
「そこでそんなに驚くなぁ!!」
『そんなこんなでクリスマスイヴの日は過ぎていきます』
『そのうち元に戻ったモーブが……』
「……はっ!? もうこんな時間!?」
「あ、モブモブ元通り~」
「まだケーキの準備してねぇ!!」
「聞いてる~?」
「やっべどうしよう!!」
「どしたの~?」
「明日のクリスマスに間に合わねぇ!!」
「それは大変!!」
「うわぁあああああ!!」
『てな感じになったのは、まぁ、仕方ないですよね……?』




